medicina 31巻10号 (1994年10月)

今月の主題 内科エマージェンシー

救急基本手技

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ポイント

●CPRは一次救命処置(BLS:basic life support),二次救命処置(ACLS:advanced cardiac life support)から成り立っている.

●突然死を防ぐためには「生き延びるための医療の鎖」(The Chain of Survival Concept)が必要であると理論付けられている.

●以下の4項目から構成される.

①Early Access 119番:早く医療機関と連絡をとること

②Early CPR:そばにいる人が一次救命処置を行う

③Early Defibrillation:早期の除細動

④Early Advaneced Care:病院での組織だった二次救命処置

●院内での心肺蘇生のポイントは,一つ一つの診断,治療のステップを確実に行うチームリーダーを決めて,組織だった心肺蘇生を行うことにある.

除細動 吉野 秀朗
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ポイント

●除細動器など器具の使い方に日頃から慣れておく.

●不整脈の判定に習熟しておく.

●救急蘇生術全体について日頃から訓練しておく.

●呼吸管理,血管確保,薬剤投与などの全身管理を同時に行いながら,除細動は必要あれば何度でも繰り返す.

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ポイント

●厳密な水分バランスの調節には,観血的モニタリングが有効である.

●循環動態把握の基本は,右心系・左心系各々で,前負荷,心室駆出量,後負荷,を評価することである.

●中心静脈圧は右心系の静脈還流量を反映し,脱水,右心不全の良いマーカーとなる.

●Swan-Ganzカテーテルを用いると,右心系・左心系を含めた総合的心機能評価が可能となる.

●観血的動脈圧測定は,もっとも正確な動脈圧測定で,低血圧・ショック,悪性高血圧,昇圧薬・血管拡張薬使用時に有効である.

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ポイント

●救急薬品使用の基本は,使用する薬剤の作用,投与量を確実に身につけることであり,その薬剤の数は決して多くない.

●さまざまな病態が想定されるが,救急の現場では,原因検索よりもまずバイタルサインを安定化させることが救命の第一歩である.このため強心昇圧薬の使い方の習得が最も大切である.エピネフリン,ドパミン,ドブタミン,ノルエピネフリンはその基本である.

●抗不整脈薬としてアトロピン,リドカイン,ジギタリス,Ca拮抗薬を理解する.

症候別内科エマージェンシー

ショック 篠沢 洋太郎 , 相川 直樹
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ポイント

●収縮期血圧が80〜90mmHg以下,あるいは平時の収縮期血圧が150mmHg以上の場合には60mmHg,平時の収縮期血圧が110mmHg以下の場合には20mmHg血圧が低下した場合に,症状を鑑み,ショックと診断する.

●ショックを長期化させないことが肝要である.

●血圧低下をきたす3因子のどれが優位か,すなわち循環血液量減少性ショックか,心原性ショックか,血管拡張性ショックかを診断し,治療を選択する.

●ショック回復後の臓器障害予防にも留意する.

昏睡 星野 晴彦
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ポイント

●昏睡患者では救命処置が優先する.

●昏睡の鑑別では,代謝性脳症が重要である.

せん妄 構木 睦男
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ポイント

●せん妄は急性発症の意識障害であり,その発生は常に緊急事態である.

●せん妄の原因診断は,それによって治療法が変わるため不可欠である.

●年齢・せん妄発症前の精神機能・意識混濁の深さ・脳波の徐波化の程度・せん妄の原因疾患などにより予後が変化する.

●低肺機能の患者に緩和安定剤は禁忌である.

一過性の意識消失 丹羽 潔 , 北川 泰久
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ポイント

●一過性の意識消失は突然死の可能性があり,特に循環器所見,神経学的所見は確実にとることが重要である.

●原因不明の場合,入院の絶対適応である.

●詳細な病歴聴取と理学所見のみからでも85%の診断率が得られる.

●一過性の意識消失の原因としては,血管迷走神経失神が最も多い.

●長時間の原因検索はかえって病態を増悪させる可能性が高く,最低限の初期治療を優先させる.

激しい頭痛 坂井 文彦
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ポイント

●激しい頭痛には,頭蓋内外の器質的疾患に起因する二次性頭痛と,片頭痛,群発頭痛などの慢性反復性頭痛とがある.

●急性頭痛で,患者が「今までにない頭痛」,「いつもの頭痛とちがう」と訴えた場合は脳の疾患による頭痛に注意する.

●神経症状,随伴症状を見逃さないようにする.意識障害,髄膜刺激徴候,うっ血乳頭,瞳孔不同,神経圧痛点などが鑑別のポイントになる.

●安易な鎮痛薬・鎮静薬の投与は診断を遅らせることがある.

痙攣 畑 隆志
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ポイント

●痙攣発作が長時間持続するか,発作と発作の間に回復がほとんどみられないほど発作が頻回に反復する状態を発作重積状態(status epilepticus:SE)という.医師が診察室で直接痙攣発作を観察した場合には,SEである可能性が高い.

●SEは重篤な脳機能障害を残すこともあるので,直ちに痙攣を止める努力をしなければならない.

●Diazepamの静注が最も効果的であるが,持続が短いのでphenytoinの併用が必須である.いかなる薬剤の投与も緩徐に,かつ必要十分な量を投与することを原則とする.

●成人の場合,SEの大多数が脳に器質的病変を有し,予後もその基礎疾患によることが多いので,効率よく鑑別して,治療しなければならない.

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ポイント

●激しいめまいは,しばしば回転感を伴う.

●悪心,嘔吐,顔面蒼白など激しい自律神経症状を伴うときと伴わないときがあり,鑑別診断のポイントとなる.

●初診時の鑑別診断が重要である.

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ポイント

●急性に発症した四肢麻痺がどのような状況で起こったか,外傷,先行感染などを含めて問診をよくとる.

●問診中も生命徴候に気をつけ,救命処置を行いながら診察をする.特に呼吸麻痺に注意する.気管内挿管の準備をしておく.

●神経学的には四肢麻痺以外に意識,膀胱直腸障害の有無,筋トーヌス,腱反射,病的反射,感覚のレベルに注目して部位診断をする.肺炎,尿路感染,褥瘡の予防に努める.

●大脳,脳幹,脊髄,末梢神経,神経筋接合部,筋肉のどのレベルでも四肢麻痺をきたし得るので,部位診断をしてそれぞれの治療を行う.

胸痛 西 裕太郎 , 中西 成元
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ポイント

●症状と心電図から急性心筋梗塞を見逃さず,早期治療へすすむ.

●胸痛の性状を十分問診することが鑑別につながる.

●急性心筋梗塞,解離性大動脈瘤の疑いがある場合や,診断が明確でなくてもバイタルサインの不安定な場合は,早期のコンサルテーションを必要とする.

背部痛 高沢 謙二
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ポイント

●背部痛には後腹膜臓器から直接発せられる体性痛と,内臓諸臓器の異常を反映した関連痛がある.

●背部痛が突然起こったものか徐々にきたものか,随伴する症状はあるか,また既往症の有無をチェックする.

●外傷の有無をはじめ全身状態を素早くチェックし,血圧測定,緊急採血,胸腹部単純X線撮影,心電図検査を施行する.

●一刻を争う診断を要するものには解離性大動脈瘤と心筋梗塞が挙げられる.これらは急激なショック状態をきたす可能性があり,疑われたら直ちに点滴確保し検査を進める.

●消化器系の疾患では随伴する症状に注意する.

呼吸困難 小西 得司
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ポイント

●重症度の判定:意識状態,バイタルサイン(血圧,心拍数,呼吸状態),チアノーゼなどの呼吸障害の有無により緊急処置が必要か否かを判定する.

●検査所見の評価:呼吸困難の評価として理学検査所見と緊急検査(動脈血ガス,胸部X線,心電図,血液検査)所見をチェックする.

●原因疾患の追求:急性発症か慢性疾患の増悪かを評価し,原因疾患の鑑別と治療方針を決定する.

●合併症の評価:呼吸障害の合併症と他疾患の併発を評価する.

喀血 楠目 馨 , 松井 祐佐公
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ポイント

●喀血の主たる死因は窒息であるため,気道の確保を優先する.

●1回喀血量100ml以上,あるいは24時間以内の喀血量が600ml以上の場合,また少量〜中等量喀血であっても換気不全が進行する場合には,速やかに気道の確保を行い,専門医を呼ぶとともにバイタルサインのチェック,循環動態の維持を図る.

●気管支鏡は喀血患者の全例に実施するが,特に出血が持続する患者には,ベッドサイドで直ちに気管支鏡を実施し,出血部位の確認と止血を行い,換気の確保を行う.

●持続する出血により気道確保が困難な場合は緊急外科手術を考慮する.

●限局性病変で大量喀血の場合および3〜4日持続する出血によりショック状態が改善できない場合には外科適応となる.

●出血部位不明,一秒量800ml以下,両側広汎肺疾患の存在,転移の明らかな肺癌では外科手術は禁忌である.これらの場合には気管支動脈塞栓術が適応となる.

●胸部CT撮影は,血痰・喀血で初診するすべての患者の診断,特に潜在肺癌,気管支拡張症の診断に有用である.

吐血・下血 白井 孝之
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ポイント

●吐血・下血は消化管出血における最も重要かつ頻発する症候である.

●上部消化管出血が70〜80%を占め,吐血を伴う場合にはより大量の出血であることが多いが,鼻腔,口腔からの出血や喀血を見誤らないよう注意を要する.

●ショックに陥っているか否かの迅速な見極めが重要で,その場合,気道確保と循環動態の安定化を最優先する.

●これらの処置を進めつつ,病歴聴取や診察を行い,状態が落ち着いたところで緊急内視鏡検査を含めた出血源の検索と止血および合併症の処置をする.

●出血が持続し初期治療によっても容易にショックから離脱しない場合は,時を移さずinterventional radiology,緊急手術などを考慮すべきである.

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ポイント

●腹部救急疾患の診断はバイタルサイン,顔の表情,皮膚の緊張度,食事の摂取量,尿量を把握し,まずは全身管理から始まる.

●心筋梗塞や大動脈瘤破裂を起こしている患者が急性腹症として来院することがあり,まず最初に鑑別する.

●多くの場合,問診で診断がつく.

●鑑別診断はポピュラーな疾患,重症化しやすい疾患から考える.

●確定診断例以外は経過観察をする.

●高齢者や基礎疾患を有する場合は症状,診察所見が軽くても重症化しやすい.

●コンサルテーションはベッドサイドで.

乏尿・無尿 小西 孝之助
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ポイント

●乏尿とは通常1日尿量が400ml以下の場合を,無尿とは1日尿量が100ml程度以下の場合を指す.

●乏尿・無尿は,循環動態異常による腎前性,器質的腎病変による腎性,尿路閉塞による腎後性の3種類がある.

●乏尿・無尿の原因疾患は多岐にわたる.それらを念頭において鑑別診断し,原因に対する対処を行うことが重要である.

●腎前性の乏尿と乏尿性急性尿細管壊死の鑑別には,尿のNa,浸透圧,クレアチニン,尿素窒素の測定が有用である.

出血斑—出血傾向 西村 純二
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ポイント

●病歴と出血症状の特徴をよく把握する.出血傾向が強く,貧血や臓器障害があれば,迅速な診断が必要であり,適切な治療が予後を左右する.

●血小板数,血算,末梢血スメア,出血時間,PT,APTT,フィブリノゲン,FDPなどの検査を行う.血小板減少があれば骨髄穿刺により鑑別診断を行う.

●血小板数が1万/μl以下では,消化管出血,血尿,脳内出血などの重篤な出血をきたしやすく,予防的血小板輸血の適応である.ただし消費性の血小板減少では,原疾患の治療と合わせ慎重に血小板輸血を行う.

●出血性疾患の多くは専門的な治療を必要とすることが多く,早めに血液専門医へコンサルテーションを行い,できれば血液専門科で治療する.

全身性発疹 早川 和人
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ポイント

●全身性発疹の患者に遭遇した場合,まず発疹の性状をよく観察する.

●発熱,口腔粘膜疹を認めるときは注意を要する.

●重症例では速やかに皮膚科専門医にコンサルテーションするのが良い.

疾患別内科エマージェンシー

TIAと脳梗塞 足立 智英 , 高木 誠
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ポイント

●TIA,脳梗塞の正確な診断,重症度の評価には問診と神経学的所見が重要である.

●治療に際しては安静度,血圧の管理に十分注意をすべきである.

●脳梗塞の場合は,治療開始にあたり脳出血の有無の確認が重要である.

●TIA,脳梗塞ともその病型により治療法が異なり,その症例ごとに適した治療の選択が必要となる.

脳出血(高血圧性) 鈴木 義夫
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ポイント

●急性期脳出血の初期治療で最も重要な点は,脳圧亢進状態(脳浮腫)による呼吸・意識障害などの重大な身体症状を正確にとらえ,予測される合併身体症状に対して迅速かつ的確に予防的処置を行うことである.

●意識障害が進行性に増悪したり,中枢性呼吸障害,瞳孔不正,対光反射減弱など脳ヘルニア状態が疑われる患者では,早急に脳圧降下処置が必要とされる.

●脳出血の原因は高血圧がほとんどであるが,高血圧歴のない脳出血例では脳動脈瘤,脳動静脈奇形,もやもや病,脳アミロイド血管症などを考慮する必要がある.

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ポイント

●くも膜下出血の責任疾患は,70〜75%が再破裂をきたしやすい脳動脈の破裂によるもので,次いで原因が確認できない高血圧症,脳血栓や脳動脈瘤があっても造影されない原因不明が20%,脳動静脈奇形5%,その他血管炎やもやもや病などが5%を占める.

●脳動脈瘤の再破裂は6時間以内が最も多く,この間最も安静を必要とする.その後も14日以内に再破裂をきたす確率が高く,再出血を繰り返すごとに死亡率が上昇する.

●くも膜下出血の外科的治療は,再破裂の予防的治療となるため,緊急手術が基本となる.

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ポイント

●不安定狭心症は入院を原則として,心筋梗塞に準じた濃厚な治療を行う.

●薬剤は初めから硝酸薬,Ca拮抗薬,β遮断薬,ニコランジルなどを十分量投与し,必要に応じて抗凝固・血栓薬を投与する.

●十分な薬剤でもコントロールができないときには,大動脈内バルーンパンピングを行うか冠動脈造影を緊急に行う.

●冠動脈造影の結果によっては,緊急の血行再建術(血栓溶解療法,PTCA,冠動脈バイパス術など)を行う.

●薬剤抵抗性と判断した時点で,専門医にコンサルトすることが望ましい.

急性心筋梗塞 佐伯 文彦 , 田村 勤
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ポイント

●急性心筋梗塞の治療目標は,発症早期のうちに再灌流療法を成功させることと,合併症の予防にある.

●再灌流療法の適応は発症6時間以内の胸痛持続例とされるが,発症24時間までは残存心筋の救済が期待でき,広い意味で適応に含まれると考えられる.

●静注法による血栓溶解療法を別にすれば,再灌流療法の施行には冠動脈造影が必須であり,緊急冠動脈造影が行える施設に患者を収容すべきである.

●複数ある再灌流療法のいずれを優先して選択するかは,施設の背景により異なりうる.

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ポイント

●不整脈に対する救急処置は,心電図による正確な不整脈診断が基本であり,それにより治療法が異なる.

●致死的頻拍(心室細動)に対しては,直流通電による電気ショックを速やかに行う.

●著しい血圧低下や心不全症状を伴った発作性頻拍は,薬物治療に頼らずに直流通電により停止させる.

●高度徐脈に対しては速やかな体外式心臓ペーシングが必要である.

●頻拍の予防と,その後の治療法を決定するために心臓電気生理学的検査を行う.

急性心不全 加勢田 直人 , 早崎 和也
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ポイント

●急性心不全に対するアプローチの第一歩は,基礎疾患および重症度の把握である.

●重症度の臨床的な評価方法としては,Killip分類およびForrester分類が使用される.

●治療の原則は,安静と水分・塩分制限および酸素投与である.

●薬物治療の基本は,利尿薬,塩酸モルヒネ,ジギタリス製剤および血管拡張薬の投与である.

●治療抵抗性であれば,カテコールアミン製剤,PDE阻害薬,場合によっては,人工呼吸管理(PEEP),補助循環装置(IABP, PCPSなど)や体外式限外濾過(ECUM)の使用が必要となる.

大動脈解離 高木 力 , 吉田 清
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ポイント

●大動脈解離の診断には心エコー,CT, MRI,大動脈造影検査が有用である.特に経食道心エコーはベッドサイドで実施可能であり,解離の診断や病型診断に有用な検査法である.心タンポナーデ,大動脈逆流などの合併症の診断には経胸壁心エコーが有用である.

●大動脈解離に対しては速やかに鎮痛,鎮静,強力な降圧療法を開始するべきである.

●大動脈解離の治療は,Stanford A型は外科治療,合併症のないStanford B型は内科治療が原則である.

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ポイント

●高血圧エマージェンシーには,悪性高血圧,頭蓋内出血,急性解離性大動脈瘤,急性心筋梗塞,褐色細胞腫クリーゼ,子癇,頭部外傷が含まれる.

●高血圧緊急症,準緊急症は血圧値によって診断されるものではなく,臓器障害の程度が問題となる.この際の重要な臓器障害とは,眼底所見,腎障害と中枢神経障害,心不全である.

●降圧目標は合併症によっても異なるが,一般に急激な降圧は避ける.

●悪性高血圧では病態を考えると,利尿薬や塩分制限は多くの場合禁忌であり,時には循環血漿量を増加させる治療が必要となる.

●適切な治療が行われた場合,悪性高血圧の5年生存率は75%程度である.

急性呼吸不全 小野 容明
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ポイント

●呼吸不全とは,急性であれ慢性であれ室内気吸入時の動脈O2分圧(PaO2<60 torr)あるいはCO2分圧(PaCO2>45 torr)で定義される.

●迅速な救命処置を要する上気道閉塞,緊張性気胸,気管支喘息大発作の対処に注意する.

●急性呼吸不全を呈する病態を念頭に置き,動脈血液ガス分析データを解釈する.

●的確なO2投与を行い,CO2ナルコーシスを回避する

●気管内挿管と人工呼吸導入時期の見極めが重要である.

気管支喘息 工藤 宏一郎
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ポイント

●喘息発作の初期において重症度の過小評価は禁物である.

●PEFの測定,SO2測定モニターが重症度の客観的指標として有用である.

●治療はO2投与,β2刺激剤吸入,テオフィリン点滴療法,ステロイド点滴が基本である.

●適切な評価と治療で速やかな発作寛解をめざし,喘息死の予防に努めるべきである.

肺血栓塞栓症 吉沼 正喜 , 山口 徹
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ポイント

●急性肺血栓塞栓症の重症例(致死性急性肺塞栓症)では高率にショック,突然死をきたし,死亡率も高く,診断,治療の早さが救命率を左右する.

●高齢者で,脳血管障害および術後で寝たきりの例がハイリスク群であり,高血圧・肥満・糖尿病など動脈硬化と関連した因子を多く持つほどリスクは高い.

●上記ハイリスク例に突然の胸痛,呼吸困難,低酸素血症を認めた場合,また急激にショックになった場合は積極的に本症を疑う.本症が疑われれば全身管理とともに,血栓溶解薬の禁忌がなければ直ちに血栓溶解薬,抗凝固薬を投与する.

●薬物治療に反応しないショック例では,緊急手術も考慮する.

気胸・胸水・膿胸・血胸 下方 薫
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ポイント

●緊張性気胸では,急激な呼吸循環不全を起こすので早急に脱気する.両側気胸や慢性閉塞性肺疾患に併発した気胸では,胸腔ドレナージが必要である.

●大量の胸水が存在すると高度の呼吸困難をきたすので,胸腔ドレナージを行う.胸水の原因を明らかにして原因別の対処をする.

●急性膿胸に対しては,的確な抗生物質療法と胸腔ドレナージを行う.

●血胸ではバイタルサインを頻回にチェックし,緊急開胸術の時期を失しないように努める.

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ポイント

●食道・胃静脈瘤破裂の治療が他の消化管出血の治療と異なる点は,止血の完了が治療の終了でなく,治療のゴールは静脈瘤の完全消失にあることである.

●食道・胃静脈瘤破裂においては,基礎疾患に肝硬変症を有している.

●食道・胃静脈瘤の存在自体は無症状であるが,破裂出血は突然の大量出血で始まる.

●門脈腫瘍塞栓を有する肝癌合併例,pipe line varix1)は止血に難渋する.

●低蛋白血症,栄養障害,網内系機能低下,体液調節異常,凝固線溶系異常,耐糖能異常などが潜在している.

●病態を十分に把握したうえでの迅速,正確な診断即治療が望まれ,破裂発症から止血までの時間が予後に直結している.

●治療法として内視鏡的硬化療法(endoscopic injection sclerotherapy:以下EIS)と内視鏡的静脈瘤結紮術(endoscopic variceal ligation:以下EVL)がある.

胃・十二指腸潰瘍 杉山 貢 , 片村 宏
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ポイント

●バイタルサインをチェックし,ショック状態では早期離脱をはかる.可能なかぎり自覚症状,病歴を聴取する.高齢者やステロイド使用者,意識障害の患者では症状がマスクされやすい.

●胃管を挿入し出血では洗浄,穿孔では胃内容を吸引除去する.意識障害があれば気管内挿管し施行する.

●X線写真で穿孔の際のfree air陽性率は50〜80%で,超音波・CTの重要性も高まっている.

●内視鏡検査は診断と治療方針の決定に不可欠で,出血性潰瘍では必要に応じて内視鏡的止血を行う.

●穿孔性潰瘍では胃液の吸引,抗生物質とH2受容体拮抗薬(H2-RA)を投与し,速やか(8時間以内)に外科にコンサルトする.

●出血性潰瘍では胃内pHを5以上に保つため,H2-RAを単独あるいは内視鏡的止血と併用し投与する.

●長尾分類の重症例,内視鏡的止血不能例,合併症を有する高齢者は速やかに外科にコンサルトする.

急性腹膜炎 門田 俊夫
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ポイント

●穿孔性腹膜炎におけるfree airの出現率は,上部消化管穿孔で80〜90%,小腸,大腸では30〜50%にすぎない.

●軽腹部超音波検査の有用性は高く,聴診器を扱う感覚で利用できるよう習熟することが大切である.

●急性腹膜炎の病態は,「腹膜が広い範囲でやけどをおった状態」であり,治療はショックの防止と治療,早期の抗生物質投与,原因疾患の処置と汚染物質の洗浄除去(8時間以内の手術)および栄養管理である.

●高齢者やステロイド使用中の患者では,病状の重篤さと症状が比例しないことが多いので,十分な注意が必要である.

腸閉塞・イレウス 田代 博一 , 北洞 哲治
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ポイント

●嘔吐,腹痛,腹部膨満感,排便・排ガスの欠如を認めた場合はイレウスを疑う.その際,腹部手術の既往は必ず聴取する.

●症状,身体所見,腹部単純X線写真,採血などにより総合的にイレウスを鑑別診断する.

●初期治療におい質・輸液,イレウス管による吸引・減圧療法が重要である.

●機械的イレウスが疑われた場合,特に絞扼性イレウスが疑われた場合は,可及的速やかに外科医に相談する.

●単純性イレウスで保存的治療が1週間内外で奏効しない場合は,外科的治療を考慮する.

急性肝不全 白澤 宏幸 , 沖田 極
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ポイント

●急性肝不全が疑われたら,肝不全チームを作って診療にあたり,全身管理を徹底する.

●肝機能はもちろん呼吸,循環動態,腎機能,栄養状態,末梢血,血液凝固線溶系,脳神経系のモニタリングを行う.

●特殊療法としてプロスタグランディンE1療法,サイクロスポリン療法,グルカゴン・インスリン療法,血漿交換療法,特殊組成アミノ酸療法などがある.

●感染症,消化管出血,脳浮腫,腎不全,DICなどの合併症はしばしば致命的であり,その予防に努め,十分な対策をたてる.

●今後,肝移植の検討が望まれる.

急性胆嚢胆管炎 河原 弘規
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ポイント

●胆嚢穿孔,限局性腹膜炎,急性化膿性胆管炎が疑われたら外科へコンサルトする.

●胆汁の排泄と抗生剤投与が治療の原則である.

●新しい治療法として,内視鏡的胆道ドレナージは有用である.

●最も有力な検査は,筋性防御と腹部超音波検査であるが,両者とも平時のトレーニングが大切である.

急性膵炎 杉山 恵一 , 中野 哲
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ポイント

●急性膵炎の病態は成因,病期,重症度により大きく異なり,時間とともに刻々と変化する.したがって,早期の正確な成因分析と重症度判定が必要である.

●重症膵炎の予後は,多臓器不全と壊死巣感染を含む重症感染症,膿瘍や腹腔内出血などの後期合併症に大きく左右される.

●膵炎の治療においては,絶えず上記を念頭に置いた適切な治療が必要であり,さらには外科的治療の時期を失することのないように対処しなくてはならない.

●胆石膵炎には原因疾患である胆道病変と,結果としての急性膵炎の2つの病態が存在し,それぞれの病態の程度により,予後も大きく異なる.

●病態の正確な把握と,その病態に応じた治療を早期に開始することが重要である.

急性腎不全 岡田 和久 , 川口 良人
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ポイント

●急性腎不全は,原因別に腎前性・腎性・腎後性に分けられる.

●腎後性腎不全を除外後に,非乏尿性腎不全および腎不全利尿期の場合は輸液療法の適応に,乏尿性腎不全の場合は血液浄化療法の適応となる.

●腎不全治療経過においては利尿期の管理,特に体液管理,出血,感染症対策は極めて重要である.

●ハイリスク症例に対する外科的処置時には,急性の腎機能悪化を予測して治療行為を行うべきである.

尿路結石 村井 勝 , 中川 健
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ポイント

●内科エマージェンシーの対象となるのは,上部尿路結石では尿管結石の疝痛発作で,他の急性腹症との鑑別が重要である.下部尿路結石では結石の尿道嵌頓による急性尿閉が対象となる.

●尿路結石が疑われる患者には検尿を必ず行う.腹部単純X線写真は腎上極から膀胱部までとる(KUB).

●鎮痙薬(ブスコパン®など)が無効な場合には麻薬性鎮痛薬を使用する.

●腎盂腎炎の合併が疑われる場合は,一般細菌培養用の尿サンプルを採取した後に抗菌薬の投与を開始する.

●解熱しない場合には,尿管ステントや経皮的腎瘻の造設も考慮する.

低Na血症 石川 裕泰 , 長谷 弘記
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ポイント

●低ナトリウム(Na)血症の病態分類としては以下のものがある.

①体内総Na量と細胞外液量がともに減少するが,総Na量の減少が細胞外液量の減少を上回る場合

②体内総Na量は正常であるが,細胞外液量が増加した場合

③体内総Na量と細胞外液量がともに増加するが,細胞外液量の増加が総Na量の増加を上回る場合

●急性低Na血症に対しては,Naの補給と細胞外液量の是正が必要である.

●急速な低Na血症の是正は危険である.

●偽性低Na血症は血清水分量,血清浸透圧は正常で,治療は必要ない.

高K血症 𡌛村 信介
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ポイント

●高カリウム(K)血症は緊急処置を要する病態で,日常診療の中でもよく遭遇する.

●憂慮されるのは,不整脈による致死的な転帰である.

●K濃度が6.5mEq/l以上か,心電図異常を認める場合は絶対的な救急処置の適応である.

●対処として,心筋膜作用の保護による不整脈の予防と,高K血症の速やかな是正,そしてその原因となった病態を把握することが大切である.

高Ca血症 竹田 秀 , 松本 俊夫
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ポイント

●腎機能,中枢神経障害などを合併した高Ca血症に対しては,緊急処置の必要がある.

●高Ca血症に伴う脱水は,これをさらに増悪させ,悪循環を招くとともに,腎機能障害なども進行させるため,生理食塩水の補液をまず行う.

●脱水の是正後にループ利尿薬を併用し,尿中Ca排泄の促進を図る.

●悪性腫瘍に伴うものと,原発性副甲状腺機能充進症に基づく高Ca血症が最も多い.

●上記の2つをはじめ,骨吸収の亢進を伴う高Ca血症では,カルシトニン,ビスフォスフォネートなどの骨吸収抑制薬が有効である.

●Na負荷を伴う心不全や,K,Mgなどの電解質異常を防止するため,十分なモニターを行う.

●緊急処置と並行して原因疾患の検索,評価を行い,その治療に努める.

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ポイント

●甲状腺クリーゼ(thyroid crisis,thyroid storm)は,甲状腺機能亢進症の最も重篤な状態で生命の危険を伴う.

●粘液水腫昏睡(myxedema coma)は極度の甲状腺機能低下症に伴う危機的な意識障害の状態を指す.

●ともに非常に稀で,多くは何らかの誘因で発症する.

●予後は極めて不良であるため,迅速診断・治療が大切である.

●臨床的に強く疑われる場合は,甲状腺ホルモンの検査結果を待たずに直ちに治療を開始しなければならない.

糖尿病エマージェンシー 細川 和広
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ポイント

ケトアシドーシスおよび非ケトン性高浸透圧性昏睡

●補液とインスリン静注で確実に血糖が下がる,電解質,特にKの低下に注意する.

●採血間隔は,血糖,Kの改善度が大きいときは短縮する(30分前後).

●非ケトン性高浸透圧性昏睡は,高血糖の割にインスリンの感受性がよい場合が多く,血糖が早く低下しやすいので低血糖に注意を要する.高血糖の誘因となる疾患の検索と治療も忘れない.

足の壊疽

●Debridement(壊死組織切除)と免荷を第一に考える.

●全身状態を良くして手術を受けられるように,適切な抗生物質の投与が大切である.混合菌感染症を考慮し,広域スペクトルの抗生物質の選択をする.

●保存的療法の限界を念頭に置き,早めに外科にコンサルテーションする.

敗血症 青木 眞
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ポイント

●感染臓器,起炎菌,使用する抗菌薬のスペクトラムと臓器移行性を明確に認識する.

●治療に対する反応は,各臓器ごとに特異的なパラメーターで判定する.

●抗菌薬の使用量は,可能な限り最大量を経静脈的に使う.

●呼吸・循環動態のサポートが重要である.

脊髄圧迫症候群 植松 稔
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ポイント

●脊髄圧迫症候群においては予防にまさる治療はない.患者本人に病態を理解させ,発症前の疼痛だけの段階で受診することを徹底させる.

●悪性腫瘍の脊椎転移があればMRIで精査し,早めに放射線治療の適応を検討する.

●発症してしまったら,ただちにデキサメサゾンを開始し,病巣をMRIで確認する.

●リンパ腫や骨髄腫のように放射線感受性の高い疾患や,癌腫でも症状が軽く進行が遅い場合は放射線治療を試みる.

●症状の進行が早い場合や,すでに麻痺を起こしかけている場合は緊急手術の適応である.また,放射線治療によって速やかに症状が軽快しない場合も手術を検討する.

カラーグラフ 生検による組織診断・10

リンパ節 元井 信
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リンパ節生検の手技

 リンパ節腫大をきたす疾患にはリンパ節自体の病変のみならず,他臓器の疾患と関係したものもあり,病変の性格も多岐にわたる1).したがって,その生検は他の検査による診断の確認,疾患の診断,治療方針の決定,予後の判定に極めて有用な情報を提供する.

 リンパ節生検からより多くの情報を得るためにはいくつかの留意すべき点がある.摘出にあたっては,①慢性炎症,萎縮,脂肪化,線維化などの影響を受けやすい鼠径部や腋窩部はできるだけ避け,頸部や鎖骨上窩の②最も大きなものを,③被膜ごと摘出する.④摘出したリンパ節は丸ごとすぐホルマリン固定液に入れず,中心部を切り出し,速やかに固定して病理組織診断に供する.多くの症例の日常診断にはパラフィン切片を用いるHE染色とマーカー検索で十分であるが,⑤必要に応じてその他の検索(スタンプ,電顕,培養,表面マーカー,染色体,DNA解析)も可能にするための配慮がなされなければならない.

グラフ 内科疾患と骨・関節病変・10

骨・関節結核 江原 茂
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症例

 患者:67歳,女性.

 主訴:腰痛と左股関節の腫脹.

MRI演習・10

脳形成異常(I) 荒木 力
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Case

 3歳,女児.健診で発達遅延を指摘され,精査のためMRIを施行した.図1はいずれもT1強調像(TR 500 msec, TE 20 msec)である.

図解 病態のしくみ—遺伝子・サイトカインからみた血液疾患・10

TTP/HUS 横山 健次 , 半田 誠
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 ●はじめに 血栓性血小板減少性紫斑病(TTP)は,血小板減少,微小血管性溶血性貧血,腎機能障害,精神神経障害,発熱を5主徴とする稀な疾患であり,1925年にMoschcowitzにより初めて報告された1).一方,溶血性尿毒症症候群(HUS)は,急性腎不全,溶血性貧血,血小板減少を主徴とする疾患であり,1955年にGasserらにより最初に報告された2).TTPとHUSの差異に関しては議論はあるが,臨床症状では一般に,HUSはTTPに比し小児に多く,腎機能障害が強いが,一方,精神神経障害は認めないか弱いとされている.また病理所見では,両者ともに炎症反応を伴わない微小血管の硝子様微小血栓を特徴とするが,TTPでは全身の諸臓器に血栓が認められるのに比し,HUSでは腎に限局するといわれている.TTPとHUSでは一般に以上のような相違点が指摘されているが,実際には明確に区別するのは困難なことが多く,病態,病因に関しては本質的には差はないと思われる.

薬を正しく使うためのDrug Information—副作用について・10

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 1960年代後半に試みられ1),以後急速に発展・普及した高カロリー輸液または静脈栄養法(TPN)は,従来の輸液に比べ非経口的に高栄養の補給を行い,輸液のみで生命の維持を可能にした画期的な方法である.TPNは外科領域を中心に急速な発展を遂げ,現在ではおよそ世界中の臨床医学領域において必要不可欠な栄養法として普及している.しかし,適応疾患が拡大するにつれて,当初予想し得なかった種々の合併症の出現を見るようになった.そうした中で,通常の経口摂取に比べると異常に多くの糖あるいはアミノ酸を与えることが,時として生体の代謝に重大な影響を与えることが知られるようになった2,3).最近,TPNに伴う乳酸アシドーシスの発生が注目されている.

これからの医療と医療制度・10

高齢化社会と医療 寺崎 仁
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 今月は「高齢化社会と医療」ということで少し述べてみたいと思うが,まずは筆者が専門としている「医療管理学」なるものを簡単に説明してみよう.

 「医療は医学の社会的な適用である」といわれているが,この「医療」に関するさまざまな問題を多角的にとらえ,解決のための方策を考えていこうとするのが,「医療管理学」の研究領域である.基本的には,医学の進歩をいかにうまく医療サービスとして国民に提供していくかを考える学問なのである.つまり,「医学」がどれだけ進歩・発達したところで,それが適切な形で「医療」として地域の住民に提供されていなければ,人類の英知によって獲得された知識や技術が,国民の福祉の向上に寄与していないということになるからである.

臨床医に必要な老人をみる眼・9

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 老年者は一見正常にみえても,また,高血圧,糖尿病,骨粗鬆症などの慢性疾患で加療中であっても別の疾患が隠れていたりする.老年者の貧血は血液疾患が原因であることは5%以下と稀である1).したがって,老年者の貧血をみた場合はその基礎疾患を検索するのが大切である.

 本稿では,第一線医療機関において老人性貧血をどう評価し,その背後にある疾患をどのようにとらえるかを具体的にまとめた.

連載

目でみるトレーニング

アメリカ・ブラウン大学医学部在学日記・2

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 アメリカの医学部は大学院教育で,4年間の学部が終了した後に進む4年間の博士課程である.医学部に入学するためには,学部において有機化学,物理学,微積分など幾つかの基礎科学課目をある成績以上で受講していなくてはならないが,それらの条件を満たしていれば学部での専攻は問われない.私のクラスメートの学部での専攻も歴史学,美術史,機械工学,コンピューター,遺伝学,哲学など,実にさまざまであった.

基本情報

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medicina
31巻10号 (1994年10月)
電子版ISSN:1882-1189 印刷版ISSN:0025-7699 医学書院

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