今月の主題 内科エマージェンシー
疾患別内科エマージェンシー
高血圧エマージェンシー
下澤 達雄
1
,
藤田 敏郎
1
1東京大学医学部第4内科(分院)
pp.2157-2160
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402903007
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
ポイント
●高血圧エマージェンシーには,悪性高血圧,頭蓋内出血,急性解離性大動脈瘤,急性心筋梗塞,褐色細胞腫クリーゼ,子癇,頭部外傷が含まれる.
●高血圧緊急症,準緊急症は血圧値によって診断されるものではなく,臓器障害の程度が問題となる.この際の重要な臓器障害とは,眼底所見,腎障害と中枢神経障害,心不全である.
●降圧目標は合併症によっても異なるが,一般に急激な降圧は避ける.
●悪性高血圧では病態を考えると,利尿薬や塩分制限は多くの場合禁忌であり,時には循環血漿量を増加させる治療が必要となる.
●適切な治療が行われた場合,悪性高血圧の5年生存率は75%程度である.
Copyright © 1994, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.