今月の主題 内科エマージェンシー
症候別内科エマージェンシー
出血斑—出血傾向
西村 純二
1
1九州大学医学部第3内科
pp.2124-2126
発行日 1994年10月10日
Published Date 1994/10/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402902997
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ポイント
●病歴と出血症状の特徴をよく把握する.出血傾向が強く,貧血や臓器障害があれば,迅速な診断が必要であり,適切な治療が予後を左右する.
●血小板数,血算,末梢血スメア,出血時間,PT,APTT,フィブリノゲン,FDPなどの検査を行う.血小板減少があれば骨髄穿刺により鑑別診断を行う.
●血小板数が1万/μl以下では,消化管出血,血尿,脳内出血などの重篤な出血をきたしやすく,予防的血小板輸血の適応である.ただし消費性の血小板減少では,原疾患の治療と合わせ慎重に血小板輸血を行う.
●出血性疾患の多くは専門的な治療を必要とすることが多く,早めに血液専門医へコンサルテーションを行い,できれば血液専門科で治療する.
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