特集 内科医が知っておくべきICU・ERでの薬の使い方
その他
炭酸水素ナトリウム(メイロン®)の使いどころ
鈴木 裕之
1
1前橋赤十字病院高度救命救急センター集中治療科・救急科
キーワード:
メイロン
,
代謝性アシドーシス
,
心毒性
,
副作用
Keyword:
メイロン
,
代謝性アシドーシス
,
心毒性
,
副作用
pp.1738-1740
発行日 2024年9月10日
Published Date 2024/9/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402229776
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Point
◎重篤なショックでは,動脈血ガスのpHが7.10未満の場合,代謝性アシドーシスの補正目的に炭酸水素ナトリウム(メイロン®)を投与するが,ショックの原因を突き止め根本治療を行うことが最も重要である.
◎急性腎障害(AKI)では,動脈血ガスのpHが7.20未満の場合,代謝性アシドーシスを補正し腎代替療法を先延ばしにする目的にメイロン® を投与する.
◎薬物中毒による心毒性では,不整脈や心電図異常がみられた場合,それらが改善するまでメイロン® を繰り返し投与し,動脈血ガスのpHを7.50〜7.55に維持する.
◎メイロン® の主な副作用には逆説的細胞内アシドーシス,細胞外液量の増加,高ナトリウム血症がある.
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