臨時増刊特集 日常役立つ診療技術
診断篇
IX.運動器系疾患の診断技術
3.末梢神経伝導速度
鳥居 順三
1,2
1北里大臨床検査部
2北里大内科
pp.1820-1823
発行日 1976年12月5日
Published Date 1976/12/5
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402206904
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末梢神経伝導速度の測定は,近年一般的に行われるようになってきた検査のひとつで,末梢神経障害を客観的に調べるための有力な手段である.末梢神経は腓腹神経など一部のものを除き,多くは混合神経であり,運動神経と知覚神経の両線維をもっている.
末梢神経障害のうち外傷などの場合には,これらの神経は一様におかされるが,内科的疾患の場合には運動神経線維がよりおかされる場合(たとえばギラン・バレー症候群など)と,知覚神経線維がよりおかされる場合(たとえば糖尿病性ニューロパチーなど)があり,末梢神経伝導速度も運動線維・知覚線維を別々に測定するようになってきている.
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