作業療法ジャーナル 52巻10号 (2018年9月)

特集 パラリンピックへのOTの貢献

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特集にあたって

 2020年,東京オリンピック・パラリンピックは国民の関心事である.障害者の自立支援においてはさまざまな可能性があり,障害者の自己主張や表現の場が,社会に認められた場にあることは重要である.国内競技では,国民体育大会と併せて全国障害者スポーツ大会が毎年開催されている.障害者とスポーツは身近な存在ではあるが,競技人口や練習場所の確保,指導者や支援者の確保や人材育成等の課題もある.

 OTは,活動性の向上と社会参加の促進にかかわることができ,障害者の可能性を見据えながら,障害と個人の特性に合った活動を選択する.さらに,スポーツ種目では,個人と集団の競技があり,失われた機能を補う義肢・補装具の活用,競技種目によって使用される物や道具の選択や開発等,OTの専門性を活かしたかかわりが可能である.当然,スポーツに限らず他の芸術や創作活動等多くの場があることも理解しておく必要がある.

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Key Questions

Q1:障害児・者のスポーツ実施状況とは?

Q2:障害児・者が日常的にスポーツを行う場所とは?

Q3:いつでもスポーツに接することができる連携体制とは?

はじめに

 東京パラリンピックの開催が決定した2013年(平成25年)以降,障害児・者のスポーツ環境の整備に向けた動きが加速している.国や地方自治体では,障害者スポーツの普及啓発やボランティア育成,障害者アスリートの発掘・育成等の事業を次々に立ち上げ,従来にない規模の事業を展開している.歴史上,最も障害者スポーツにスポットライトが当たっている時代といっても過言でないだろう.こうした「追い風」を最大限に活かし,障害児・者のスポーツを大きく発展させるためには,どうすればよいのか,障害児・者のスポーツ環境の現状を紹介しつつ,誰もがスポーツを楽しめる社会をつくるための方策について考えてみたい.

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Key Questions

Q1:クラス分けが必要な理由とは?

Q2:クラス分けの問題点とは?

Q3:選手・コーチにクラス分けはどのような影響があるか?

クラス分けが必要な理由

 健常者の競技スポーツでは,年齢,男女や体重別等の種目を設けることはあっても,一般にそうした区分の中でさらに体格差や体力差を考慮することはなく,体格差での有利不利が生じたり,体力差がパフォーマンスに影響したりするが,それも含めて予選や選考会を勝ち抜いた者同士で力を出し切ることで競争が成立している.

 しかし,障がい者の身体機能は障がいの種類やその程度によって大きく異なり,戦わずして勝敗が決してしまうようなことも起きかねない.たとえばマラソンの場合,車いすマラソンの世界記録は,男子が1時間20分14秒(ハインツ・フライ),女子が1時間38分7秒(土田和歌子,マニュエラ・シャー)で,健常者では男子が2時間2分57秒(デニス・キプルト・キメット),女子が2時間15分25秒(ポーラ・ラドクリフ)であり,健常者のトップアスリートでも車いすのスピードには到底及ばない.ましてや車いすアスリートとそれ以外の障がい者アスリートがマラソンで競ったところで,まったく勝負にならない.

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Key Questions

Q1:作業療法におけるスポーツとは?

Q2:スポーツができる義手とは?

Q3:スポーツを支援できるOTの役割とは?

スポーツと作業療法

 作業療法の目的は,活動・参加の獲得である.スポーツ(sports)は幼少期から体験し,学童期や青年期には多くの時間をスポーツに費やす場合も少なくないし,成人期や老年期においては生涯スポーツとして楽しむ人も多い.つまりスポーツは,人生や生活において,とても大切な作業の一つである.

 スポーツとは,決められたルールに則って勝敗を競ったり,楽しみを求めたりする身体運動である.身体運動が主ではない場合でも,マインドスポーツやモータースポーツ等のように,少しの身体運動を伴った競技性のある活動のあるスポーツもある.近年では複数のプレイヤーで対戦されるコンピュータゲームをeスポーツ(electronic sports)と呼びはじめた.これらと対比して,身体運動が主であるスポーツをフィジカルスポーツと総称することもある.また,わが国では,学校教育の教科および科目の一つとして体育(保健体育)が行われている.体育は,スポーツ等の各種の運動を通じて,心身の健やかな成長を狙うとともに,自己の身体の仕組み等を学び育むことである.

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Key Questions

Q1:障害者スポーツボランティアの教育的効果とは?

Q2:ボランティア活動による学生の変化とは?

Q3:ボランティアを経験する意義とは?

はじめに

 日本における障害者スポーツの世界は,1964年(昭和39年)に開催された東京パラリンピックを契機に注目され,“障害者にとってスポーツはリハの一環”という認識から,健常者と同様のスポーツとしてとらえられるようになってきた1).また,競技を極める・競う・楽しむ等,障害者がスポーツに臨む目的もさまざまであり,スポーツを通して障害者が自立や社会参加を実現させることにも貢献している.そのため,障害者のQOLを高めるうえでも,OTの専門性を活かせる重要な領域となっている.また,障害者スポーツに関連する大会開催において,大会の運営や選手のサポートを担うボランティアへの関心も高まっており,障害者への理解を深めること等を目的に,医療職を目指す学生がボランティアに参加するケースも少なくない.

 愛媛十全医療学院(以下,本学院)の学生も同様である.本学院は3年制の養成校であり,3年間という限られた養成期間で,医療人としての豊かな見識と人間性を育成することを目指し,学生教育に努めている.学生が障害者と深くかかわりをもつ時期は,主に3年次の臨床実習である.臨床実習では,現場で出会う対象者やOTから,疾患の障害像や評価・治療の技術を学ぶ.臨床実習を迎えるまでに,対象者とのかかわり方やコミュニケーション能力,礼儀等の基本的な社会的スキルを学ぶ機会として,ボランティア活動は教育的意義がある.

 本稿では,本学院が携わってきた障害者スポーツ関連のボランティア実績を紹介するとともに,ボランティア活動が学生にどのような影響を与え,どのような教育的な効果があったのかを述べる.

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Key Questions

Q1:東京2020パラリンピックに向けた動きとは?

Q2:パラスポーツを支援できるOTになるために必要なことは?

Q3:自立支援の一手段として障がい者スポーツに取り組むには?

はじめに

 太陽の家の故中村 裕先生が開催に尽力した1964年(昭和39年)の第1回東京パラリンピック1)から54年の間に障がい者スポーツは発展し,まさに「復権=リハビリテーション」いや,「共生=ノーマライゼーション」を成し遂げようとしている.筆者は日本身体障がい者水泳連盟(以下,当連盟)発足当時より障害者スポーツにかかわっており,このようなことが実現することに喜びを感じている.

 本稿では,パラ水泳の舞台裏を紹介し,作業療法としての視点を感じ取ってもらえればと思う.

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 今も記憶に残る流行語大賞となった「おもてなし」.相手や大切な人への気遣いや心配りをする心と筆者はとらえているが,おもてなしの精神を基礎とした「心のバリアフリー」をキーワードとして取り組みを進めている国や社会の動向について,そして発達障害を手がかりとしておもてなしについて考えてみたい.

わたしの大切な作業・第6回

窓拭き 德永 進
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 鳥取市にセミナーハウス「こぶし館」を建てたのは1988年。今までに「岡村昭彦」「ユージン・スミス」「大石芳野」「土門拳」「木村伊兵衛」「星野道夫」さんたちの写真展や、いろんな人の講演会をさせてもらった。今までに83回。講演会は「50人ホール」で開くのだが、会場は人が溢れることもしばしば。

 会が終わると「こぶし館」は人っ子一人いない館となりシーン。建物の管理って大変。雨も雪も降る。植えたコブシの木は大きくなって、隣りの家に花や葉を落とす。保守管理は仲間が手伝ってくれたり、業者の人が請け負ってくれたり。ぼくの好きな作業は、窓拭き。こぶし館には窓が沢山ある。ホールにも事務室にも台所にもある。廊下にもお風呂にも、客室にもいろんな大きさの窓がある。

提言

作業は生きている 大庭 潤平
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 日本作業療法士協会の作業療法の定義が変わりました.定義の改定は,1985年(昭和60年)に策定されて以来の33年ぶりのようです.この33年間,日本も世界もその社会情勢が変わり,作業療法も変わってきたと思えば,作業療法は新たな岐路に立ったのではないかと感じています.新しい作業療法の定義には,「作業療法は,人々の健康と幸福を促進するために(以下省略)」とあります.註釈の一つには,「作業療法は『人は作業を通して健康や幸福になる』という基本理念と学術的根拠に基づいて行われる」とあります.とてもわかりやすく,そして格調高い言葉になったと思います.そして,この定義の通りに作業療法が実践され発展ができればと心から思っています.

 今回,「提言」の執筆依頼をお受けしたとき,今,私が考えていることを書いてほしいといわれました.何を書けばよいのか,何を書きたいのか,とても難しい課題でした.今,私が感じ,考えている,思っていることを雑感として書きます.

あなたにとって作業療法とは何ですか?・第45回

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OTの発想は経験則を打ち破る下克上

作業療法は

楕円軌道の衛星

講座 作業療法士が知っておくべき栄養学・第5回【最終回】

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Key Questions

Q1:精神科における過栄養・低栄養とは?

Q2:精神疾患と身体疾患の関係性とは?

Q3:食生活支援・栄養教育においてOTと管理栄養士はどのように連携するか?

はじめに

 精神科領域において,OTと管理栄養士の連携は以前から多くの施設で行われている.たとえば,社会復帰支援を目的とした多職種によるプログラムであったり,料理教室を協同で実施したりしている事例がある.一方で,2006年(平成18年)から始まった栄養管理実施加算は後に入院基本料に組み込まれ,入院患者の栄養管理がよりきめ細やかに行われることになった.さらに,栄養サポートチーム(NST)の活動が盛んになったことから,栄養管理において多職種で連携することは日常的になっている.かつては精神科における栄養というと,肥満の問題が目立っていたが,近年では低栄養に関する報告が集まっており,過栄養と低栄養の二極化を懸念する声もある.また,社会復帰や地域移行の流れにあるなかで,食生活への望ましい支援について工夫やエビデンスが必要とされている.本稿ではOTの方々と情報を共有したいこれらの事項について概説する.

連載 食べる楽しみを支える・第3回

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はじめに

 食事場面への作業療法介入において,自助具の選定や食事動作の指導にかかわった経験のあるOTは多いと思います.しかし,「なぜその自助具が必要か?」という根拠を,自信をもって説明できるOTは少ないのではないでしょうか.また,目指すべき食事動作が曖昧で,「とりあえず自分で食べられること」を目標として,食べにくい食事動作の反復練習を行っているOTも多いように感じます.

 自助具は食事動作に,食事動作は姿勢に,姿勢は嚥下機能に大きな影響を与えます.つまり,適切な自助具選択や食事動作へのアプローチは,嚥下機能を十分に活かすことにつながり,誤嚥等のリスクを減らすことに寄与するのです.

 本稿では目指すべき食事動作,ならびに自力摂取用スプーン選定の考え方について私見を交えて解説します.

連載 下肢慢性創傷への作業療法・第6回【最終回】

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Key Questions

Q1:下肢慢性創傷患者に対するOTの役割とは?

Q2:どのような多職種連携が必要となるか?

Q3:活動量と再発予防の両立を図るためには?

はじめに

 下肢慢性創傷患者の再発率は非常に高く,再発に伴う再切断や全身状態の悪化は生命予後やADLの低下に直結する.

 その背景には,高齢で疾病構造が多様化していることに加えて,創部や食事,投薬,活動度等の自己管理に支援を要すること,経済的困窮,家族や地域のつながりの希薄化,退院後の支援先が限定される等の要因が挙げられる.そのため,入院加療期間においては,心身機能のみならず,生活背景や退院後の過ごし方,介護保険サービスの展開に至るまで一貫した情報収集やコーディネートが必要となる.

 われわれは,術前から積極的に作業療法介入を行い,限られた医学的安静度の中で十分にADL,精神・心理,社会的な背景要因を評価し多職種と情報共有することを心がけている.また術後は早期よりフットウェアの装着指導や上肢の機能改善を図り,ADLやIADL,役割の再獲得等,活動性の向上に向けてチームで取り組んでいる.

 本稿では,下肢慢性創傷患者の活動拡大に向けた取り組みについて,身体機能,精神・心理機能,再発予防の3項を概説し,次に事例を通して当院での取り組みを紹介する.

連載 睡眠を考える・第1回【新連載】

続?眠りの都市伝説 福田 一彦
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 昨年,本誌から執筆依頼を受けて,「よい眠りとは何か?」というタイトルで記事を書かせていただいた(第52巻2月号「作業療法を深める」欄掲載).その際も,巷で信じられている「眠りの都市伝説」について解説したが,紙幅の関係で省かざるを得ないことがいくつもあった.連載の第1回は,その都市伝説の続きから始めようと思う.

連載 作業療法を深める ㉒アクティブラーニング

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アクティブラーニング施策の起源

 私は,アクティブラーニングを,「一方向的な知識伝達型講義を聴くという(受動的)学習を乗り越える意味での,あらゆる能動的な学習のこと.能動的な学習には,書く・話す・発表する等の活動への関与と,そこで生じる認知プロセスの外化を伴う」と定義してきた.まず,ここから議論を始めよう.

 書く・話す・発表する等の「活動」への関与と,認知プロセスの「外化」がここでのポイントである.この定義は,1990年代初頭より米国の大学教育でなされてきた定義を若干修正して,日本に提唱してきたものである.それは,教師から学生への一方通行的で,知識伝達型の講義における“聞く”という受動的な学習を脱却することを目指して,その受動的な学習と相対する「能動的」な学習を措定したものであった.

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 2017年(平成29年)5月4日,認知症当事者研究勉強会が行われ,英国エディンバラ大学エディンバラ認知症経験研究センターのリズ・テイラー氏によるScottish Dementia Working Group(認知症当事者のみで構成される活動団体.以下,スコットランド認知症ワーキンググループとする)に関する講演を聴く機会があった.そのときに同所属で研究交流員である林 真由美氏と出会い,彼女の協力のもと,スコットランド訪問が実現した.スコットランドにおける認知症当事者の様子がNHKの番組1)で取り上げられ,私自身,かの国の制度や取り組みに大きな関心を寄せていたところであった.

 取材は2018年3月8日,9日の2日間行った.1日目は,グラスゴー市内にあるクィーンエリザベス大学病院の会議室にて,グラスゴー市内で認知症の人を支援するOTチームの皆さんに話をうかがい,翌日には,アレクサンダートンプソンホテルにて,スコットランド保健省のfocus on dementia部門で働くOTより,認知症特化専門病棟でのケア改善の取り組みについてうかがうことができたので紹介をしたい.

多職種を交えたリハビリ事例検討会・第20回

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事例提示

Aさん,80代男性.寝たきり度B2,認知症自立度 Ⅱa.身長150cm,体重58kg,BMI 25.8

病歴:70代後半に交通事故で脊髄損傷.受傷早期は意識レベルが低く,四肢麻痺レベル重度.膀胱直腸障害のため尿道留置カテーテルを挿入し,泌尿器科にて毎月交換している

生活歴:前職は大工で,自宅も自分で建てた.現在は臥床している時間が長く,金曜のデイサービス以外,外出機会はない

家族:妻,息子夫婦と二世帯住宅.基本的に妻が身の回りのことを行っている.通院の際には同居している長男が休みをとって送迎を行っている.長男の嫁は介護職で忙しいが,時間があるときは,おむつ交換等,積極的に手伝ってくれる

居住環境:一軒家の2階建てで,1階が居住スペース(年金生活)

性格:何事にも前向き思考で,少し気が短いが,努力家

趣味・関心:テレビでのスポーツ鑑賞,特に野球・相撲観戦を好む

処方薬(朝-昼-夕-就寝前):L-ガルボシステイン(気道粘液調整・粘膜正常化剤)500mg(3-3-3-0),酸化マグネシウム製剤(制酸剤,緩下剤)330mg(2-2-0-0)

ひとをおもう・第6回

物語を尊重する 齋藤 佑樹
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 まだ昼休みが終わったばかりの作業療法室.一番奥にある評価室では,Tさんが初回面接を始めました.クライエントは軽度の右片麻痺と認知症を呈したイチロウさん.「会社の社長を長年務め,今でも部下に慕われている」,「大地主のため,会社を引退した後も毎日忙しくしている」,「孫の宿題をみてあげることが毎日の楽しみだった」イチロウさんは面接の中で過去の作業歴を楽しそうに話してくれました.

 面接評価の翌日,イチロウさんの妻がお見舞いにやってきました.Tさんは,昨日の面接でイチロウさんが話してくれた内容を妻に伝え,作業療法の時間を通して,認知症を抱えながらも以前のように皆に慕われ頼られる生活を送ることができるよう支援していくことを伝えました.

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Abstract:複合性局所疼痛症候群(以下,CRPS)は鏡視下腱板修復術(以下,ARCR)後の合併症の中で最も治療に難渋するため,早期発見,早期治療が重要である.本研究はARCR後のCRPSに対して,知覚識別課題とmirror therapy(MT)を併用した作業療法が知覚-運動関連機能と疼痛,心理機能,自律神経症状および上肢機能障害に与える影響を予備的に検討することを目的とした.ARCR後にCRPSを発症した者を対象とし,介入群7名,対照群8名に分類した.介入群には術後4週より知覚識別課題とMTを1日5分間実施した.測定指標には術前と術後8週に握力やピンチ力,2点識別覚,運動イメージ,疼痛,不安感,腫脹,皮膚温,上肢機能障害を測定し,多重比較にて解析した.その結果,介入群において2点識別覚と運動イメージおよび疼痛に有意な改善を認めた.本研究の結果,ARCR後のCRPSに対する知覚識別課題とMTを併用した作業療法実践の有用性が示唆された.

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Abstract:本報告は,ウェルニッケ失語,観念失行・観念運動失行,右半側空間無視を呈した高齢女性を対象に,作業療法介入プロセスモデル(OTIPM)に基づく食事動作アプローチを行った.介入は習得モデルと代償モデルを選択し,スプーンや食器形状等の環境調整と,食事場面でOTが食具の操作誘導を行った.結果,Assessment of Motor and Process Skillsの運動/プロセス技能は−1.8/−2.7logitから0.3/−0.2logit,困難度のFace Scaleは5から2まで改善し,作業技能の改善が認められた.これは,OTIPMを導入したことで,御飯の粘着性や硬さといった詳細な阻害因子を発見しやすかったこと,また課題特異性を考慮し代償モデルを適用したことが有効であったと考えられた.

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Abstract:リハを処方される患者の多くに栄養障害が認められ,患者の能力が最大限に発揮されるためには,リハ栄養の考え方が重要である.

 今回,四肢麻痺を呈したホジキンリンパ腫の患者に対して,大学復学を目標に多職種が入院早期から栄養状態を把握し,適切な運動負荷量の検討と実施,体重・体組成の定期的な評価,補食の検討を行った.加えて,管理栄養士と作業療法場面で取り組んだ調理活動は,患者のセルフマネジメント力の向上にもつながり,目標の達成に至った.

昭和の暮らし・第21回

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 甘くて,フルーツの味がする飴玉.なかでも,赤,緑,黄,白など,色とりどりのドロップは多くの子どもたちを魅了した.

 大正時代の終わりごろから,缶入りのドロップが各メーカーから販売されはじめた.森永製菓が1924年(大正13年)に発売したフルーツドロップの缶は,食べたあとに飾っておくこともできそうなきれいな絵柄がプリントされていた.携帯用の小缶が80匁(1匁=3.75g)入りで45銭だった.

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目次

表紙のことば/今月の作品

次号予告

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 2017年度(平成29年度)に「心疾患患者の作業療法に関する実態調査」のため,質問紙の作成から送付・回収,データ処理まで行いました.今回の質問紙調査にご協力いただいた施設責任者ならびにOT責任者の方には,この場をお借りして感謝を申し上げます.

 また,質問紙作成にご協力いただいた,群馬県立心臓血管センター 生須義久氏,埼玉医科大学国際医療センター 鈴木真弓氏,訪問看護ステーション花あかり 村井達彦氏,広島大学病院 塩田繁人氏にもこの場を借りて感謝を申し上げます.

研究助成テーマ募集

Archives

学会・研修会案内

編集後記 中村 春基
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 まずはじめに,本号に執筆いただいたすべての皆様に心より深く感謝申しげたい.編集後記の字数が見ての通りであり,それぞれにコメントできないのが残念である.

 さて,特集の「パラリンピックへのOTの貢献」であるが,現状と今後の展望,クラス分け,義手,介入実績と人材育成,社会参加,そしてコラムの6本である.それぞれこの領域で最前線を走る方々だけに,「なるほど」,「そうか」とパラリンピックの見方を変えてくれる.また,障がい者スポーツと生活,健康等,作業療法の視点が広がった.

基本情報

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作業療法ジャーナル
52巻10号 (2018年9月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:0915-1354 三輪書店

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