皮膚科の臨床 67巻6号 (2025年5月発行)

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特集　だ〜まにゅ Dermatology Manual

はしがき土田　哲也 , 五十嵐　敦之 , 相馬　良直 , 林　伸和 , 佐伯　秀久 67巻6号 , 2025年5月 , pp.627-627

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生物学的製剤を契機に疾患の病態が明確になり，さらに新しい薬が開発され臨床応用されることで，皮膚科学は大きな発展を遂げています。その結果，さまざまな疾患の治療法が多様化し，新薬の適正使用を示すために日本皮膚科学会のガイドラインや治療指針が公表され，われわれ皮膚科医には，標準治療を的確に選ぶことが求められています。そんな時代を背景に実臨床の場で役立つようにという目的で作成したのが，「だ～まにゅ Dermatology Manual」です。

湿疹皮膚炎群

アトピー性皮膚炎末廣　昌敬 , 田中　暁生 67巻6号 , 2025年5月 , pp.630-635

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アトピー性皮膚炎は，「増悪と軽快を繰り返す，瘙痒のある湿疹を主病変とする疾患であり，患者の多くはアトピー素因をもつ」と定義される。皮膚バリア機能低下，免疫異常，痒みを中心に，さまざまな要因が複雑に絡み合っており，それら病因間にヒエラルキーのないことが症状の多様性につながる。

小児アトピー性皮膚炎吉田　和恵 67巻6号 , 2025年5月 , pp.636-639

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アトピー性皮膚炎は，増悪と寛解を繰り返す，強い瘙痒を伴う湿疹病変を主徴とする慢性炎症性皮膚疾患である。小児では生後数カ月以内に発症することが多く，皮膚バリア機能の未熟性や免疫応答の偏りが発症に深く関与している。皮膚バリア機能異常や免疫系の遺伝的素因に，食物，汗，皮膚常在菌叢，外的刺激などの環境因子が加わり，病態が形成される。小児期には成長に伴って自然軽快する例も少なくないが，持続する場合には喘息やアレルギー性鼻炎など他のアレルギー疾患へ進展する「アレルギーマーチ」の始まりとなることも知られている。

接触皮膚炎伊藤　明子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.640-643

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皮膚への刺激物やアレルゲンを排除しようとする炎症反応による皮膚炎。刺激性接触皮膚炎とアレルギー性接触皮膚炎に分類される。また光が関与する光毒性反応（非アレルギー性），光アレルギー性接触皮膚炎がある。

痒疹石氏　陽三 67巻6号 , 2025年5月 , pp.645-646

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強い痒みを伴う孤立性の丘疹または結節を主徴とする反応性皮膚疾患である。Th2サイトカイン，IL-17，IL-22，好塩基球，マスト細胞などが病態では重要である。難治の場合には，生物学的製剤を使用する。

蕁麻疹・血管性浮腫・アナフィラキシー

慢性蕁麻疹（慢性特発性蕁麻疹）福永　淳 67巻6号 , 2025年5月 , pp.648-649

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直接的原因ないし誘因なく自発的に皮疹が出現する「特発性蕁麻疹」のうち，発症から6週間以上経過したものを慢性蕁麻疹（慢性特発性蕁麻疹）とよぶ。病態に皮膚マスト細胞や好塩基球を活性化するIgEシグナルに関連した自己免疫機序が関わることがわかってきている。

食物アレルギー・アナフィラキシー猪又　直子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.650-653

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食物アレルギーは，食物によって引き起こされる抗原特異的な免疫学的機序を介して，生体にとって不利益な症状が惹起される現象である^1）。IgE依存性食物アレルギーは，全身性にアレルギー反応を及ぼすアナフィラキシーに進展するリスクがあり，ときに死に至ることもある。

遺伝性血管性浮腫福永　淳 67巻6号 , 2025年5月 , pp.654-655

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突発的に生じる顔面や四肢の限局性浮腫，原因不明の腹痛，上気道浮腫などの全身の浮腫を呈するが，膨疹（蕁麻疹）の症候を伴わないことが多い。C1インヒビター（C1-INH）遺伝子の欠損，変異またはその他の遺伝的背景のために生じる常染色体顕性の遺伝性疾患である。

血管炎

血管炎川上　民裕 67巻6号 , 2025年5月 , pp.656-659

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血管炎は症候群であり，多彩な疾患が含まれる。そのなかで皮膚科医が治療の対象として重視するのは，IgA血管炎，皮膚動脈炎，好酸球性多発血管炎性肉芽腫症（EGPA）である。血管炎は，病理組織の壊死性血管炎から確定診断される。したがって，皮膚科では皮膚生検が肝要となる。

皮膚潰瘍

足・下腿潰瘍前川　武雄 67巻6号 , 2025年5月 , pp.661-662

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足・下腿に生じた潰瘍の総称である。さまざまな原因で生じるが，外傷や熱傷を除くと，下肢静脈瘤に伴う静脈還流不全によるものがもっとも多い。外傷，熱傷，静脈性潰瘍のほか，動脈性，神経障害性，褥瘡，腫瘍，感染症，膠原病，血管炎，壊疽性膿皮症など，多くの疾患が含まれる概念である。

褥瘡安部　正敏 67巻6号 , 2025年5月 , pp.664-667

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皮膚に外力が加わり，虚血に至る機序（局所的原因）とともに，患者の基礎疾患，日常生活活動性，栄養状態や心理状態が発症要因となる（全身的原因）。

外傷等

マムシ咬症中川　浩一 , 東田　理恵 67巻6号 , 2025年5月 , pp.668-669

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九州以北の本邦において，マムシは広く棲息している。年間3,000例の咬傷があると推測され，10例前後の死亡例もある。救急現場においてはその対応に精通しておくことが必要である。

外傷・動物咬傷新井　達 67巻6号 , 2025年5月 , pp.670-671

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外傷とは外力（機械的，物理的，化学的）により生じた組織，臓器の損傷を示す。皮膚・軟部組織損傷（創傷）のなかでは切創，擦過傷，咬傷を診察する頻度が高い。

熱傷安田　正人 67巻6号 , 2025年5月 , pp.672-673

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熱傷とは，火炎，熱湯，電気，摩擦，化学物質など熱源への接触により引き起こされる皮膚およびその他の組織の損傷である。

化学熱傷有馬　豪 67巻6号 , 2025年5月 , pp.674-675

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化学物質が皮膚や粘膜に付着しておこる組織破壊を伴った生体に及ぼす障害である。

薬疹

丘疹・紅斑型薬疹倉田　麻衣子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.676-677

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体内に摂取された薬剤，あるいはその代謝産物によって生じる薬剤性の皮膚障害であり，薬剤による遅延型過敏反応と考えられている。薬疹の臨床型のなかでもっとも多く，薬疹全体の40～50％を占める^1）。

SJS/TEN 加藤　峰幸 67巻6号 , 2025年5月 , pp.678-679

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薬疹の最重症型で，皮膚・粘膜にびらんを生じ，高熱を伴う。感染症が原因のこともある。皮膚の壊死面積が10％未満をStevens-Johnson症候群（SJS），10％以上を中毒性表皮壊死症（TEN）と定義する^1）。

薬剤性過敏症症候群水川　良子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.680-681

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薬剤性過敏症症候群（drug-induced hypersensitivity syndrome/drug reaction with eosinophilia and systemic symptoms；DIHS/DRESS）は，皮疹，発熱，リンパ節腫脹，肝障害など，経過中にさまざまな症状を呈する重症薬疹の一型である。これらの臨床症状は，原因薬剤中止後も再燃を繰り返すことが本症の特徴であり，その背景にはヒトヘルペスウイルス6型（human herpesvirus 6；HHV-6）やその他のヘルペスウイルスの連続的な再活性化が関与している。

抗腫瘍薬による皮膚障害竹之内　辰也 67巻6号 , 2025年5月 , pp.682-685

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抗腫瘍薬（細胞障害性抗癌薬，免疫チェックポイント阻害薬，分子標的薬）による副作用のなかでも，皮膚障害は頻度が高い。患者にとっては不快な自覚症状のみならず外見の変化による心理的負担も大きく，心身の両面で生活の質（QOL）が著しく低下する。

手足症候群吉川　周佐 67巻6号 , 2025年5月 , pp.686-687

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発生機序としては，薬剤による表皮角化細胞の変性，エクリン汗腺の障害などが考えられる。マルチキナーゼ阻害薬においては，真皮上層の血管を中心とした内皮障害が表皮にも波及することで発症し，主に荷重部位に一致して症状が出現する。

抗癌薬の血管外漏出竹之内　辰也 67巻6号 , 2025年5月 , pp.688-689

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投与中に薬剤が血管外へ漏れ出すことで発生し，周囲組織に損傷を与える病態。局所の炎症や組織壊死を引き起こし，重篤な場合は外科的処置が必要となる。早期発見と適切な対処が求められる。

水疱症

類天疱瘡とその関連疾患氏家　英之 67巻6号 , 2025年5月 , pp.690-692

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表皮基底膜部に対する自己抗体によって生じる自己免疫性水疱症で，組織学的に表皮下水疱がみられる。主な病型として水疱性類天疱瘡や粘膜類天疱瘡，後天性表皮水疱症，抗p200類天疱瘡，線状IgA水疱性皮膚症，疱疹状皮膚炎がある。

天疱瘡とその関連疾患山上　淳 67巻6号 , 2025年5月 , pp.694-695

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表皮内あるいは粘膜上皮内水疱を生じる自己免疫性水疱症。上皮細胞間の接着に重要なデスモソームを構成する分子デスモグレイン（Dsg）に結合するIgG型自己抗体が原因となる。

乾癬

尋常性乾癬梅澤　慶紀 67巻6号 , 2025年5月 , pp.697-703

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乾癬は表皮細胞と免疫細胞とのクロストークがあるため，難治な病態を形成している。さらに，肥満，脂肪肝，糖尿病などの併存症も高頻度に認めるため，外用，全身療法，生活指導を組み合わせる必要がある。

【ミニレクチャー】光線療法日野　亮介 67巻6号 , 2025年5月 , pp.705-705

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現在もっとも普及しているのはナローバンドUVB^1）で，311nm付近にピークをもつ波長の光がほとんどを占める。

乾癬性関節炎鎌田　昌洋 67巻6号 , 2025年5月 , pp.706-708

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乾癬に伴う関節炎であり，付着部炎，指趾炎，末梢関節炎，体軸関節炎を呈し，関節の破壊や変形がみられることもある。

膿疱性乾癬（汎発型）阿部　名美子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.710-713

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急速な発熱，全身に広がる紅斑と多発する無菌性膿疱を生じる自己炎症性疾患であり，再発を繰り返すことが特徴。急性汎発性膿疱性乾癬・疱疹状膿痂疹・稽留性肢端皮膚炎の汎発化・小児汎発性膿疱性乾癬を含む（希少難治性疾患である）。その他，circinate annular formも一亜型であるが，全身症状が乏しく，希少難治性疾患に含まれない。

掌蹠膿疱症小林　里実 67巻6号 , 2025年5月 , pp.715-716

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小水疱から転じる無菌性膿疱が掌蹠に繰り返し多発する疾患で，10～30％で前胸壁や脊椎などの骨炎を発症する（掌蹠膿疱症性骨関節炎，pustulotic arthro-osteitis；PAO）。日本人例では無症状の病巣扁桃や歯性感染症による病巣感染と喫煙が発症のtriggerとして重要である^1）。

化膿性汗腺炎

化膿性汗腺炎大嶺　卓也 67巻6号 , 2025年5月 , pp.718-719

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腋窩や鼠径部，臀部などの毛包の炎症を契機に，炎症性結節や瘻孔が多発し，瘢痕を形成する慢性炎症性の皮膚疾患である。その病態には遺伝的背景，アンドロゲンなどの性ホルモンやTNFαをはじめとしたサイトカインなどさまざまな要因が関与していることがわかってきている。

壊疽性膿皮症

壊疽性膿皮症葉山　惟大 67巻6号 , 2025年5月 , pp.720-722

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主に下腿に生じる進行性の潰瘍を特徴とする好中球性皮膚症の一種である。免疫系の異常な活性化が関与し，特に炎症性腸疾患，関節リウマチ，血液疾患を基礎疾患として合併することが多い。

膠原病

全身性強皮症髙橋　岳浩 67巻6号 , 2025年5月 , pp.724-725

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血管障害を背景とした皮膚および内臓諸臓器の線維化を特徴とする全身性自己免疫疾患である。

皮膚筋炎松下　貴史 67巻6号 , 2025年5月 , pp.726-727

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横紋筋の炎症による筋力低下と，ヘリオトロープ疹やGottron丘疹といった特徴的な皮膚症状を呈する自己免疫疾患である。筋炎特異自己抗体の種類（抗ARS，抗MDA5，抗Mi-2，抗TIF1-γ，抗NXP-2，抗SAEなど）により，合併症や治療方針が異なるため，早期の自己抗体検査が重要である。

エリテマトーデス小寺　雅也 67巻6号 , 2025年5月 , pp.728-730

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全身症状を認めない皮膚型と全身型に大別される。皮膚エリテマトーデス（cutaneous lupus erythematosus；CLE）は，他臓器の合併症がみられないこと，全身型への移行や中間型もあること，20歳前後の女性に多いこと，慢性円板状型，深在性，亜急性皮膚型があり，表皮真皮接合部に免疫グロブリン，補体の沈着がみられることを特徴とする。全身性エリテマトーデス（systemic lupus erythematosus；SLE）は，自己免疫，補体活性化を背景に全身の諸臓器が侵されることで多彩な症状を呈する慢性炎症性疾患である。侵される臓器は，皮膚，腎臓，神経，肺，心臓など多臓器に及ぶ。

肉芽腫症

サルコイドーシス浅井　純 67巻6号 , 2025年5月 , pp.732-733

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全身のさまざまな臓器に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫を生じる慢性炎症性疾患。皮膚病変は約1/3の患者でみられ，肉芽腫性炎症を伴う特異疹と肉芽腫性炎症を伴わない非特異疹がある。Cutibacterium acnesに対する過剰な免疫反応が病態に関与していると考えられている。

環状肉芽腫浅井　純 67巻6号 , 2025年5月 , pp.734-735

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変性した膠原線維を取り囲む柵状肉芽腫を示す非感染性肉芽腫性疾患である。原因は不明であるが，糖尿病や膠原病に合併することがあるため，末梢循環不全に伴う膠原線維の変性に対する肉芽腫性炎症が病態のひとつとして考えられている。

肉芽腫性眼瞼炎・口唇炎・外陰炎・Morbihan病山本　俊幸 67巻6号 , 2025年5月 , pp.736-737

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眼瞼や口唇に圧痕を残さない持続性の浮腫を呈する。前者は肉芽腫性眼瞼炎，後者は肉芽腫性口唇炎とよばれ，外陰部に生じると肉芽腫性外陰炎となる。Orofacial granulomatosisは，口腔，顔面（眼瞼，頰部，口囲）に生じる持続性，再発性の浮腫性腫脹を包括しての病名で，全身疾患や他の要因が否定された場合の特発性のものに対して用いられる。眼瞼の浮腫は波があり，腫れが目立たない時期を伴う症例もある。顔面の酒皶を認める症例はMorbihan病とよばれることもある。

色素異常症

尋常性白斑大磯　直毅 67巻6号 , 2025年5月 , pp.738-739

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メラノサイトが主に自己免疫により消失して生じる後天性の脱色素斑である。

色素沈着症木村　有太子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.740-741

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色素沈着症は，皮膚や粘膜におけるメラニン色素の異常な蓄積や増加によって引き起こされる疾患である。患者はいわゆる「シミ」として受診することが多く，病態，原因はさまざまである。

【ミニレクチャー】Qスイッチレーザー園田　広弥 67巻6号 , 2025年5月 , pp.742-742

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痛みの感じ方は個人差があり，ターゲットの密度や部位によって異なる。真皮病変は痛みが強いことが多い。

奇形・先天性形成異常

小児の小奇形玉城　善史郎 67巻6号 , 2025年5月 , pp.744-747

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軟骨母斑ともよばれ，出生時の0.1～1％程度にみられるとされる^1）。

血管腫

乳児血管腫長濱　通子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.748-750

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主に出生後に生じる血管内皮細胞増殖による良性の血管性腫瘍。病理組織検査における免疫染色で病変の血管内皮細胞がglucose transportor-1（GLUT-1）陽性を示す。生後6カ月～1歳頃は腫瘍が増大する増殖期，その後増殖が止まり血管腫が小さくなる退縮期を経て，消失期という経過をたどる。数年で自然消退するが，毛細血管拡張性の病変や瘢痕が残る場合もある。

毛細血管奇形長濱　通子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.752-754

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ISSVA（The International Society for the Study of Vascular Anomalies）分類では毛細血管の拡張による形態異常に分類される皮膚，粘膜の毛細血管の低流速の活動性のない血管拡張性の病変。出生時より存在する平坦な淡紅色斑で全身のどの部位にもみられ，成長に比例した面積の拡大があり，皮膚表面だけでなく，粘膜などにも存在する。

【ミニレクチャー】色素レーザー長濱　通子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.755-755

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色素レーザーの波長は，ヘモグロビンに吸収されやすい波長585もしくは595nmとなっており，パルス幅については0.75マイクロ秒（μs），1.5，3，10，20，30，40ミリ秒（ms）のなかから選択できる可変型となっている。スポット径についても7，10，12，15mmなどが選択可能である。

その他の脈管性腫瘍・脈管奇形神田　真美 , 神人　正寿 67巻6号 , 2025年5月 , pp.756-757

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内皮細胞の増殖による脈管性腫瘍と，局所の血管あるいはリンパ管の異常拡張である脈管奇形に大別される。

皮膚癌

悪性黒色腫中村　泰大 67巻6号 , 2025年5月 , pp.758-760

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表皮メラノサイトの悪性化により生じる。進行すると真皮内に浸潤し転移能を有する。

有棘細胞癌加藤　潤史 67巻6号 , 2025年5月 , pp.762-764

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有棘細胞癌は主に高齢者の露光部に好発し，本邦の2016～2017年の統計においては，皮膚癌のなかでもっとも多い^1）（基底細胞癌はクリニックなどでも切除されることもあるので，癌登録がされていない可能性もある）。年間約14,000人が発症しており，もっとも頻度が高い年齢分布は80～85歳である^1）。

基底細胞癌帆足　俊彦 67巻6号 , 2025年5月 , pp.766-767

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基底細胞癌という病名は，構成する腫瘍胞巣の辺縁が表皮基底細胞に似ていることからつけられた。毛包間上皮や毛包の基底細胞を由来とする癌種であり，皮膚癌のうちでもっとも多い。高齢者の顔面に好発する。

日光角化症宮川　卓也 67巻6号 , 2025年5月 , pp.768-769

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表皮角化細胞の前癌状態あるいは表皮内癌で，慢性的な紫外線曝露が原因と考えられている。紫外線が表皮角化細胞にDNAの損傷や修復過程の異常を引き起こし，遺伝子変異が生じた結果，腫瘍性異常角化を呈する。

乳房外Paget病舩越　建 67巻6号 , 2025年5月 , pp.770-771

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外陰部に生じる皮膚癌で，自覚症状のない紅斑として生じ，月・年単位で拡大する。組織学的には腺癌である。肛囲や腋窩に生じることもある。紅斑のほか，脱色素斑・色素斑を混じることがある。浸潤・転移能を有し，転移先として所属リンパ節がもっとも多い。

【ミニレクチャー】ダーモスコピー　悪性黒色腫，基底細胞癌そのほかの色素性病変の診断ポイント緒方　大 67巻6号 , 2025年5月 , pp.772-775

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色素性皮膚病変のダーモスコピー診断に広く用いられている改訂2段階診断法（revised 2-step algorithm）^1）ではLevel 1でメラノサイト系の病変かどうかを見極め，さらにはLevel 6でメラノサイト系病変の血管所見がみられるかを判断するというステップを推奨している（図1）。この評価法のLevel 1の部分ではⅰ）pigment network，ⅱ）branched streaks，ⅲ）streaks，ⅳ）aggregated globules，ⅴ）homogeneous blue pigmentation，ⅵ）psedonetwork（顔面），ⅶ）parallel pattern（掌蹠，粘膜）の7つの所見のうち，1項目以上みられた場合，メラノサイト系病変とみなし，第2段階で悪性黒色腫か良性の母斑もしくは判定困難な病変であるかを鑑別する。Level 1でメラノサイト系病変ではないと判断した場合，Level 2で基底細胞癌の所見，Level 3で脂漏性角化症の所見，Level 4で血管腫・出血病変の所見があるかどうかを判定する。

リンパ腫

菌状息肉症藤村　卓 67巻6号 , 2025年5月 , pp.776-777

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表皮向性のあるT細胞が，数年から数十年かけて徐々にクローン性を獲得して腫瘍化したため生じる疾患。臨床症状・免疫学的背景はともに初期病変では炎症性疾患の様相を呈するが，進行期には血液悪性腫瘍としての性質が強くなる。

その他のリンパ腫　成人T細胞白血病・リンパ腫島内　隆寿 67巻6号 , 2025年5月 , pp.778-779

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HTLV-1感染によって生じる白血病・リンパ腫であり，主にCD4陽性腫瘍T細胞が皮膚へ浸潤することでさまざまな皮疹を形成する。

その他のリンパ腫　原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症（リンパ腫様丘疹症，原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫）島内　隆寿 67巻6号 , 2025年5月 , pp.780-781

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原発性皮膚CD30陽性T細胞リンパ増殖異常症は，リンパ腫様丘疹症，原発性皮膚未分化大細胞型リンパ腫を包括したCD30陽性の大型異型T細胞による増殖性疾患である。

その他のリンパ腫　皮膚B細胞リンパ腫島内　隆寿 67巻6号 , 2025年5月 , pp.782-783

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皮膚に原発するB細胞リンパ腫で，主として原発性皮膚辺縁帯リンパ腫，原発性皮膚濾胞中心リンパ腫，原発性皮膚びまん性大細胞型B細胞リンパ腫，下肢型の3疾患があがる。

毛包脂腺系疾患

痤瘡林　伸和 67巻6号 , 2025年5月 , pp.785-786

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毛包漏斗部の閉塞，皮脂の分泌亢進，Cutibacterium acnesの増菌と毛包の炎症が病態の中心で，炎症軽快後に瘢痕が残ることがある。

酒皶林　伸和 67巻6号 , 2025年5月 , pp.788-789

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主として中高年の顔面に生じる原因不明の慢性炎症性疾患で，その皮膚病変は，紅斑毛細血管拡張型酒皶，丘疹膿疱型酒皶，瘤腫型酒皶・鼻瘤の3つの病型に分類される。それぞれ治療方法に違いがある。また，目の症状のある病型が眼型として分類されているが，日本人ではまれである。

脱毛症

円形脱毛症木下　美咲 67巻6号 , 2025年5月 , pp.790-791

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毛包上皮細胞を標的とした自己免疫反応により，毛幹の産生障害と二次的な毛周期変化をきたす。

男性型・女性型脱毛症植木　理恵 67巻6号 , 2025年5月 , pp.792-793

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主として皮膚疾患や全身性疾患に関係しない，成人以降に症状が現れる体質的な頭髪の密度低下と軟毛化。男性型脱毛症は男性ホルモンによる頭髪に対する毛成長抑制が原因。女性型脱毛症は原因が多様。

【ミニレクチャー】トリコスコピー木下　美咲 67巻6号 , 2025年5月 , pp.794-796

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トリコスコピーは頭皮・頭髪におけるダーモスコピーを指す。非侵襲的かつ簡便に毛髪疾患を診断できる手法として汎用性が高い。一方で同技術を使いこなすには，観察部位の選択や所見の解釈などに注意を要する。トリコスコピーを最大限に活用するためのコツやノウハウについてまとめた。

発汗異常

腋窩・手掌の多汗症藤本　智子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.798-799

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全身に分布するエクリン汗腺からの発汗は主に体温調節を行うほか，保湿や抗菌作用などの役割を担う。一方で，頭部・顔面，手掌，足底，腋窩で温熱以外に精神的負荷，それらによらず大量の発汗がおこり，日常生活に支障をきたす状態を原発性局所多汗症と定義する。

無汗症下田　由莉江 67巻6号 , 2025年5月 , pp.800-801

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発汗量が低下した状態。先天性と後天性に分類され，後天性は続発性と特発性に分けられる。特発性後天性全身性無汗症では，明らかな原因がなく非髄節性に全身の25％以上の無汗/減汗を呈し，発汗以外の自律神経症候および神経学的症候を認めない。

爪甲疾患

陥入爪川島　裕平 67巻6号 , 2025年5月 , pp.802-803

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爪甲側縁や先端が周囲の軟部組織に刺入し，炎症を生じた状態を指す。側爪郭を中心とした軟部組織が発赤腫脹し，患者の多くは強い疼痛を訴える。

巻き爪川島　裕平 67巻6号 , 2025年5月 , pp.804-805

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爪甲側縁が内方に強く彎曲した状態を指す。一般的に足趾に生じることが多く，そのなかでも第1趾が圧倒的に多い。

ウイルス性疾患

単純ヘルペス松尾　光馬 67巻6号 , 2025年5月 , pp.806-809

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単純ヘルペスウイルス（herpes simplex virus；HSV）1型（HSV-1）または2型（HSV-2）の感染によって口唇ヘルペスや性器ヘルペスを生じる。潜伏感染するため繰り返し病変を形成する。

帯状庖疹渡辺　大輔 67巻6号 , 2025年5月 , pp.810-811

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水痘罹患後に潜伏感染していた水痘・帯状庖疹ウイルス（VZV）の再活性化による疾患で，体の片側のデルマトームに沿って有痛性の小水疱が帯状に集族する。50歳以上に好発する。

尖圭コンジローマ清水　晶 67巻6号 , 2025年5月 , pp.812-813

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外陰部を中心にみられる，主としてHPV6，11型感染による性感染症である。

細菌感染症

壊死性筋膜炎加藤　裕史 67巻6号 , 2025年5月 , pp.814-815

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脂肪組織間に存在する浅層筋膜を中心に，皮下組織に壊死性変化を伴う急速進行性の重篤な感染症である。主因は溶連菌などの細菌感染で，組織破壊，毒素産生，全身炎症反応が特徴的であり，早期診断と早期外科的介入の有無が生命予後に直結する。

MRSA水疱性膿痂疹山﨑　修 67巻6号 , 2025年5月 , pp.816-817

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黄色ブドウ球菌が産生する表皮剝脱毒素により生じる表在性皮膚感染症。夏季に乳幼児～学童期に好発する。20～40％が市中感染型メシチリン耐性黄色ブドウ球菌（CA-MRSA）による。

MRSA癤・癤腫症山﨑　修 67巻6号 , 2025年5月 , pp.818-819

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癤は黄色ブドウ球菌による毛包を中心とした急性深在性感染症で，癤が多発したり，繰り返したりする場合は癤腫症という。Panton-Valentine型leukocidin陽性の市中感染型MRSAの場合もある。

真菌感染症

足・爪白癬畑　康樹 67巻6号 , 2025年5月 , pp.820-822

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白癬による足の感染症が足白癬，爪の感染症が爪白癬であり，感染症であることからも他人もしくは自分の別の部位に感染する可能性がある。

疥癬

疥癬吉住　順子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.824-826

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皮膚の角層にヒトヒゼンダニSarcoptes scabiei var. hominis（ヒゼンダニ）が寄生することによっておこる痒みの強い伝染性皮膚疾患。寝たきり高齢者を中心に小流行が続いている^1）。

梅毒

梅毒石地　尚興 67巻6号 , 2025年5月 , pp.828-829

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梅毒トレポネーマの感染症である。主な感染経路は性的接触であるが，妊娠中に感染した母体から児への感染もおこりうる。感染後放置するとさまざまな症状が出没しながら持続し，慢性全身性感染症に移行する。

輸入感染症

輸入感染症関根　万里 , 臼井　真理子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.831-834

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海外で感染したのち日本国内で発症するウイルス，リケッチア，細菌などの感染症をいう。

遺伝性疾患

遺伝性疾患乃村　俊史 67巻6号 , 2025年5月 , pp.836-838

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遺伝子変異により発症する疾患のすべてが遺伝性疾患と考えがちであるが，遺伝子変異を生じた時期が重要である。通常，受精卵の時点で病因遺伝子変異を生じているものを遺伝性疾患とよび，胎生期に生じたものを母斑症とよぶことが多い。生後に体細胞レベルで遺伝子変異を生じると，各種の腫瘍やVEXAS症候群など多岐にわたる疾患の原因になるが，これらの疾患は次世代に遺伝しないため，遺伝性疾患には含まれない。

内科疾患に伴う皮膚症状

糖尿病末木　博彦 67巻6号 , 2025年5月 , pp.840-841

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糖尿病による糖代謝異常，皮膚蛋白のグリケーション，ポリオール経路活性化などの機序を介し，神経障害，微小血管症，大血管症，結合組織異常，免疫機能異常などを反映して多彩な皮膚症状を呈する。

黄色腫佐藤　俊次 67巻6号 , 2025年5月 , pp.842-843

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脂質（リポ蛋白）を貪食したマクロファージなどの組織球が泡沫細胞に変化して，真皮や腱などに集積して肉眼的に黄色の皮疹を形成する。基礎にある全身疾患の徴候のことがある。

【ミニレクチャー】学校保健佐々木　りか子 67巻6号 , 2025年5月 , pp.844-846

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学校保健とは，学校保健安全法という法令の下に施行されている校内における児童・生徒ならびに教師の健康管理全般を指す。ここでは，そのなかでも，現在の学校感染症についてポイントを概説する。なお，現在，上記法令下におかれてはいないが，保育所ならびに幼稚園・こども園における乳幼児の健康管理が重要不可欠な時代を迎えており，各園においては自治的に，嘱託医師指導の下，学校保健に準じ，あるいは特に乳幼児期に流行しやすい感染症対策等が実施されている。また一方，感染症全般に対するワクチンの種類も増えており，ここでは定期接種ワクチンの種類と接種年齢について，日本小児科学会が推奨している内容をもとに概説する。

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目次 67巻6号 , 2025年5月 , pp.628-629

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読者アンケート 67巻6号 , 2025年5月 , pp.765-765

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奥付 67巻6号 , 2025年5月 , pp.848-848

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基本情報

皮膚科の臨床
67巻6号
(2025年5月発行)

電子版ISSN：印刷版ISSN：0018-1404 金原出版

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