Japanese
English
特集 肉芽腫症
ヒアルロン酸注入により生じた異物肉芽腫の1例
Foreign-body granuloma caused by hyaluronic acid injection
原内 健太郎
1
,
窪田 泰子
1
,
加藤 敦子
1
,
谷口 小百合
2
Kentaro HARAUCHI
1
,
Yasuko KUBOTA
1
,
Atsuko KATO
1
,
Sayuri TANIGUCHI
2
1大阪回生病院,皮膚科(主任:加藤敦子部長)
2同,形成外科
キーワード:
異物肉芽腫
,
ヒアルロン酸
,
フィラー
,
掌蹠膿疱症
Keyword:
異物肉芽腫
,
ヒアルロン酸
,
フィラー
,
掌蹠膿疱症
pp.983-986
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005281
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
掌蹠膿疱症の既往がある44歳,女性。左頰部の痛みを伴う紅斑腫脹を主訴に受診した。抗菌薬内服治療にて一時的に改善を得られたが,再燃を繰り返し,皮下硬結を触れるようになった。超音波検査にて両頰部の皮下に多数の腫瘤を認め,改めて問診を行ったところ20年前のヒアルロン酸注入歴が明らかになった。切除生検にて慢性肉芽腫性炎症を認め,トルイジンブルー染色で異染性を示す異物を伴っていたことから,ヒアルロン酸による異物肉芽腫と診断した。プレドニゾロン20mg/日の内服で縮小傾向となった。美容に伴う異物肉芽腫では,施術から発症まで期間が空くこともあり,関連性に気づきにくい。そのため積極的に問診する必要があると考えた。

Copyright © 2025, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.