Japanese
English
症例
遊走性結節性紅斑の1例
Erythema Nodosum Migrans
小越 達也
1
,
佐野 遥
1
,
高橋 一夫
1
Tatsuya KOGOSHI
1
,
Haruka SANO
1
,
Kazuo TAKAHASHI
1
1国際医療福祉大学熱海病院,皮膚科(主任:高橋一夫部長)
キーワード:
ステロイド全身投与
,
ヨウ化カリウム
,
Vilanova病
Keyword:
ステロイド全身投与
,
ヨウ化カリウム
,
Vilanova病
pp.1373-1377
発行日 2019年8月1日
Published Date 2019/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001539
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50歳代,女性。2週間前より両下腿に疼痛を伴う紅斑が出現し,結節性紅斑が疑われ近医より紹介受診した。一部の紅斑は約8cmと大型で鼠径部や頸部リンパ節腫脹も認めた。初診時の紅斑が中心治癒傾向を示しながら遠心性に拡大する臨床像などから遊走性結節性紅斑と診断した。病理組織学的に脂肪組織内の炎症細胞浸潤は軽度であったが,血管増生や閉塞像がみられた。ステロイド内服で症状は軽快したが中止に伴い再燃したためステロイドを再開,その後ヨウ化カリウムを追加したところステロイドを中止しても寛解が維持された。原著で報告のある脂肪組織内での血管増生に加え,自験例でみられた血管閉塞像も遊走性結節性紅斑の特徴のひとつではないかと考えた。
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