憧鉄雑感
第160回 恥を忍んで紹介する勇気
安部 正敏
1
Masatoshi ABE
1
1医療法人社団 廣仁会 札幌皮膚科クリニック
pp.1075-1075
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005305
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自らの診断能力が低い以上他の先生方の誤診をとやかく言える立場ではない。尤も,ある診断の下治療を開始し,改善しない場合それが一つの情報となることもあり,俗に “後から診る医師が名医” と呼ばれる所以である。足底の色素斑を主訴の女性患者。長径5ミリで半年前には絶対存在していないとのこと。ダーモスコピーで診ると規則性のある色素斑であるが皮溝には一致していない。さあどうする? 悪性黒色腫を積極的に考える訳ではないが,上位病院に紹介すると恐らく母斑細胞母斑と診断され赤っ恥の筆者である。
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