Japanese
English
特集 膠原病
難治性間質性肺疾患に対して,ミコフェノール酸モフェチルを導入した抗ARS抗体症候群の1例
Anti-ARS antibody syndrome treated with mycophenolate mofetil for intractable interstitial lung disease
伴登 永実
1
,
三宅 美帆
1
,
小林 忠弘
1
,
前田 進太郎
1
,
濱口 儒人
1
,
松下 貴史
1
Emi BANDO
1
,
Miho MIYAKE
1
,
Tadahiro KOBAYASHI
1
,
Shintaro MAEDA
1
,
Yasuhito HAMAGUCHI
1
,
Takashi MATSUSHITA
1
1金沢大学医薬保健研究域医学系,皮膚分子病態学(主任:松下貴史教授)
キーワード:
抗ARS抗体症候群
,
皮膚筋炎
,
間質性肺疾患
,
ミコフェノール酸モフェチル
Keyword:
抗ARS抗体症候群
,
皮膚筋炎
,
間質性肺疾患
,
ミコフェノール酸モフェチル
pp.1183-1187
発行日 2024年8月1日
Published Date 2024/8/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004700
- 有料閲覧
- Abstract 文献概要
- 1ページ目 Look Inside
- 参考文献 Reference
48歳,女性。4年前にmechanic’s handが出現した。筋原性酵素の上昇,間質性肺疾患を認め,かつ抗ARS抗体(抗PL–7抗体)陽性であり抗ARS抗体症候群と診断した。プレドニゾロン,タクロリムスおよび定期的なシクロホスファミド間欠大量静注療法と免疫グロブリン大量静注療法で加療したが間質性肺疾患は難治であった。シクロホスファミドの代替薬としてミコフェノール酸モフェチルを導入したところ,シクロホスファミドおよび免疫グロブリン大量静注療法を再開せずとも9カ月経過後も間質性肺疾患の増悪はなかった。多発性筋炎/皮膚筋炎合併間質性肺疾患に対して,ミコフェノール酸モフェチルが有効な治療になりうると考えた。
Copyright © 2024, KANEHARA SHUPPAN Co.LTD. All rights reserved.