Japanese
English
症例
BCG接種4カ月後に腋窩リンパ節の腫脹を認めた1例
Axillary lymphadenopathy occurring after 4 months of BCG vaccination
西山 幸佑
1
,
野田 佑奈
1
,
坪田 ゆかり
2
,
下松 達哉
1
Kosuke NISHIYAMA
1
,
Yuna NODA
1
,
Yukari TSUBOTA
2
,
Tatsuya SHIMOMATSU
1
1和歌山ろうさい病院,皮膚科(主任:下松達哉部長)
2同,病理診断科
キーワード:
BCG接種
,
腋窩リンパ節腫脹
Keyword:
BCG接種
,
腋窩リンパ節腫脹
pp.1287-1290
発行日 2023年7月1日
Published Date 2023/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000004073
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1歳,女児。生来健康であった。家族に結核の既往はない。Bacillus Calmette-Guerin(BCG)接種4カ月後,同側腋窩に25mm大弾性硬の皮下結節が出現した。圧痛および発赤はなく表面平滑で可動性があった。超音波検査で内部は低~等エコーで不均一,後方エコー増強があり,血流信号(−)で表皮囊腫が疑われ小児科より当科を紹介受診した。皮膚生検で表皮下に壊死および肉芽腫性病変を認めた。Ziehl-Neelsen染色は陰性であり,BCG関連リンパ節炎の診断となった。経過観察にて縮小傾向であり,自潰や化膿することなく経過良好である。BCG接種後副反応の1つであるBCG関連リンパ節炎は自験例のように健常児でも発症する可能性がある一方,免疫不全の児では全身感染の初発症状にもなり得るため,注意深い経過観察と治療を考慮する必要がある。
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