Japanese
English
特集 水疱症・膿疱症
右拇指に限局したHallopeau稽留性肢端皮膚炎の1例
Acrodermatitis Continua of Hallopeau Localized to Right Thumb
若松 美智子
1
,
佐野 遙
1
,
伊藤 亜希子
1
,
中村 和子
1
,
松倉 節子
1
,
蒲原 毅
1
Michiko WAKAMATSU
1
,
Haruka SANO
1
,
Akiko ITO
1
,
Kazuko NAKAMURA
1
,
Setsuko MATSUKURA
1
,
Takeshi KAMBARA
1
1横浜市立大学附属市民総合医療センター,皮膚科(主任:蒲原 毅部長)
キーワード:
Hallopeau稽留性肢端皮膚炎
,
限局
,
エトレチナート
Keyword:
Hallopeau稽留性肢端皮膚炎
,
限局
,
エトレチナート
pp.160-163
発行日 2020年2月1日
Published Date 2020/2/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000001794
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64歳,女性。初診時,右拇指に爪甲の肥厚,粗糙化,破壊と爪甲下の膿疱が認められた。病理組織学的にKogoj海綿状膿疱がみられたが,当初は皮膚カンジダ症が合併していたことなど,診断に苦慮した。無菌性膿疱が慢性に繰り返してみられたこと,再度皮膚生検を施行し病理組織学的にKogoj海綿状膿疱が確認できたことからHallopeau稽留性肢端皮膚炎と診断することができた。エトレチナート20mg/日内服で膿疱は速やかに消失し,ほぼ正常な爪甲の再生がみられた。これまでエトレチナート減量や中止で汎発化した既報告例が散見されるため,今後も注意深い経過観察が必要であると考えられた。
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