アートメイク部の肉芽腫性病変を契機に診断に至ったサルコイドーシスの1例

Sarcoidosis diagnosed by granulomatous lesion in the cosmetic tattooing to eyebrow

47歳，女性。約30年前に両眉毛部にアートメイクを施行した。2020年頃から右眉毛部に隆起性病変が出現し，液体窒素療法を施行するも改善せず，当科を受診した。初診時，右眉毛部外側に紅斑を認め，表面には黄色の厚い痂皮が付着していた。病理組織像では真皮に非乾酪性類上皮細胞肉芽腫の形成を認めた。血液検査でsIL-2R高値，胸部CTで両側肺門リンパ節腫脹，多発縦郭リンパ節腫脹，肺病変があり，刺青サルコイドーシスと診断した。プレドニゾロン 30mg/日の投与により，皮膚病変や肺病変は改善している。アートメイク施行部位に肉芽腫性病変を認めた際には刺青サルコイドーシスを疑い，全身検索をする必要もあると考えた。