Japanese
English
症例
急性外陰潰瘍(Lipschütz潰瘍)4例の経験からみえてきた早期診断のポイント
Key points for early diagnosis of acute vulvar ulcers (Lipschütz ulcers) revealed by experience of four cases
飯島 茂子
1,2
,
髙山 典子
1
,
重光 貞彦
3
Shigeruko IIJIMA
1,2
,
Noriko TAKAYAMA
1
,
Sadahiko SHIGEMITSU
3
1はなみずきクリニック,牛久市
2龍ケ崎済生会病院,皮膚科
3同,産婦人科
キーワード:
急性外陰潰瘍
,
Lipschütz潰瘍
,
性行為歴
,
外陰ヘルペス
,
Behçet病
Keyword:
急性外陰潰瘍
,
Lipschütz潰瘍
,
性行為歴
,
外陰ヘルペス
,
Behçet病
pp.1069-1073
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005303
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急性外陰潰瘍(Lipschütz潰瘍)の4例を報告した。症例1:30歳,女性。前駆症状として,外陰部症状が出現する2日前に微熱があった。症例2:24歳,女性。同日より頭痛,口内炎があった。症例3:41歳,女性。数日前に咽頭痛があった。症例4:29歳,女性。4日前に全身痛があった。4例とも上記の前駆症状の後,外陰腫脹・潰瘍,外陰痛,排尿時痛が出現した。発症前の性行為歴はなかった。採血・抗原検査で単純ヘルペスウイルス感染は否定された。症例1の潰瘍辺縁からの皮膚生検にて表皮にウイルス感染を疑わせる像はなく,真皮全層に静脈血栓形成と血管周囲性の多数の好中球を含む細胞浸潤を認めた。最近の性行為歴がない思春期~若年女性に急性に発症する外陰潰瘍で,発症前に感冒様症状を伴っていることが早期診断のポイントと考えた。

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