巻頭言
知識の点と点をつなぐ
江川 形平
1
Gyohei EGAWA
1
1鹿児島大学医学部皮膚科学講座,教授
pp.963-964
発行日 2025年7月1日
Published Date 2025/7/1
DOI https://doi.org/10.18888/hi.0000005276
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皮膚科学会総会の空き時間に,ロビーでこの原稿を書いています。コロナ禍を経て,オンラインの視聴環境が急速に整いました。コスパやタイパを考えると,遠方で開催されるハイブリッドの学会への参加は躊躇するかもしれません。しかし,集中して他人の講演を聞くには,ながら作業になりがちなWEB視聴よりも,可能な限り現地で参加するほうがよいように思います。もちろん,さまざまな事情で現地参加が難しい人や,WEB視聴ですら時間を確保できない人もいるでしょう。それでも,新しい情報に触れ,自らの知識を広げていくことは,すべての臨床医にとって重要です。映像(スライド)や耳学問を通じて他人に教えてもらうことは,もっとも効率よく知識を吸収できる手段のひとつですが,本書のような皮膚科の専門雑誌や,原著論文を読むこともまた,重要な情報源となります。「新しい情報に触れる機会をもつこと」は臨床の忙しさに追われるとつい疎かになりがちですが,しかし,それこそが医師としての自分の「血肉」となるわけですので,「食事」のように続けていくことが大切です。
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