medicina 16巻7号 (1979年7月)

今月の主題 癌と免疫

癌と免疫のかかわりあい 漆崎 一朗
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はじめに

 生体には本来selfとnon selfの成分を区別認識し,non-selfの成分に対して免疫応答を示し,これを排除しようとする基本的防御機能がある.これがBurnet1)のいう免疫学的監視機構immunological surveillanceの概念であり,この機構の中心的役割を果たしているのが,T細胞による細胞性免疫であることはいうまでもない.腫瘍免疫においても,生体の免疫応答能が腫瘍に対する主な防御機構であるとされてきている.これには4つの基本的な見解に基づいている。①腫瘍細胞には正常細胞には見られない特異抗原がある,②そのような腫瘍抗原は宿主に対し免疫原として作用する,③発現する免疫応答は腫瘍を免疫学的に排除するように働く,④生体の免疫応答能が抑制されると種瘍が発生しやすい,などである2).このような腫瘍免疫においてBurnetが指摘した4項目には多くの問題が含まれている.まず実験腫瘍においては多くの場合,確かに腫瘍特異抗原の存在が認められ,それに対する宿主の免疫応答も証明されている.ヒト癌においても,すべての腫瘍ではないがin vitroの実験で腫瘍特異抗原の証明される場合が認められている.しかし,in vivoに腫瘍細胞はこの特異抗原に対する免疫応答に遭遇しながらも着実に増殖するのである.癌患者のほとんどすべてが不幸な転帰をとることが知られている.

癌免疫診断法の流れ 河合 忠
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はじめに

 ある病巣が癌であるか否かを診断する場合,多くは病理組織学的な所見に依らなければならない,しかし,常に病理組織学的に必ずしも癌と診断しうるとは限らない.病巣が採取しえない場合もあろうし,またたとえ病巣を採取しえても癌とまぎらわしい良性病変と鑑別することが困難な場合もあろう.そのようなときは臨床的に経過を観察して病変が進行性であるか,転移があらわれるかどうかによって決定しなければならないこともある.しかし,癌ほど早期診断が重要な意味をもっている疾患はないであろう.それ故,古くから尿や血液を使って癌を早期に診断しようと努力がなされてきた.しかし,現在までのところ,癌に普遍的な生化学的・免疫学的検査法がみつかっていないし,ある一つの癌をとってみても100%診断しうるという検査はない.近年,免疫学的検査法の進歩によってかなり臨床的に役立つ検査もいくつか見出されている.

癌免疫療法の流れ 橋本 嘉幸
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はじめに

 癌免疫療法の現在までの歴史をみると2つの流れがあることがわかる.その一つは,果たして癌細胞に,宿主によって認知されるような異物性,すなわち癌特異抗原が存在するか否か,もし存在するとしたら,どのような免疫学的方法で宿主の癌細胞に対する認識力を高め,宿主から癌細胞を排除することができるかを追求した,いわば論理的な研究の流れであり,他の一つは,ヒト癌に異物性があることを仮定して,直接,治療の方向に向けられた免疫療法の流れである.ある面では,この2つの流れは互いにからみ合って発展してきたとも考えられる.

癌抗原の検出

α-胎児蛋白 遠藤 康夫
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はじめに

 α-胎児蛋白(α-フェトプロテイン,以下AFPと省略する)とは,電気泳動上α-グロブリンの位置に泳動される胎児性蛋白の意であって,胎生期に特有であり,成人血清中には,通常証明されない.ヒトの胎児にこのような胎児特異性蛋白が存在することは,Bergstrandらにより1956年すでに発見されていた.胎児に特有であって成人血清中には正常状態では存在しないAFPが,病的状態で再出現してくることが,マウス腹水肝癌移植例において実験的に見出され(Abelev, 1963),ついでヒトの原発性肝癌について観察され(Tatarinov, 1964),これが他の疾患(癌を含めた)で出現しないことからその診断的価値が認められるようになった.その後測定法の鋭敏化に伴って,原発性肝癌以外の疾患でも血中AFPの増加する例がみられることがわかり,特異性の面での価値は幾分うすらぎはしたものの,反面,より小さな肝癌の発見が可能となり,多大の利益をもたらしてきている.

癌胎児抗原 谷内 昭
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はじめに

 Carcinoembryonic antigen(CEA)はGold(1965)らにより結腸癌と胎児結腸粘膜に共通する抗原成分として発見,命名され,血中CEAのradioimmunoassay(RIA)が試みられて結腸癌に特異性が高い成績が得られ注目された.その後種々のRIA法が工夫されるに及び,血中CEAはその他の癌や良性疾患においても増加することが認あられ,その癌特異性や癌胎児性という性格にも疑問がもたれるようになった.しかし,臨床応用面ではその測定が広く普及し,その意義が評価されつつある.

塩基性胎児蛋白 石井 勝
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はじめに

 塩基性胎児蛋白Basic Fetoprotein(以下BFP)191974年,筆者1,2)によりヒト胎児の血清,腸および脳組織中に発見された蛋白である.従来の胎児性蛋白,α-フェトプロテイン(AFP),癌胎児抗原(CEA)などは酸性蛋白であるが,これらと対照的に,本蛋白は塩基性である.この特徴からBFPという名称がつけられた、他方,臨床上の特徴としては,血清中のBFP測定が特定臓器の癌診断ではなく,非癌疾患と諸種の癌疾患との鑑別診断に役立つことである.既知の胎児性蛋白と比較して,BFPにはこのような2大特色がある.

 BFPの研究は未だ歴史も浅く,未知の点が多いが,現在までの筆者らの成績を下記に紹介する.

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はじめに

 アストロプロテイン(森,19701~3),以下Apと略す)は前項までに述べられたAFP(α-fetoprotein),CEA(carcinoembryonic antigen),BFP(basic fetoprotein)などのような胎児性蛋白でもなければ,癌関連抗原の範疇にも属さない脳特異蛋白の一つである.つまり,Apは成人,胎児を問わず,脳神経組織の主要な構成成分であるグリア(正確にいえばアストログリア)にのみその存在が認められている唯一の蛋白抗原である.

 このApがどうして「癌と免疫」に登場するかというと,Apは脳腫瘍のなかで最も大きな比率を占めるグリオーマの組織中に多量に含まれ,しかもグリオーマ患者の髄液にApのかなりの量が漏出していることがわかったからである4).つまり,Apは脳腫瘍に特異的な抗原物質ではないが,グリオーマのようにグリアの増殖があって,しかも脳実質に破壊的な病変があると髄液中に漏出するので,これをRIA(radioimmunoassay)によって微量定量することにより,逆に脳内での病的変化を推進することが可能となる.

ホルモン 武部 和夫
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はじめに

 悪性腫瘍ではしばしば異常な蛋白が合成されることが知られているが,最近,ホルモン,とくにペプチド,糖蛋白よりなるホルモンが産生されることがわかり注目されてきた.内分泌腺から良性ないし悪性腫瘍が発生するが,良性のものでは内分泌活動が盛んとなり,悪性のものでは低下することが多いとされている.しかし,稀に内分泌活動の盛んなものがある.これらは正所性ホルモン産生腫瘍と呼ばれているが,悪性腫瘍としてはhuman chorionic gonadotropin(hCG),human chorionic somatomammotropin(hCS),human chorionic thyrotropin(hCTSH),estrogens,progesteronなど胎盤ホルモンを産生する絨毛上皮腫,種々のステロイドホルモンの増加をきたす副腎皮質癌などが知られている.

 一方,腫瘍の発生母体組織が本来産生しないホルモンを産生することが認められ,これは異所性ホルモン産生腫瘍と呼ばれ,蛋白合成異常の一つと考えられている.本腫瘍ではすべてホルモンに特有な分泌過剰症状を呈するとはかぎらず,症状を呈したものは異所性ホルモン症候群と呼ばれている.

単クローン性免疫グロブリン 高月 清
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単クローン性免疫グロブリン(M蛋白)とは

 単クーロン性免疫グロブリンmonoclonal immunoglobulinは概念的には免疫グロブリン産生細胞の一つのクローンの増殖による産物であり,実際には血清蛋白の電気泳動における均一成分として認められる.免疫電気泳動法により免疫グロブリンのどのクラス(lgG,IgA,IgM,IgD,IgE)に属するか,L鎖の型(κ,λ)はどちらかを同定する.M蛋白またはM成分ともよばれるが,paraprotein,骨髄膜型蛋白などもほぼ同義語である.尿中のBence Jones蛋白もM蛋白のうちに入れて考える.M蛋白が検出されれば,それは生体内に免疫グロコブリン産生細胞の単クローン性増殖が起こっていることを示すが,それは必ずしも悪性増殖を意味するものではない。一般にはM蛋白が多量の場合,また尿にBence Jones蛋白が陽性の場合は骨髄腫であることが多いが,必ずしもそうとは限らない.臨床的にあまり意味のないM蛋白血症(たいていは量が少なく,Bence Jones蛋白尿を伴わず,40歳以後に多い)は日常の臨床でもかなり多く経験される.また,感染などの経過中に一過性の少量のM蛋白血症も丹念に調べればかなり多いと思われる.筆者らの研究室で検索した333例についての分類を表1に示す.

担癌生体の免疫応答

癌患者の免疫能 岸本 進
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はじめに

 癌患者にとって自家癌に対する免疫応答の有無を明らかにすることは重要である.しかし,このことは必ずしも容易ではなく,種々の非特異的免疫能について検討されることが多い.本稿では,癌患者の免疫能の変化とその機序について述べる.

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制癌剤と免疫抑制の問題点

 癌患者における免疫能は発癌から担癌にわたって幅広く癌の進展や抑制に関係していることが指摘されている.T細胞機能を中心とする細胞性免疫能が担癌の過程に影響を及ぼしていることは免疫監視機構immunological surveillanceの上から注目されているところである.近年,T細胞のサブセットであるsuppressor T細胞の関与が実験腫瘍でも,また臨床例でも問題とされ,"suppressor-cell network"が抗腫瘍免疫状態の把握に重要となってきている1)(図1).

 制癌剤の一部のものが副作用として宿主の免疫担当細胞を障害し免疫抑制作用をもたらすことは制癌剤開発の当初から認められていたところであり,この免疫抑制効果を逆に利用して自己免疫疾患等に免疫抑制療法が開発されてもいる.

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はじめに

 マクロファージ遊走阻止試験法を用いて,患者の自家腫蕩に対する免疫反応の消長を調べ始めてから,もう,7,8年が経過した.研究内容の詳細については既報の論文1〜3)を参照されたいが,書肆の求めに応じて,その大要を述べる.

EBウィルス抗体 阪上 賀洋 , 加藤 四郎
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はじめに

 癌ウイルスの種類は多いが,自然発生癌に関連するウイルスの数はかなり限定されたものであり,レトロウイルス科(Retroviridae)に属するいくつかのRNA腫瘍ウイルスとヘルペトウイルス科(Herpetoviridae)に属するニワトリのマレック病(悪性リンパ腫症)ウイルス(MDV)とヒトのEBウイルス(Epstein-Barr virus,EBV)などである.このうち,EBVのみがヒトの悪性腫瘍であるアフリカBurkittリンパ腫(BL)と上咽頭癌(nasopharyngeal carcinoma,NPC)とに密接に付随して見出されている.したがって,最も容疑の濃厚なヒト癌ウイルスとして対応することは妥当であり,少なくともEBV関連抗原ないし抗体と,これら癌の関連性の追求は,診断学的にも極めて重要な意義をもつものとなっている.

 EBVの動物モデルであるMDVと同様,EBVは自然感染により世界中のヒトの間に広範に水平伝達しており,成入の80%以上,本邦では90%以上がEBVに対する抗体を持っている.EBVの初感染は,本邦では約80%が乳児期に起るが,欧米などでは,この初感染年齢がずっと高く,したがってかなりのパーセントが思春期ないしは成人初期に初感染を受ける.この場合,感染者の約50%が伝染性単核症(infectious mononucleosis,IM)を発症する.

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はじめに

 癌治療において早期診断法の確立が待望されることは今さら言うまでもない.臨床的血液検査ではCEAやα-fetoproteinの検出が行われているが,癌一般を広くカバーできず,まして比較的進行初期に検出しにくいなど,必ずしも適切な診断法とはなり得ない.

 英国パターソン研究所のCercekらは,1974年,フローレンスにおける国際癌学会で"SCMテスト"を発表,少量の採血によってほぼ100%の確率をもって癌の診断ができるとして脚光をあびた1)

免疫強化剤による治療

BCG生菌とBCG-CWS 東 市郎
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BCG生菌

 現在,BCG生菌はヒト癌の免疫療法に最も広く用いられ,対象腫瘍も肺癌,急性白血病,悪性黒色腫,消化器癌などほとんどすべての癌に及んでいる.

 悪性黒色腫1970年,Mortonらは悪性黒色腫患者8例にBCG生菌を腫瘍内投与し,BCG投与局所の腫瘍の退縮および一部の症例において非投与局所の腫瘍の退縮を認めた.BCG生菌の腫瘍内投与によって腫瘍の退縮が認められた患者は,すべて宿主の細胞性免疫機能が極めて良好であることを指摘している.その後Mortonらは151例にのぼる悪性黒色腫に対するBCG生菌を用いる免疫療法の結果から,転移が皮内に限局している場合および外科的に大きな転移病巣を除去した場合,腫瘍の退縮や生存期間の延長が期待できるが,転移巣が皮下,内臓に及んでいる場合,免疫療法の効果が期待しがたいことを述べている.Guttermanらは化学療法剤(DTIC)とBCG生菌との併用が効果的であったと述べている.

嫌気性コリネ 服部 孝雄
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はじめに

 1964年,Halpernら1)がC.parvumの網内系に及ぼす影響とその制癌の可能性について報告して以来,Halpem, Bioozi, Woodruff, Fisherら多くの人々によって,C.parvumの非特異的な免疫賦活作用が報告されてきた.欧米ではBCGとともに,癌の免疫療法の臨床面での中心的な役割を果たしている.本稿では,嫌気性コリネの制癌性について内外の状況を紹介し,とくにその臨床応用について述べてみたい.

OK-432 木村 郁郎
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はじめに

 非特異的な免疫療法が実際に臨床に取り上げられたのはMathé1)がALLにBCGを使用した頃からであり,近年,この方面の研究は全世界の注目の的となっている.その非特異的免疫療法剤の一つである溶連菌剤は金沢大学の岡本2,3)らによって開発されたもので,古来,重篤な感染を契機として,悪性腫瘍が寛解に導かれることに端を発したものである.本剤の作用機序としては,筆者らが宿主の問題を取り上げるまでは,本剤による直接的な制癌作用が検討され,溶連菌が癌細胞のRNAを利用するために制癌効果が発揮される,いわゆるRNA効果によると考えられた.その後,筆者らはOK-432にhost mediateの作用のあることを見出し5,6),本剤が非特異的免疫療法剤であることを実証し,免疫化学療法に使用されるようになり今日に至っている.

レバミゾール 折田 薫三
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レバミゾールの構造と作用機序

 Levamisole(LMS)は他の多くの免疫賦活剤と異なり,図1のごとき構造式をもった化学薬品で,分子量240.75の白色結晶状粉末である.水に易溶性で,酸性で安定である.経口で急速に消化管より吸収され,全身の組織に分布する.成人に常用量の150mgを内服させると,2時間以内に0.5Ptg/mlとピークの血中濃度となり,4時間で半減,2日以内に消失する.大部分は肝で分解されて尿中に排出される.薬理学的には,LMSは自律神経節を刺激し,筋性,神経性に心拍出量を増加させる1)

 免疫学的にはcyclic GMPの細胞内濃度を上昇させることによってT細胞を活性化させ,T細胞の活性化を通して抗体産生をも増強する.免疫能の正常な健康人や癌患者に投与したのではほとんど無効であり,免疫賦活剤というよりは免疫正常化剤(normalizer)といった性格を有している.RESや大食細胞の機能を高めることも知られている1〜3).Hodgkin病患者の免疫能は著明に低下していることで周知であるが,LMSをin vivo,in vitroに投与すると,リンパ球.(T細胞のsubset)の表面に付いている免疫阻止物質apoferritinが除去され,正常の免疫能を回復してくるという4).なお,急性毒性LD50は表のごとくである.毒性は低く,人体常用量は2〜3mg/kgと思われる1,3)

レンチナン 田口 鐵男
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はじめに

 レンチナン(Lentinan)は千原ら1)によってシイタケの熱水抽出エキスとして取り出され,その後精製されたもので純粋の多糖体である.はじめマウスのS-180皮下移植腫瘍の成長を抑制することから研究が始まっている.レンチナンはシイタケの学名Lentinus edodesに由来する.レンチナンは臨床的に第Iおよび第II試験が終わったところである.

 レンチナンはβ-(1→3)結合を主体とするグルカンで,水に難溶でアルカリには可溶である.分子量は95〜100万と測られている.

その他の癌免疫療法

腫瘍細胞抗原 岡安 健至 , 小林 博
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はじめに

 臨床的にみた癌免疫療法の主体は,細菌類,多糖類などによる,いわゆる,非特異的免疫療法(nonspecific immunotherapy)であって,腫瘍細胞をワクチンとして用いる,いわゆる特異的免疫療法(specific immunotherapy)の試みは意外と少ない。特異的免疫療法の試みは歴史的には最もふるく,患者から手術摘出された癌組織細胞をformalinで処理し,同一患者に戻し免疫するという方法であったが,それらの成績はいずれもみるべきものはなかった.もともと自己の体内に増殖を許している癌細胞を抗原として用いる免疫療法の試みはナンセンスとする見方がある.なぜなら癌細胞の増殖を許していた生体が,その癌細胞によって新たな免疫賦活を起こすという可能性は考えにくいからである.しかし,手術後,あるいは然るべきオーソドックスな治療ののち,すなわち腫瘍宿主関係の改善のみられた時点での特異的免疫療法が一定の治療効果をもたらす実験モデルはいくつか提示されるようになってきた.臨床的にも,近年,非特異的免疫療法の普及と相俟って,再び特異的免疫療法の見直しを図ろうとする試みが少なくない.その多くは免疫療法の主役的位置を占めるには至っていないが,非特異的免疫の不足を補い,免疫療法としてより完全な治療効果を期待する狙いのもとに,合併療法の一環として行われている(図).

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はじめに

 腫瘍細胞に対する宿主側の反応,ことに殺細胞性に働く反応は主として細胞性免疫によるものであり,リンパ球(とくにTリンパ球)とマクロファージが主役を演じている.したがって,癌免疫療法をめざす場合も,宿主の癌に対する細胞性免疫反応を増強させるような方法が有望と考えられる.各種の腫瘍特異的免疫が,白血球ないしリンパ球の移入によって他の個体に伝達可能であることが知られている.このような白血球ないしリンパ球を癌の治療に利用できないものであろうか?

 筆者らは,このような細胞性受動免疫療法(passivecellular imrnunotherapy)の立場から,発癌動物自体を担癌動物モデルとして実験を行い,腫瘍細胞によって感作された免疫リンパ球の移入の場合のみならず,正常の同種リンパ球の移入によっても,原発腫瘍が退縮し得ることを見出した1,2).さらに,リンパ球を腫瘍局所動脈内に注入すると,GVH反応(移植片対宿主反応)などの副作用を起こさない比較的少ない数のリンパ球注入でも抗腫瘍性に働くことが明らかとなった.筆者らは,この成果を肺癌を主とする臨床進行癌に対し,癌局所動脈内リンパ球注入療法として応用し,化学療法と併用することにより,かなり優れた成績をあげることができたので,その概要を述べたい.

移入因子 藤沢 武彦 , 山口 豊
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はじめに

 Lawrenceは1955年,ヒトにおいてPPDおよびstreptococal M substanceに遅延型皮膚反応陽性を示すものの末梢白血球より低分子量の物質を抽出し,これをそれらの抗原に対して遅延型皮膚反応陰性の者に投与することにより,この陰性者の遅延型皮膚反応が陽性化する事実を報告した(図1).彼はこの末梢白血球,主としてリンパ球中に存在する12,000ダールトン以下の低分子量の,透析性で抗原性のない物質を移入因子(Transfer Factor,以下TFと略)と呼んだ1)

 その後の検討でTFは細胞性免疫能のみに影響を及ぼすことが明らかにされ,またその活性物質はPolypeptide-polynucleotide complexではないかと考えられている2).1960年代後半より原発性細胞性免疫不全症や慢性感染症に合併する免疫不全症,さらにWiskott Aldrich症候群やサルコイドーシスなどの免疫不全を合併する疾患に対して臨床応用が試みられ,臨床的に効果が認められ,TFの臨床応用に対する期待が急速に高まった.

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はじめに

 ウイルス相互間の干渉現象の作用物質として分子量数万の糖蛋白が発見され,インターフェロン(IF)と命名されて以来20有余年が経過した今日,IF・システムを有効に活用した悪性腫瘍や各種ウイルス病に対する制圧手段が今やっと現実になろうとしている.とくにAmerican Cancer SocietyがIF研究に200万ドルをつぎ込むと発表したり,英のWellcome研究所がヒトIFの大量供給態勢を作り上げたり,あるいはニューヨークのSloan-Kettering記念癌センターがスイス赤十字と共同でIFの大量生産工場を設立するというような最近のニュースは,今後のIF研究およびその応用の動向を占う上で大いに参考になろう.

免疫療法との併用による癌治療

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手術と免疫療法

 現今,癌の免疫療法の主流は,非特異的免疫刺激剤(nonspecific immunostimulant, NSI)あるいは免疫賦活剤と称せられるものを用いて,低下した癌患者の免疫応答能を回復,亢進させ,ひいては癌に対する特異的免疫を誘導しようとするものである.手術や麻酔による侵襲で免疫応答能が低下することも知られており,手術操作により撒布される癌細胞の転移形成に連なる危険を予防する意味でもNSIの使用は有利と考えられる.

 現在,すでに市販されているわが国の免疫療法剤は,その抗腫瘍効果が一応認められたものではあるが,手術の補助的併用療法については,現在多くの臨床研究グルーフによって試みられているが,その抗腫瘍効果として,手術後の生存期間や寛解期間の延長について成績を得るに至っていない.免疫療法剤の投与量,投与期間,投与時期なども,試行錯誤を重ねているというのが現状てあろう.ここでは,術前,術後の併用療法について試行の例をあげてみたい.

化学療法 塚越 茂
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はじめに

 宿主の腫瘍に対する免疫能を賦活化して癌の治療を試みる場合,外科療法や化学療法と併用したほうが有利と考えられる実験的データが少なくない.それは免疫療法の成否を左右させる大きな因子として,腫瘍の負荷を可能な限り減らすことが第1にあげられるからである.腫瘍細胞の抗原性の高低も重要な因子であると考えられるが,実験的には低抗原性と思われるsyngeneicなマウス白血病細胞であっても,化学療法と免疫賦活化物質との併用によって相乗効果がみられることが少なくない.

 このような事実をふまえて免疫療法を考えてみると,宿主の免疫応答能が十分存在する限り,または応答能が回復する可能性のあると考えられる場合,臨床上免疫療法を応用していくには外科または化学療法との併用を考えたほうが有利であることに異論はないであろう.

放射線療法 橋本 省三 , 官太 宏
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はじめに

 1960年代の後半にKlein, Mathé, Mortonらが癌に対する免疫療法の有用性を報告してから,本邦においても外科手術,化学療法,放射線療法に次ぐ第4の治療方法として,免疫療法の治療成績の効果が報告されるようになった.しかしながら,現在の免疫療法は癌治療の主役とはなり得ず,あくまでも他の治療方法との併用療法においてその効果が十分発揮される性質のものである.

 本稿では放射線治療に対する併用療法としての免疫療法について,OK-432, PSKを使用した経験について概説する.

癌免疫療法の実際(内科領域での)

肺癌 西條 長宏 , 仁井谷 久暢
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はじめに

 肺癌のわが国における発生頻度は近年急速な上昇を示し,肺癌による死亡率は全悪性腫瘍死亡のなかで胃癌に次いで第2位を占めている.肺癌の治療は早期診断,早期治療にまさるものはない.しかし,早期診断技術の進歩にもかかわらず,肺癌症例の大半は診断確定時すでに全身化していることを考えれば,局所療法(外科切除,放射線療法)のみによる肺癌症例全体の延命は期待しがたい現状である.一方,全身療法としての化学療法,免疫療法の進歩は著しい.したがって,化学療法,免疫療法を,外科切除例あるいは全身転移のみられる進行肺癌症例に導入し,担癌患者の延命をはかろうとするMultidisciplinary Treatrnentが広く行われてきている.

 本稿では,肺癌の免疫生物学および免疫療法の背景,問題点を明らかにするとともに,肺癌に対する免疫療法の現状,今後の免疫療法のありかたについて概説する.

消化器癌 小山 捷平 , 崎田 隆夫
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はじめに

 近年,癌の免疫療法は第4の治療法として注目されている.これは本療法が特異性を持ったsystemicな治療効果を理論的に期待できるからである.しかし,現実の臨床の場における免疫療法と名前のついた治療法が現代の急激に進歩しつつある免疫学の知見に立脚しての立場で行われているとは必ずしもいいがたい現状であるが,現時点での消化器癌の免疫療法の実際行われている現況と問題点を,いくつか述べてみる.

急性白血病 大野 竜三 , 山田 一正
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はじめに

 急性白血病に対する化学療法の進歩には目覚ましいものがあり,完全寛解率の向上と生存期間の着実なる延長も認められている.しかしながら,大部分の患者では,化学療法の継続にもかかわらず白血病は再燃し,死の転帰をとるのが現状である.したがって,化学療法に加える治療法の一つとして,免疫療法が注目されており,Mathéら1)の小児急性リンパ性白血病(ALL)に対する研究をはじめとし,各種の免疫療法が試みられてきた.

 免疫療法の臨床応用にあたっては,対象とする癌細胞に,免疫が効果を発揮しうる腫瘍特異抗原が存在することの証明が必要であるが,急性白血病細胞においても,mixed lymphocyte tumor cell reacton(MLTR)により,患者リンパ球は自己白血病細胞を『非自己』と認識し幼若化反応を呈すること2),あるいは患者血清中には自己白血病細胞と反応する抗体がimmune adherence法により証明しうることなどにより,ヒト急性白血病細胞,とくに急性骨髄性白血病(AML)においては,白血病特異抗原が存在している可能性が高く3),免疫療法により,この抗原に対する患者の免疫応答をたかめることによる白血病治療法の可能性はあると考えられている.

悪性黒色腫 石原 和之
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悪性黒色腫と免疫性

 悪性黒色腫は,免疫性を有する腫瘍として知られている.筆者は本腫瘍のstage別の免疫能について検討し,次のような結果が得られている.体液性免疫humoralimmunityとして螢光抗体法(immunofluorescence technique),免疫付着法(immune-adherence technique)並びにフェリチン抗体法(ferritin antibody technique)などを施行して,stage別の反応を観察したが,早期ほど陽性所見が高く,stageの進行に従って低下する.また,細胞性免疫cellular immunityに関してはマクロファージ遊走阻止試験(macrophage migration inhibition test),リンパ球幼若化試験(lymphocyte blastoidtest),51Cr標識細胞障害試験(lymphocyte cytotoxicitytest)にても同様の結果が得られている.すなわち,重症になればなるほど免疫応答力は低下している1,2).免疫能は予後に密接に関係すると考えられる.もし,低下した免疫応答力をもとに戻すことができれば延命効果が期待できると考えられ,ここに免疫療法の必要性が生じた所以である.

心エコー図のみかた

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 石川 今回は,心雑音からどんな疾患を考え,その診断に心エコー図がどう役立つかを中心にお話していただきます.

プライマリ・ケア

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レントゲンの撮り方

 安田 それではレントゲンについてお願いします.

 鈴木 レントゲンは腎臓部から膀胱部を含めた腹部単純をまず撮ることです.それは2枚に分けても,1枚で撮ってもいいと思います.最初に腹部単純を撮るのは,あとでDIPやIPをやって造影剤が入ってしまうと,結石などがある場合には相当大きな石でもわからなくなってしまうからです.ですから,必ず単純撮影をしておくことです.

演習・放射線診断学 CTスキャン読影のコツ・1

脳血管障害 町田 徹
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はじめに

 脳血管障害はわが国の死因の首座を占め,諸外国に比しても著しく高い死亡率を示す.またその発症は通常急激で,たとえ死に至らない場合でも重大な後遺症を伴うことが多く,早急なる対応が要求される.一方脳血管障害は,血管の破綻による出血性変化と血管の閉塞による梗塞性変化とに大別され,これら二者を鑑別することは治療方針の決定上きわめて重要である.しかし,臨床上,神経学的手技のみでは両者の鑑別に困難を覚える場合も少なくなく,脳シンチグラムや脳血管造影などの従来の神経放射線学的検査法を用いても,鑑別診断は必ずしも容易なことではなかった.

 近年のコンピュータ断層(CT)の導入により脳出血と脳梗塞とは一層正確かつ簡単に鑑別されうるようになってきた.CTはわずかなX線吸収値の差異を画像として再現するために,急性期の血腫は高吸収値として,陳旧性梗塞は低吸収値として描出される.もちろん,CTが脳血管障害の診断に万能であるというわけではない.血管障害は一般にそうであるが,変化が急速であることから,ある特定の時期に行われたCTでは他疾患と紛らわしい像を呈したり,所見を有さない場合がある.逆にいえば,脳血管障害のCT診断は時間的な要素を抜きにしては行いえない.

連載

目でみるトレーニング

図譜・消化器病の超音波診断 他検査法との対比による症例の検討

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はじめに

 診断技術の向上は常に装置,器具の進歩と歩みを共にするものである.経皮的胆道造影(PTC)においても同様のことがいえる.

 X線テレビの導入,細い穿刺針の使用,穿刺法の工夫などによってPTCは確実性と安全性の高い胆道精密検査法となり,広く臨床応用がなされている.

図解病態のしくみ 消化器疾患・4

消化性潰瘍(3)—治療 松枝 啓
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 消化性潰瘍の治療目的には次のようなものがある.すなわち,①症状の軽減をはかる,②潰瘍の治癒を促進させる,そして③潰瘍の再発を防ぐことである.これらをみたす治療法は,以下のとおりである.

外来診療・ここが聞きたい

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症例

患者 I. Y. 46歳 主婦

既往歴 腎盂腎炎(36歳),虫垂切除および腸閉塞(39歳)

職業病の知識

頸肩腕症候群,腰痛 石田 肇
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はじめに

 本邦における職業病の基本条項ともいうべき業務上疾病の範囲を定める労働基準法施行規則第35条の規定が,昭和22年労働基準法の施行と同時に定められてから30年ぶりに昭和53年3月30日労働省令第11号によってその一部が改正された.従来,非災害性の腰痛や上肢作業者にみられる頸肩腕症候群は旧規定第35条第38号の「その他業務に起因することの明らかな疾病」の中に括られていたが,今回の改定では,第3号の「身体に過度の負担のかかる作業態様による疾病」の中に包括されることとなった.この中に含まれる作業態様に起因する疾病とは,「使用する機械器具又は取り扱う物とこれに関連した作業密度,作業姿勢,身体局所に加わる負荷等いわゆる人間一機械(物)系から生ずる有害因子による疾病」と解説されている.

 さて頸肩腕症候群は,生産性の向上,省力化などを目的に機器が導入されたためのキーパンチャー,タイピスト,速記者などの上肢作業に基づく障害であり,昭和44年10月29日付け基発第723号通達「キーパンチャー等手指作業にもとづく疾病の業務上外の認定基準について」により指示されたが,その後の社会情勢の変化に伴い昭和50年2月5日,基発第59号により「キーパンチャー等の上肢作業にもとつく疾病の業務上外の認定基準について」と改定され今日に至っている.

臨床医のための心の科学

患者の攻撃性とその対策 福島 章
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はじめに

 「患者の攻撃性」という言葉は,一般の医師にとってはやや奇異に感じられるのではないかと思う.なぜなら,医師は,患者の愁訴や病気を癒す仕事に従事しているのであるから,彼らに感謝されこそすれ,恨まれたり攻撃されたりする筋合いはないと考えるのがふつうであろう.もちろん見立て違いや治療の失敗など,いわゆる医療過誤があったときのことはまた別で,その場合には患者の攻撃姓には合理的な根拠があるわけであるから,精神病理学の関与するところは少ない,この小論では,患者の攻撃性が不合理で,なかなか理解がむずかしいような場合を考えてみたいと思う.

心と脳—脳外科の立場から 宮城 航一
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 心が脳のどこに,どのような形で存在するのかは脳外科医にとって大変興味のある問題である.心の実体をさぐらんと脳外科医を志した者も少なくないだろう.心すなわち精神は動物実験では制約があり(精神の最高中枢と考える前頭連合野が動物では発達せず狭い),個々の臨床症例について精神症状と解剖学的所見をみてゆかなくてはならない.本邦では多くの批判を浴びて最近はほとんど行われなくなった精神外科(psychosurgery)は心と脳の関係の解剖学的理解の上に行われてきた.

天地人

レッテルを貼るな
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 夏樹静子の小説"遥かな坂"は,週刊誌の連載も終わらぬうちにテレビでも放映され,社会的に多くの関心を集めている.ある殺人事件をめぐる推理小説ではあるが,学歴の問題,受験地獄の様相を描いている点が人気の本になっているらしい.事件は終戦直後の混乱期に東大を卒業したと学歴を詐称した男が,大手スーパーの事業部長にまで出世するが,その秘密を握られたために二人までも殺害してしまうというのである.有能な人間でも,立派な学歴なしには出世しにくい現状社会を批判し,それ故にこそますます受験地獄がエスカレートすることを示唆している.たしかに学歴はその人を評価する重要な指標になりうるし,学閥がその人の能力に有効に作用することがあることは誰しも認めるところであろう.しかし,日本ではあまりにも学歴でその人物にレッテルを貼ることが多いために,受験戦争のみが熾烈になっていると思われる.

 レッテルは元来はオランダ語で商標の意味であるというが,広辞苑にもあるように「或る人物や物事に対する特定の評価」にも用いられている.商標としてのレッテルに対する信用は,わが国ではとくに根強いように思われる.若い女性はフランスやイタリアの有名ブランドさえついていれば,これみよがしに身につけている.デパートでは服飾の世界的デザイナーの名前を,タオルからスリッパなど日用の雑貨品にまで模様にして売り出している.レッテルに対する過信が本当の品物への評価を失わせているのであろう.

オスラー博士の生涯・74

科学と戦争(1915年) 日野原 重明
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 オスラーがアメリ力合衆国のボルチモアにあるジョンス・ホプキンス大学を辞し,英国のオックスフォードの地に移ったのは,1905年の5月のことであった.それからちょうど10年の月日が経った.オスラーは半隠退の生活を求めて英国に渡ったのであるが,欧州大戦が勃発してからは再び現役なみの忙しい生活を余儀なくされた.

開業医日誌

大日さんと狐つき 西田 一彦
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世の移ろいの凄まじさ

 この土地に開業して20有余年になる.

 東京から小田急で1時間あまり,小田原から約20分の神奈川県秦野市である.

紫煙考

たばこと妊婦 松山 栄吉
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たばこの害の評価と専売公社

 本年2月18日の朝日新聞東京版に,国立公衆衛生院行政衛生学部の前田信雄氏が,たばこの害を金額に換算して,死亡や疾病による収益の損失,医療費,火災による損害を加えると,1年間に1兆1,406億円にも上るという研究結果を発表したという記事が,大きく報道されていた,その分析の内容が妥当であるか否かの問題は別として,そこに付け加えられていた専売公社広報課の反論の中に,次のような言葉のあったのが,とくに筆者の注意をひいた.「この計算では,たばこを吸う人に対する心理的な効用が入っていない」と.

 愛煙家の中には,この専売公社の反論を,我が意を得たとばかり主張する者も,相当いるものと考えられる.それならば嫌煙家は当然のごとく逆襲するであろう.「愛煙家の心理的効用を計算するならば,それから,ぜひ嫌煙家の心理的苦痛を差し引いてもらいたい.たばこを吸わない者が煙をむりに吸わされる苦痛は,愛煙家の想像をはるかに凌ぐものである」と.

基本情報

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medicina
16巻7号 (1979年7月)
電子版ISSN:1882-1189 印刷版ISSN:0025-7699 医学書院

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