臨床医のための心の科学
心と脳—脳外科の立場から
宮城 航一
1
1自治医大脳神経外科
pp.1104-1105
発行日 1979年7月10日
Published Date 1979/7/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1402215981
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心が脳のどこに,どのような形で存在するのかは脳外科医にとって大変興味のある問題である.心の実体をさぐらんと脳外科医を志した者も少なくないだろう.心すなわち精神は動物実験では制約があり(精神の最高中枢と考える前頭連合野が動物では発達せず狭い),個々の臨床症例について精神症状と解剖学的所見をみてゆかなくてはならない.本邦では多くの批判を浴びて最近はほとんど行われなくなった精神外科(psychosurgery)は心と脳の関係の解剖学的理解の上に行われてきた.
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