臨床雑誌内科 113巻5号 (2014年5月)

これだけは知っておきたい! 内科医のための神経疾患診療

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神経学的診察とは,病歴聴取と神経学的所見からなる.病歴聴取により発症様式を分類し,神経学的所見で局在診断をつけることで,神経疾患を診断するための多くの情報を得ることができる.また,熟練した神経内科医は,おのおの,神経学的診察のポイントを考慮して,能率的かつ実際的な診察をしていることが多い.ここでは一般的な病歴聴取および神経学的所見のポイントを解説し,筋力低下・麻痺,筋萎縮,感覚障害,運動失調,パーキンソニズム,不随意運動,髄膜刺激徴候などを診察する際のポイントについても,われわれの経験も踏まえて紹介する.

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それぞれの症候別に救急対応が必要な神経疾患のリストを認識しておく.脳血管障害の診療体制の整備をしておく.CT,MRIが常に緊急で施行できることが望ましく,専門医との連携体制が必要である.一過性脳虚血発作(TIA)は脳梗塞と一連の病態(ACVS)である.クモ膜下出血などの危険な頭痛を認識し,脳炎,髄膜炎の診療に習熟する.呼吸不全の患者では基礎に神経疾患をもつ場合があるので,呼吸筋の観察が必要である.急性脊髄症は,緊急手術を要する疾患を鑑別するために緊急MRIが必要である.痙攣発作の診断とてんかん重積に対する救命処置に習熟すべきである.

頭痛 滝沢 翼 , 柴田 護 , 鈴木 則宏
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頭痛診療では,的確な問診と検査で二次性頭痛を見逃さないことが大切である.片頭痛や緊張型頭痛の患者が,急性期頭痛治療薬を3ヵ月以上定期的に頻回に使用することにより薬物乱用頭痛を発症する.慢性頭痛における問診では鎮痛薬の内服状況についても確認する.また,片頭痛や緊張型頭痛の患者に鎮痛薬を多量に処方することは望ましくない.雷鳴頭痛,「突然発症した今まで経験したことのない激しい頭痛」では,クモ膜下出血を除外することが重要である.クモ膜下出血の場合は速やかに脳神経外科へ紹介する.片頭痛の診断にはDodickらの提唱するPIN(光過敏,日常生活の支障,悪心)が有用である.

めまい,ふらつき 城倉 健
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めまい患者には,他覚的に捉えられる特徴的な身体所見(眼振ないしめまい以外の神経所見)がある.末梢性めまいは,めまい以外の神経症候を伴わず,かつ右下または左下懸垂頭位での回旋性眼振,または右下頭位と左下頭位で方向が逆転する方向交代性眼振,または方向が逆転しない方向固定性水平性眼振がみられることが特徴である.中枢性めまいは,以下に示すめまい以外の神経症候を伴うこと,および視覚や深部感覚による代償が効かないことが特徴である.脳幹および小脳上部の障害による中枢性めまい:眼球運動障害,構音障害,上下肢の麻痺や感覚障害,上下肢の小脳性運動失調のいずれかを伴う.小脳下部の障害による中枢性めまい:体幹失調(起立・歩行障害)を伴う.

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複視の原因疾患は多岐にわたる.病歴や神経学的所見より病巣診断し,各診療科へ適切にコンサルトすることが必要である.

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構音障害の診察では,神経所見の局在を考えながら進めていくことが必要である.局在を鑑別するためには,構音障害とともに,全身の随伴症状を評価することが有用である.疾患の性質を評価するうえでは臨床経過が重要であり,病歴を整理することがすべての基本となる.しゃべりにくい,という主訴は多いが,原因は構音障害を含めたさまざまな症候の混合である場合が多い.内科全般の所見も含めて広く観察し,構音障害かどうかを見極めることが診療の第一歩である.

脱力,筋力低下 熱田 直樹
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脱力を主訴として受診する患者は,必ずしも真の筋力低下を有しない.問診と診察により,慢性消耗状態やうつ状態による脱力か,真の筋力低下なのかを鑑別する.真の筋力低下の有無を判断するために,徒手筋力テスト(MMT)が重要である.急性,亜急性に筋力低下をきたす疾患には,緊急の対応を要する病態が多く含まれ,紹介搬送に遅れが生じないよう留意する.慢性経過で明確な全身もしくは局所の筋力低下をきたしている場合には,多くは神経内科(脳神経内科)での精査が必要である.

ふるえ,不随意運動 荻野 裕
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不随意運動とは,自分が意図しないのにもかかわらず起こってしまうからだの動きである.不随意運動を見分けるには,(1)律動性の有無,(2)運動の速度,(3)動作が同じ動きを繰り返すか,に着目する.比較的多く経験するふるえ(振戦)は,出現する状態で分ける.静止時振戦ではParkinson病を,姿勢時振戦では本態性振戦を考える.

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しびれの意味する内容は患者によってさまざまであり,運動障害や意識障害をしびれと訴える患者も少なくない.感覚障害を主体とするしびれの診断には詳細な病歴聴取が重要である.神経の障害部位により感覚障害のパターンはさまざまであり,障害部位による特徴的な症状のパターンを理解し,それぞれの症状に応じた代表的疾患を念頭に置き診療にあたる必要がある.急速進行性の感覚障害をきたす場合は,速やかに神経専門医へコンサルトする.

ひきつけ,痙攣 赤松 直樹
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ひきつけ,痙攣には多くのの原因疾患があり,病因診断が重要である.痙攣のすべてがてんかんではない.てんかんには痙攣のない発作型もある.初発けいれん発作は,原因が判明していない場合は入院検査が原則である.痙攣発作重積状態は,生命の危険があり緊急治療が必要である.

意識障害,失神 荒木 信夫
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意識を正常に保つには,上行性網様体賦活系と視床皮質反響回路および視床下部調節系がある.失神は一般に心血管性と非心血管性に大別される.1)心血管性失神は,(1)反射性失神(神経調節性失神),(2)起立性低血圧による失神,(3)心原性失神,に大別される.2)非心血管性失神は,(1)脳血管性失神,(2)代謝性失神,(3)心因性失神,に大別される.3)neurally mediated syncopeは血管迷走神経性失神のベットサイドにおける再現モデルと考えられ,head-up tilt試験が有用である.

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生理的なもの忘れは加齢現象であり,病的なもの忘れは症状としての記憶障害のことである.記憶障害とは,記憶の記銘・保持・再生のいずれか,あるいは複数の障害である.生理的もの忘れは進行が緩徐で連続的だが,病的もの忘れは急速に進行し,日内・日差変動があり,記憶障害以外の症状を伴い,病識がないことが多い.もの忘れの検査として,一般的な問診や身体診察の他に,神経心理学的検査や血液検査が役立つ.もの忘れを訴えて受診した場合,病的もの忘れとの鑑別が難しいもの,治療に迷うものは専門外来に紹介すべきである.

脳卒中 松木 孝之 , 豊田 一則
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医療経済・介護等の点から,脳卒中は社会全体にとって大きな負担となる疾患の一つである.発症様式や患者背景などの病歴,典型的な症状から脳卒中の可能性を疑うことが重要であり,その瞬間が専門医療機関へ紹介するタイミングである.脳梗塞超急性期は発症4.5時間以内に使用できるrt-PA静注療法,さらに血栓回収デバイスを用いた血管内治療の選択肢があり,発症から可能な限り早期に来院することで転帰が良好となる可能性が高まる.脳卒中医と一般内科医とが互いに連携して,脳卒中の迅速な治療や予防に取り組む必要がある.

認知症 森永 章義 , 山田 正仁
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2010年段階で本邦で約820万人が,認知症およびその前駆状態である軽度認知障害と報告されている.認知症の原因としてはAlzheimer病がもっとも多く,血管性認知症やLewy小体型認知症がそれに次ぐが,根本的な治療法のある病態も多く含まれており,これらを鑑別診断することが重要である.認知症の治療は認知機能低下に対するものと,周辺症状に対するものに大別される.周辺症状を悪化させないために,家族教育を含めた疾患理解と全人的な関わりが重要である.

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Parkinson病は神経難病のなかでもっとも頻度が高く,今後もさらに増加する.病歴とともに振戦,筋固縮など特徴的な症状を捉えることで診断可能だが,病初期には鑑別が困難な例がある.嗅覚障害などの非運動症状が先行している例が多い.進行期の合併症は依然困難な問題で,さらに多くの例で認知症にいたり,QOLを大きく損ねる.

肝疾患における神経症状 山脇 健盛
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肝性脳症は,アンモニアなどの毒性物質が脳に達することにより生じ,意識障害,精神症状,羽ばたき振戦などを呈する.原因として,劇症肝炎,門脈-大循環短絡脳症,肝硬変症がある.慢性後天性肝脳変性症は,肝障害と脳障害が同時に進行し,錐体外路症状,不随意運動などを呈する.頭部MRIにて,基底核や中小脳脚などに信号変化がみられる.肝硬変,神経症状,Kayser-Fleischer角膜輪を三主徴とする先天性銅代謝異常症で,神経症状としては,振戦やパーキンソニズムを呈する.

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腎不全症例では腎不全自体や合併症による脳症以外に透析治療,薬物治療によるものの発現を念頭に置く必要がある.Wernicke脳症を疑った場合には,ビタミンB1の迅速な補充が必要である.肝代謝の薬物でも,蛋白結合率の変化などにより副作用を呈しやすくなることがある.腎不全にいたらない段階のCKDや蛋白尿も,脳血管障害のリスクとなる.もっとも多い絞扼性神経障害である手根管症候群の異常感覚や疼痛は,必ずしも正中神経領域に留まらないので注意が必要である.

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糖尿病性神経障害は全糖尿病患者の約40%前後に合併している.近年,糖尿病は認知症の発症リスクも高めることが明らかとなり,神経系全般に対する影響に注意が必要である.甲状腺疾患に伴う神経障害は機能亢進症・低下症いずれにも存在し,その症状は多彩である.ビタミン欠乏症に伴う神経症状は日常診療の現場で遭遇することの多い病態であり,まず治療を開始する姿勢が重要である.

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神経症状をきたしやすい膠原病・類縁疾患には,全身性エリテマトーデス(systemic lupus erythematosus:SLE),抗リン脂質抗体症候群(antiphospholipid syndrome:APS),Behcet病(BD),ANCA関連血管炎,Sjoegren症候群(SjS),サルコイドーシスなどがある.SLE,APS,BDは中枢神経障害をきたしやすく,ANCA関連血管炎,SjSは末梢神経障害をきたすことが多い.サルコイドーシスでは脳神経障害が多くみられる.膠原病類縁疾患を合併しやすい神経疾患として,neuromyelitis optica(NMO)/NMO spectrum disorders(NMOSD)が最近注目されている.その他,HTLV-1 associated myelopathy(HAM)はSjSを合併しやすく,肥厚性硬膜炎ではMPO-ANCAが陽性となる場合がある.膠原病類縁疾患の治療に伴って発症する神経疾患として,免疫抑制薬使用に伴うposterior reversible encephalopathy syndrome(PRES),モノクローナル抗体治療に伴う進行性多巣性白質脳症(progressive multifocal leukoencephalopathy:PML),TNF-α阻害薬によるニューロパチーなどがある.

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腫瘍に伴う神経障害には,以下のものがあげられる.原発病巣または転移病巣による局所神経障害や,腫瘍細胞播種による広汎な神経障害・担がん状態のために生じる栄養・代謝異常・凝固機能異常による血管障害・免疫機能低下による日和見感染症・傍腫瘍性神経症候群・放射線照射,化学療法に伴う神経合併症

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抗菌薬の使用により,脳症,無菌性髄膜炎,不随意運動,痙攣などの副作用が報告されている.高齢,低体重,腎障害や中枢神経疾患の既往は副作用発現の危険因子である.スタチンには筋毒性があり,無症候性のクレアチンキナーゼ(CK)上昇,横紋筋融解症,免疫性壊死性ミオパチーの副作用がある.免疫性壊死性ミオパチーでは,スタチン中止後も筋症状やCK上昇が持続する.NSAIDsを頭痛患者に使用するときは,薬物乱用頭痛に注意が必要である.薬剤性パーキンソニズムは抗精神病薬の副作用として知られているが,制吐薬やカルシウム拮抗薬,H2受容体拮抗薬でも生じる.Parkinson病の神経症状である振戦,無動(動作緩慢),筋強剛のすべてが揃わない例も多い.

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30歳男。突然頭痛、動悸、発汗を自覚した。パニック障害の診断でカウンセリングを継続していた。著明な全身倦怠感・動悸を自覚し、救急搬送された。病院到着後より意識障害をきたし、心電図で非持続性心室頻拍、心エコーでびまん性の壁運動低下を認めた。血圧低下のため、大動脈内バルーンパンピングを開始したが改善なく転院となった。転院後、心エコーで逆たこつぼ型左室壁運動異常を認め、経皮的心肺補助法を開始したが、きわめて不安定であった。アドレナリンとノルアドレナリンの著明高値が判明し、CTで左副腎腫瘤を認めた。褐色細胞腫を疑った。腹部CTでは、左副腎に大きさ30mmで類円形をした造影効果に乏しい低吸収腫瘤を認め、腫瘍摘出術を施行した。病理組織検査では、中心壊死および出血を伴うクロモグラニンA陽性の腫瘍細胞を認め、褐色細胞腫と診断した。術後は薬物治療の必要なく血圧は安定し、腫瘍再発も認めていない。

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57歳男。初めてHBs抗原・HCV抗体陽性を指摘されるも、自覚症状はなく放置した。健診にて肝機能異常を指摘され、B型肝炎ウイルス(HBV)とC型肝炎ウイルス(HCV)の重複感染による慢性肝炎と診断された。HCV genotypeがIb型であったため、ペグインターフェロンα-2b・リバビリン併用療法(48週間)を開始した。治療開始から4週間以内にトランスアミナーゼ値は正常範囲となり、8週間以内に血中HBV-DNA・HCV-RNAとも陰性化した。治療終了から18ヵ月後の時点でHBs抗原が陰性化し、以後2年間、HBs抗原陰性が持続している。HBs抗体の陽転化は認めていない。また、併用療法終了時から42ヵ月の間、トランスアミナーゼ値の正常化、血中HCV-RNAおよびHBV-DNA陰性が持続している。

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45歳女。胸部conventional CTで左舌区の灌流気管支の肥厚を伴う気管支拡張像、左上葉・下葉に粒状・結節影を認め、咳嗽、膿性痰を自覚した。喀痰検査と気管支鏡検査の培養はM.avium陽性で、肺MAC症と診断した。リファンピシン(RFP)、エタンブトール(EB)、クラリスロマイシン(CAM)による治療を開始した。治療開始16日目に背部・下腿の皮疹と頭痛を自覚した。画像所見は、結核でみられるいわゆる初期悪化がもっとも考えられたが、真の悪化やRFPなどによる薬剤性肺障害も鑑別診断にあげられた。RFPのみならず、念のためEB、CAMも中止した。1週間後にEB、CAMを再開し、再開2週間後にレボフロキサシン(LVFX)も併用した。薬剤によるリンパ球刺激試験では、RFP、EB、CAMすべて陰性であった。胸部HRCTではスリガラス影は消退し、左肺の粒状・結節影もさらに軽減した。

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23歳女。発熱、前胸部痛が出現した。前胸部痛は吸気に増強し、胸骨、胸鎖関節部に腫脹と圧痛を認めた。市販の解熱鎮痛薬で症状は改善しなかった。胸部単純X線写真では右肋骨横隔膜角の軽度鈍化を認めた。胸部CTでは胸鎖・胸肋関節の肥厚および同関節周囲の脂肪織濃度の上昇を認め、両側に少量の胸水貯留を認めた。骨シンチグラムでは胸骨体部、柄部および胸鎖関節部に対称性の異常集積を認めた。皮膚病変は認めないが胸鎖関節および胸肋関節部の炎症性骨関節病変よりSAPHO症候群を強く疑った。ジクロフェナクナトリウムの内服を開始し、投与3週間後には前胸部痛は消失、炎症反応も陰性化した。また胸部単純X線写真上、胸水は消失した。SAPHO症候群の診断基準より、SAPHO症候群と確定診断した。その後無治療で経過観察しているが、再燃は認めていない。

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61歳女。左腋窩リンパ節腫脹の精査中にHIV感染症が判明した。リンパ節生検結果はHIV関連リンパ節炎で、抗HIV治療を開始した。治療効果は良好でウイルス量は検出限界未満になった。2年後に下血を認めて入院した。下部消化管内視鏡を行い、S状結腸と横行結腸に潰瘍を認めた。生検所見は非特異的潰瘍であったが、ペア血清でHSV抗体の上昇を認め、バラシクロビル(VACV)を投与した。その後、口腔内アフタが出現した。再度VACVを再投与したが改善がなく、サイトメガロウイルス抗原陰性であった。特発性アフタ性潰瘍と考えてプレドニゾロン(PSL)を投与した。速やかにアフタは改善したが、PSLを漸減すると再発するという状態が1年ほど続いた。5年後、口腔内アフタの再発、霧視、下血で再入院した。霧視で眼科を受診し、ぶどう膜炎と診断され、HLA-B52を認めた。不完全型Bechcet病と診断され、PSLで症状は安定した。

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末梢神経障害類似の症状を呈したprecentral knob近傍の皮質梗塞の2例を経験した。症例1は67歳男で、右手に力が入りにくく、箸もうまく使えなくなった。拡散強調像のMRIで、左前頭葉の運動領野と思われる部の脳溝の奥の皮質に小さな高信号域を認めた。入院約10日後のT2強調像のMRIでは、この部位は脳脊髄液と同程度の高信号を示した。そのすぐ近傍にprecentral knobと思われる構造を認めた。抗血小板薬と理学療法を施行し、症状は著明に改善した。症例2は69歳男で、右第2指から第4指のしびれ感を自覚した。拡散強調画像のMRIで、左前頭葉の運動領野と思われる部の脳溝の奥の皮質に高信号域を認めた。約3週間後のT2強調像のMRIではこの部分はごく小さな高信号を示し、precentral knobと思われる部分に近い部の梗塞と考えた。抗血小板薬と理学療法を施行し、症状は著明に改善した。

基本情報

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臨床雑誌内科
113巻5号 (2014年5月)
電子版ISSN:2432-9452 印刷版ISSN:0022-1961 南江堂

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