これだけは知っておきたい! 内科医のための神経疾患診療 症候からのアプローチ 診断のコツと初期治療,専門医への紹介のタイミング
めまい,ふらつき
城倉 健
1
1平塚共済病院 神経内科
キーワード:
眼振
,
めまい
,
鑑別診断
,
前庭機能検査
,
中枢神経系疾患
,
病歴聴取
,
末梢神経系疾患
,
アルゴリズム
,
めまい感
Keyword:
Algorithms
,
Diagnosis, Differential
,
Central Nervous System Diseases
,
Dizziness
,
Medical History Taking
,
Nystagmus, Pathologic
,
Peripheral Nervous System Diseases
,
Vertigo
,
Vestibular Function Tests
pp.819-823
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014162830
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めまい患者には,他覚的に捉えられる特徴的な身体所見(眼振ないしめまい以外の神経所見)がある.末梢性めまいは,めまい以外の神経症候を伴わず,かつ右下または左下懸垂頭位での回旋性眼振,または右下頭位と左下頭位で方向が逆転する方向交代性眼振,または方向が逆転しない方向固定性水平性眼振がみられることが特徴である.中枢性めまいは,以下に示すめまい以外の神経症候を伴うこと,および視覚や深部感覚による代償が効かないことが特徴である.脳幹および小脳上部の障害による中枢性めまい:眼球運動障害,構音障害,上下肢の麻痺や感覚障害,上下肢の小脳性運動失調のいずれかを伴う.小脳下部の障害による中枢性めまい:体幹失調(起立・歩行障害)を伴う.
©Nankodo Co., Ltd., 2014