これだけは知っておきたい! 内科医のための神経疾患診療 各分野における神経症状
薬剤による神経症状 日常診療で使用する薬剤を中心に
伊藤 愛
1
,
成田 有吾
1三重大学 医学部神経内科
キーワード:
Calcium Channel Blockers
,
抗精神病剤
,
横紋筋融解症
,
抗細菌剤
,
神経症状
,
髄膜炎-無菌性
,
中枢神経系疾患
,
非ステロイド系抗炎症剤
,
Parkinson病-続発性
,
発生率
,
HMG-CoA Reductase Inhibitors
Keyword:
Anti-Inflammatory Agents, Non-Steroidal
,
Anti-Bacterial Agents
,
Calcium Channel Blockers
,
Central Nervous System Diseases
,
Meningitis, Aseptic
,
Neurologic Manifestations
,
Parkinson Disease, Secondary
,
Rhabdomyolysis
,
Antipsychotic Agents
,
Incidence
,
Hydroxymethylglutaryl-CoA Reductase Inhibitors
pp.899-902
発行日 2014年5月1日
Published Date 2014/5/1
DOI https://doi.org/10.15106/J00974.2014162848
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抗菌薬の使用により,脳症,無菌性髄膜炎,不随意運動,痙攣などの副作用が報告されている.高齢,低体重,腎障害や中枢神経疾患の既往は副作用発現の危険因子である.スタチンには筋毒性があり,無症候性のクレアチンキナーゼ(CK)上昇,横紋筋融解症,免疫性壊死性ミオパチーの副作用がある.免疫性壊死性ミオパチーでは,スタチン中止後も筋症状やCK上昇が持続する.NSAIDsを頭痛患者に使用するときは,薬物乱用頭痛に注意が必要である.薬剤性パーキンソニズムは抗精神病薬の副作用として知られているが,制吐薬やカルシウム拮抗薬,H2受容体拮抗薬でも生じる.Parkinson病の神経症状である振戦,無動(動作緩慢),筋強剛のすべてが揃わない例も多い.
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