女性の13人に1人は無理やり性交された経験をもつ。強制性交・強制わいせつのみならず,関係性を悪用した性虐待やセクシュアルハラスメント,パートナーからの暴力など,顔見知りからの被害のほうが圧倒的に多いことから,特に若年層においては被害申告がされにくい。
性暴力の被害を受けると,妊娠や性感染症などの身体的苦痛はもちろん,適切なケアがなされなければ心的外傷後ストレス障害(PTSD)に至るリスクが高い。性暴力被害ワンストップ支援センターが全都道府県に配置され,相談の敷居が下がったものの,加害者の処罰を望む場合,捜査や裁判を経て有罪を勝ち取るのは容易な道ではない。
政府は性暴力の根絶に向けて対策を強化し,予防教育にも力を入れる方針としている。