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モデルマウスを使用した経口避妊薬の長期間投与の卵巣保護効果の検討と最適な投与期間の検討
磯野 渉
1
,
平池 修
1
,
藤井 知行
1
,
大須賀 穣
1
1東京大学医学部産婦人科学教室
pp.513-519
発行日 2017年4月1日
Published Date 2017/4/1
DOI https://doi.org/10.18888/spJ.0000000041
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加齢性の生殖能力低下は卵巣機能低下が最大の要因であり,排卵周期に伴う卵巣組織破壊がかかわっている。そこで,経口避妊薬を生殖年齢の大半の期間投与した排卵抑制モデルマウスを作成して解析した。2 カ月齢から毎日経口避妊薬を投与した群には非投与群と比較して,12カ月齢で45%の有意な排卵数の増加が見られたが,10 カ月齢では差がなく,14 カ月齢では増加傾向のみであった。10〜12 カ月齢の2 カ月間投与したマウスは,同様に排卵数が有意に増加した。したがって,経口避妊薬はある程度高齢の場合に有効である可能性が示された。
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