特集 産婦人科医が知っておきたい性教育のポイント
2.性感染症の現状と問題点
-2)性器クラミジア感染症,淋菌感染症
髙橋 聡
1
S. Takahashi
1
1札幌医科大学医学部感染制御・臨床検査医学講座(教授)
pp.13-18
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001595
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性感染症は,性教育など啓発・教育活動にもかかわらず,増加傾向ではないものの若い世代間で流行している。近年,梅毒の報告数の増加が問題となっており注目されているが,性器クラミジア感染症と淋菌感染症の報告数は,注目されている梅毒の報告数よりも多いという状況を認識していただきたい。新型コロナウイルス感染症の感染対策でうたわれている接触感染予防は,呼吸器と性器の相違はあるものの物理的な予防として共通し,感染リスクのある行動歴という面でも共通している。感染症予防は感染部位が異なっても,考え方は同じであるとすればわかりやすいのではないだろうか。
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