特集 産婦人科医が知っておきたい性教育のポイント
2.性感染症の現状と問題点
-4)尖圭コンジローマ
川名 敬
1
K. Kawana
1
1日本大学医学部産婦人科学系産婦人科学分野(主任教授)
pp.25-31
発行日 2021年1月1日
Published Date 2021/1/1
DOI https://doi.org/10.18888/sp.0000001597
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尖圭コンジローマは,年間約4万人が罹患する性感染症であり,かつ母子感染することがある性感染症でもある。尖圭コンジローマは,診断にはしばしば苦慮し,治療には免疫賦活剤であるイミキモド5%クリームがあるが,その使用法は必ずしも統一されていない。さらに,性感染症のなかで唯一ワクチンによって予防できる性感染症であり,ヒトパピローマウイルス(HPV)ワクチンが普及している海外では,尖圭コンジローマは“過去の性感染症”になりつつある。本稿では,尖圭コンジローマの診断と治療のコツを詳説し,またHPVワクチンを取り巻く現状と問題点にも触れたい。
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