作業療法ジャーナル 52巻1号 (2018年1月)

特集 OTの臨床で使える運動・スキル学習の知識と実践

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特集にあたって

 作業療法では,さまざまな要因で障害された生活動作スキルを改善させることが重要な課題である.筋や関節あるいは神経の回復に合わせた基本動作訓練から,さらに生活における道具操作技能をターゲットとした介入へ,どのようにつなげていくのかという局面において,運動・スキル学習理論は必要不可欠な知識といえる.

 今回の企画では作業療法と関連する運動・スキル学習理論の最新知識,作業療法臨床または研究において用いられる学習理論の傾向,さらに実際の臨床における学習理論を用いた訓練の考え方を紹介する.

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Key Questions

Q1:表象操作に関する脳内ネットワークの種類と場所とは?

Q2:行動制御と記憶にかかわる3つの脳内ネットワークとは?

Q3:課題難易度が学習に与える影響とは?

はじめに

 われわれOTは,対象者の生活におけるさまざまな道具操作技能の損失に対して,適切な運動あるいは作業活動を使用し,学習効率が最大になるような工夫と段階づけを施した治療的作業訓練を提供し,生活における道具操作技能を高めることによって,対象者が“その人らしさ”を取り戻せるように支援する.

 このような治療過程を含む作業療法を提供するためには,さまざまなスキル制御に関する理論に精通していなければならない.今回は,OTが目標とすることが最も多いであろう“スキル学習”に焦点を当てて,その基盤となる理論を紹介する.

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Key Questions

Q1:顕在的学習と潜在的学習の違いは?

Q2:作業療法研究で用いられているスキル学習理論とは?

Q3:今後の作業療法におけるスキル学習研究の可能性とは?

顕在的学習(explicit learning)と潜在的学習(implicit learning)

 解剖学者でもあった米国のOT,Josephine C. Mooreは,1975年のEleanor Clarke Slagle Lectureにおいて,“Behavior, Bias, and the Limbic System”1)というタイトルで,脳の組織学的な観点から,人の行動学習と主に情動にかかわる辺縁系の役割について講演を行った.

 それからおおよそ40年が経過したが,米国の作業療法場面では,脳神経科学や運動学習の研究成果を常に意識しながら,作業療法の理論と融合させ,発展させる努力をしているように思われる.

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Key Questions

Q1:運動・スキル訓練の目標とは?

Q2:運動・スキル訓練で考慮すべき点とは?

Q3:運動・スキル学習の知識を,いかに実践に結びつけるか?

はじめに

 人は一人では生きていけない.また,人は作業なしでは生きていけない.人は作業を行うことで,自分らしさを確認し,生きる糧を得,役割や価値,自己と他者等,社会人として,個人としての存在を自覚できる.その中でのOTの役割は,「作業」の保障に尽きる.「ひとは作業をすることで元気になれる」という作業療法の考え方は普遍的であり,作業療法の原点といえる.

 日本においては,作業療法は明確に医療職に位置づけられ,役割と責任が課せられている.したがって医療における作業療法は「治療」である.また,治療の根本は医学的な知識と技術であり,臨床においては,医学的な根拠に基づく実践と効果,効率性が求められている.

 本稿のテーマは「運動・スキル学習の知識と実践」であるが,主に脳血管障害後の臨床上での考慮点と,運動をいかにして動作に汎化させるかを示すのが趣旨である.なお,紹介する検査や技術は筆者の工夫の紹介であり,今後,さまざまな観点からご指摘をいただけたら幸いである.

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Key Questions

Q1:遂行機能障害とは?

Q2:脳の重層的メカニズムとは?

Q3:手続き学習および運動学習とは?

遂行機能およびその障害とは

 Executive function(遂行機能または実行機能)という用語を明確に規定したのはLezak1)であるといわれている.遂行機能とは,「目的に適った行動の計画,実行」である.遂行機能は,認知的階層構造の中で,記憶・知覚・言語等の要素的な認知機能より「より上位(superordinate)」に位置づけられるシステムである.前頭葉機能を包括的に含む概念だが,イコールではない.むしろ脳の後方領域に蓄えられた行動スキーマを前頭前野が時系列に沿って実現していくというイメージである.また,遂行機能と関連する他の前頭前野機能,すなわち,短期記憶,ワーキングメモリ,創造的思考・発散性の推論,知能,注意の分配能力等が複合的に関与するものと推測される.

 遂行機能障害ないし遂行機能検査の成績低下は,脳のどの部位の損傷でも生じるといえる2).遂行機能そのものの障害というためには,逆に注意やエピソード記憶,空間認知,知能等の基盤となる認知機能は保たれていることが重要である.遂行機能障害は,行動の開始困難や自発性の減退,認知ないしは行動の転換障害,すなわち保続や固執,行動の維持困難や行為の中断や中止の困難,衝動性や脱抑制,誤りの修正障害等によって引き起こされる3).具体的には,遂行機能障害があると,食事のメニューを考えるところから始まり,材料を買いに行き,実際に調理し,味見をし,片づけまで行う料理という一連の活動や,旅行計画を立てて,準備し,実際に旅行に行く等という一連の活動が困難となる.すなわち,遂行機能とは,①目標の設定,②プランニング,③計画の実行,④効果的な行動という4つの要素を含んだ,目的をもった一連の活動を有効に成し遂げるために必要な機能といえる4)

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Key Questions

Q1:脳の機能から学ぶことは?

Q2:感覚-知覚への介入原則とは?

Q3:中枢神経系疾患に対するアプローチの指針とは?

はじめに

 中枢神経系疾患の上肢機能に対するアプローチとしては,①片手(非麻痺側)での実用・自立訓練や,②両手または麻痺側手への促通効果を促し自立へと導く訓練等があるだろう.どれかに固執,偏ることは対象者の能力を低下させる.たとえば,あまり動かない手・肩の痛みを放っておくことは,対象者の潜在性を阻害してしまう.臨床の現場では十人十色の像がある.弛緩手,痙性手,筋萎縮・拘縮手,しびれた上肢,痛み,感覚過敏・鈍麻・脱失,失調症,振戦等,その症状は数えきれない.軽度であろうが重度であろうが,どのような方も私たちの対象となる.そして対象者は,①と②の双方を望んでいる.どのようなニーズにも応えるのがOTである.

 一方,運動学習という観点から考えてみると,通常では感覚系と運動系の協応関係を伴う学習のことをいう.感覚-運動学習,または知覚-運動学習といわれることも多い.スポーツ,楽器の演奏,あるいはタイピング等はその例であろう.中枢神経系疾患,とりわけ脳卒中対象者に対しては,神経科学に基づいた介入であって,かつ運動学・解剖学等の医学的背景のもと,運動学習を提供・実践することが重要である.

 本稿では上肢機能の学習力の向上のために,①脳の機能として,姿勢制御と精緻運動のプログラムのシステムの再確認,②介入における臨床的背景(感覚-知覚)の原則等,③具体的臨床場面の一例を取り上げ,紙幅は限られるが,それらに基づいた作業療法について再考する.

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はじめに

 手の巧みな運動制御技能は一朝一夕に獲得できるものではなく,長期間にわたる運動学習の成果にほかならない.本稿では特殊な運動制御技能の例として,われわれが研究してきた「箸操作にかかわる脳機構」,「ピアノ熟練者の指の独立性」,「全盲者の空間認識」の一部を紹介する.

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はじめに

 今日,近年のヒトの脳活動計測技術のさまざまな学術成果を基盤とした情報収集と統合なしに,身体障害領域作業療法の科学的根拠に基づく実践や議論をすることは,きわめて難しい.特に,中枢性運動機能障害の回復過程にかかわる神経回路の変化,とりわけ神経可塑性(neural plasticity)についての脳機能研究成果を取り入れることのない作業療法の主張は,社会に甚だ根拠が希薄なものとしか映らないのではないかと懸念される.本稿では作業療法にかかわる非侵襲的に計測可能な脳波応用の背景と,運動学習の視点を概説する.

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はじめに

 東日本大震災後,私には,ずっと探し続けていた家族がいた.その家族は陸前高田市に住む,私が病院勤務時代に担当した元患者さんとそのご家族であった.患者さんは当時4歳で,ウィルソン-ミキティ症候群であった.極低出生体重で生まれたこともあり,体が歴年齢より大変小さく,当時持続的酸素投与も行っていた.就学前の内科的なチェックと,特に遅れがみられていた運動発達の促進がその入院目的であった.愛くるしい表情を周りのスタッフに見せる,利発な男の子であった.退院後陸前高田市に戻ってからも,患者さんのお母さんと文通が続き,本当に小さかった男の子の小学校入学が無事果たされたこと,またその後も年賀状のやり取りでは写真を載せてくださり,遠くにいながらも,患者さんであった男の子の成長を共に感じさせていただいた.しかしながら,あの未曾有の災害でご家族との連絡が突然途絶えた.この7年間,かの地に出向いても捜すすべもなく,海に向かって手を合わせることしかできなかった.震災前の住所から,ご家族が住んでいた地域には,もう1件も家が建ってはいなかったからだ.

あなたにとって作業療法とは何ですか?・第37回

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一歩一歩!! “みて”,想像・創造しつつ進む.そして,結果は後からついてくる!

 45年の臨床や教育で,さまざまな患者,学生に出会ってきた.しかしながら,同じ患者や学生には出会ったことがない.

 そのような中で,生まれ,行き着いた言葉に“みる”がある.この“みる”には,見る,視る,観る,診る,そして看るという気持ちが含まれ,込められている.この“みる”という言葉を忘れずに,常に初心の“こころ”をもって患者に接するということである.

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 高齢社会を迎え,医療・福祉における課題を抱える国が多い中,スウェーデンはそれらの問題に長い間向き合い,時間をかけて解決策を模索してきたといわれる.「お手本」として取り上げられることの多いスウェーデンでは,実際どのような医療が提供され,リハが行われ,またどのような制度がそれを支えているのか.日本とスウェーデンの“架け橋”として働く,Emil Östbergさんにお話をうかがった.(編集室)

講座 自助具知識のupdate・第1回【新連載】

自助具総論 林 正春
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はじめに

 作業療法において「自助具の考案・作製」は,「身体障害」,「発達障害」,「精神障害」,「老年期」の各領域で共通する対象者の生活行為支援のための技法のひとつである.作業療法はアセスメント,治療,生活行為維持・向上,社会参加の支援に「その人らしさ」を意識したマネジメントを行う.自助具の考案や作製は「ただ道具をつくる」というものではなく,医学的根拠・OT特有の創造力で「その人らしい人生」を考えた作品を生み出し,生活行為が維持改善されるという「目に見える成果」を示す使命がある.たとえば,徒手療法やADL指導は多職種協働の中で実践され,必ずしもOT特有の技法ではなく,成果の分析が難しい面がある.しかし,自助具の導入で生活行為の改善や発展,社会復帰が達成できたとするならば,作業療法の成果であることが明白となり,やりがいを感じる.このように自助具の考案や作製は「作業療法らしい」技法である.そのため物づくりに苦手意識があり,自助具作製から距離をおいているOTには,これからの地域包括ケアシステムの各事業でOTが貢献できる具体的取り組みとして,疾患別・障害別の自助具導入や作製技術の紹介および指導は有効である.

 本講座では,「筋ジストロフィー」,「頸髄損傷」,「脳血管疾患」の各分野のスペシャリストからアイデアや技術を伝授していただき,自助具の考案や作製への使命感を新たに,自助具作製の技術向上につなげ,これからの地域医療に貢献できるOTの育成を願う.

連載 ユーモアと笑い・第5回

ユーモアと人のこころ 柏木 哲夫
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ユーモア志向性

 少し学問的なことになるが,「ユーモア志向尺度」というものがある.ある人がユーモアのセンスをもっているかどうかを調べようという試みである.具体的にいえば,ユーモアに関するチェックリストである.たとえば,うつ病のチェックリストがある.それには,「気分が憂鬱である」,「夜,寝られない」,「希望がもてない」,「集中力がない」等の項目があり,それをチェックしていき,全部でいくつ以上あると「うつ病が疑われます」というものである.同じようにユーモアに関するチェックリストをつくって,いくつ以上該当する項目があると「あなたはユーモアセンスがあります」,「あなたはユーモアのセンスがありません」という,いわばユーモアセンス診断である.

 以前はこういう試みがまったくなかった.何となく「あの人は面白い人だ」とか,「あの人はユーモアのセンスがある人だ」とかいうが,それは受け取る人の主観的判断であった.私自身ユーモアを測る尺度があればおもしろいと思い,大学に勤めていたときに研究した.尺度は「生産性」(冗談をよく思いつく等),「向ユーモア性」(面白い話を見つけたら,いつも誰かに話す等),「易ユーモア性」(少しぐらいの苦労なら笑い飛ばしてしまう等)の3つに分けて,リストをつくった.リストを用いた調査の詳細を述べる紙幅はないが,ユーモアを対象にした,しっかりした研究が存在することは知っておいていただきたいと思う.

連載 作業療法を深める ⑭認知症にやさしいまちづくり

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認知症にやさしいまちとは

 「認知症にやさしいまち」や「認知症の人にやさしいまち」という言葉は,多くの自治体や団体,会議等で用いられることから,高齢者/認知症領域にかかわる人にとって,見聞きする機会が多い言葉であろう.しかし,この言葉は聞こえがいい一方,非常に抽象的であり,具体的にどのような状態を指すのかは多くの人において共有されていない.では,認知症にやさしいまちとはどのようなまちを意味するのであろうか.

 認知症にやさしいまちは,世界的には“Dementia Friendly Community”とされ,最近10年間で急速に世界に広まった概念である.最も先駆的に取り組みを進める英国のアルツハイマー病協会(Alzheimer's Society)は,図1のようにDementia Friendly Communityを表現している1)

多職種を交えたリハビリ事例検討会・第16回

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事例提示

Aさん,9歳,男児.身長119cm,体重15kg,BMI 10.6

病歴・入院歴:現疾患は脊髄性筋萎縮症Ⅱ型(1歳10カ月時に診断).不調時に無気肺となり,一時的に入院したことは数回あり

家族:両親との三人暮らし(一人っ子).母は専業主婦

生活歴:幼稚園に通い健常児と過ごし,デイサービスも利用していた.現在は小学校普通学級の3年生.学校の先生以外に支援員2名が,交替で身の回りの介助をしている.週末にプールを利用

趣味・関心:ゲーム,サッカー観戦,読書(スポーツ誌,歴史等),水泳

処方薬:なし

鳥獣りは3「折り紙絵」

鳥獣りは3「折り紙絵」 村越 正明
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作者プロフィール

村越正明

 一九五五年生まれ.建築士.二〇一五年秋、脳出血(左被殻)を発症し、右半身に麻痺を生じて入院しました.その後五カ月の入院生活では、リハのかたわら、少しずつ動かせるようになった手を使い、趣味の絵を描いて過ごしましたが、次第に、病院の皆さんに向け、食事ごとの「食札」やリハ室の掲示板にメッセージの絵を描かせてもらうようになりました.

 病院では、自分と同じ境遇の患者さんたちが懸命にリハをし、それを明るく励ますセラピストの先生や病院の皆さんの姿に力をもらいました.一人の「よくなる」は小さくても、皆の「よくなる」を集めれば、たくさん「よくなる」ような気がします.

学会・研修会印象記

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次の50年に向けて

 第51回日本作業療法学会は「作業療法の挑戦—多様化するニーズに応える理論と実践—」をテーマに,初秋の過ごしやすい気候の中,東京国際フォーラムにて開催されました.

 半世紀の歴史を踏まえて新たな一歩が踏み出された本学会は,全演題(口述・ポスター発表)615演題中,身体障害分野の報告が513題であり,その内訳は脳血管障害216題,運動器疾患100題,神経難病22題,認知機能(高次脳機能障害)97題,内科・呼吸器疾患16題,心大血管疾患14題,がん48題でした.

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 「社会が求める新たな療法士の価値をつくろう」

 このスローガンのもと,石山満夫先生(千里津雲台訪問看護ステーション)を中心に同志が集結・企画し,「次世代療法士ワークショップ」を,第51回日本作業療法学会に合わせ9月23日,近くの会場で開催しました.

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Abstract:重度左肩関節挙上障害を呈した頸椎症性神経根症(CSR)例に対し,随意運動介助型電気刺激装置(IVES)での外部アシストモード(EA)を用いた作業療法を行い,併せて機能的近赤外分光法(fNIRS)による検討も行った.左肩関節自動関節可動域(屈曲)は,パワーアシストモード(PA)では改善が得られなかったものの,EA導入後には25度から45度となり,日常生活活動等で両手動作の改善が認められた.fNIRS計測では,PA,EAにおいて,EA実施時に対側感覚運動野(SMC)は最も増大していた.また,左肩関節自動屈曲運動時の側性指数は,EA導入前後で−0.13から+0.50となり,SMCの賦活が対側優位へ変化した.CSR例に対し,EAでの有用性が示唆され,また,回復過程における脳の機能的再構築による代償機能がある可能性も推察された.IVES使用においては,治療モード選択のための指標の確立が今後の検討課題である.

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Abstract:本稿では,2015年度(平成27年度)広島県地域医療介護総合確保事業「介護予防推進に資する作業療法士指導者育成事業」の一部において,広島県作業療法士会が実施した認知症生活行為支援指導者研修の概要と,本研修の課題を報告する.研修目的は,認知症者の生活障害について,他職種・地域の中でOTとしての専門的意見を述べられる人材の育成であった.研修後アンケートでは,本研修は受講者からの良好な評価を得たが,研修内容の均一化,地域における認知症の方へのOTの実践モデルを示す必要性がうかがえた.また,県士会会員へのアンケート調査から,本研修にて修了要件を満たした者は,そうでない者に比べ,地域包括ケアにかかわる事業の知識を有していることがわかった.今後,広島県作業療法士会では,地域において活躍できる人材の把握と,継続的な育成を行い,他団体からの地域包括ケアに関する事業における人材派遣依頼に対して準備をしていく予定である.

昭和の暮らし・第13回

防虫剤 市橋 芳則
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 昨年の夏,昭和日常博物館で「昭和・暮らしの端っこ展」を開催した.サブタイトルは,「昭和時代のゴミ箱,○○○○など,暮らしには欠かせないが,さほど意識されないモノからクラシを探る」とした.

 たとえば,日常的に使われていたごみ箱,便所の紙置き,ヒューズ等,暮らしには欠かせないが,さほど意識されないモノから暮らしを探る.これまで,「当時のごみ箱の中まで再現できるレベルでモノを集める」をキーワードに当館が収集してきた資料群である.

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表紙のことば/今月の作品

次号予告

研究助成テーマ募集

第53巻表紙作品募集

学会・研修会案内

Archives

編集後記 山本 伸一
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 2018年(平成30年)の幕開けである.理学療法士・作業療法士法が施行され,50年以上が経つ.その間,リハ業界は,すばらしい発展を遂げてきた.先人の先生方のご努力が実を結び,その積み重ねによって「今」がある.失敗と成功の狭間の中で一喜一憂し,少しずつの前進による「現在」.ハイテクノロジー(ロボット)と作業療法の協働セラピーも夢ではなくなった.賛否両論はあるだろうが,非常に興味深い.

 さて,今月の特集は「OTの臨床で使える運動・スキル学習の知識と実践」である.なんとも興奮するテーマではないだろうか.回復期リハ病棟が導入され,麻痺側上肢への介入があたり前になったころから「脳の可塑性」,「運動学習」に基づいた介入等が広がったことも事実である.今では,ボトックスやTMS,川平法,CI療法等,慢性期の麻痺上肢に対するアプローチもあたり前になりつつある.

基本情報

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作業療法ジャーナル
52巻1号 (2018年1月)
電子版ISSN: 印刷版ISSN:0915-1354 三輪書店

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