Japanese
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症例報告
新しい機能的電気刺激モードによる頸椎症性神経根症の上肢機能改善効果—機能的近赤外分光法による脳機能計測での検討
Effect of the novel functional electrical stimulation mode for improving the upper extremity dysfunction associated with cervical spondylotic radiculopathy:A case report for investigation of the brain function measurement using the functional near-infrared spectroscopy
向井 祐介
1
,
宗村 麻紀子
1
,
原 行弘
2
Yusuke Mukai
1
,
Makiko Sohmura
1
,
Yukihiro Hara
2
1日本医科大学千葉北総病院
2日本医科大学大学院
キーワード:
IVES
,
外部アシストモード
,
近赤外分光法
Keyword:
IVES
,
外部アシストモード
,
近赤外分光法
pp.95-99
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201176
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Abstract:重度左肩関節挙上障害を呈した頸椎症性神経根症(CSR)例に対し,随意運動介助型電気刺激装置(IVES)での外部アシストモード(EA)を用いた作業療法を行い,併せて機能的近赤外分光法(fNIRS)による検討も行った.左肩関節自動関節可動域(屈曲)は,パワーアシストモード(PA)では改善が得られなかったものの,EA導入後には25度から45度となり,日常生活活動等で両手動作の改善が認められた.fNIRS計測では,PA,EAにおいて,EA実施時に対側感覚運動野(SMC)は最も増大していた.また,左肩関節自動屈曲運動時の側性指数は,EA導入前後で−0.13から+0.50となり,SMCの賦活が対側優位へ変化した.CSR例に対し,EAでの有用性が示唆され,また,回復過程における脳の機能的再構築による代償機能がある可能性も推察された.IVES使用においては,治療モード選択のための指標の確立が今後の検討課題である.
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