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特集 OTの臨床で使える運動・スキル学習の知識と実践
脳血管障害患者を支援する運動・スキル学習の知識と実践
Knowledge and practices of motor skills learning to support patients with cerebrovascular diseases
中村 春基
1
Haruki Nakamura
1
1日本作業療法士協会
pp.19-23
発行日 2018年1月15日
Published Date 2018/1/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.5001201156
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Key Questions
Q1:運動・スキル訓練の目標とは?
Q2:運動・スキル訓練で考慮すべき点とは?
Q3:運動・スキル学習の知識を,いかに実践に結びつけるか?
はじめに
人は一人では生きていけない.また,人は作業なしでは生きていけない.人は作業を行うことで,自分らしさを確認し,生きる糧を得,役割や価値,自己と他者等,社会人として,個人としての存在を自覚できる.その中でのOTの役割は,「作業」の保障に尽きる.「ひとは作業をすることで元気になれる」という作業療法の考え方は普遍的であり,作業療法の原点といえる.
日本においては,作業療法は明確に医療職に位置づけられ,役割と責任が課せられている.したがって医療における作業療法は「治療」である.また,治療の根本は医学的な知識と技術であり,臨床においては,医学的な根拠に基づく実践と効果,効率性が求められている.
本稿のテーマは「運動・スキル学習の知識と実践」であるが,主に脳血管障害後の臨床上での考慮点と,運動をいかにして動作に汎化させるかを示すのが趣旨である.なお,紹介する検査や技術は筆者の工夫の紹介であり,今後,さまざまな観点からご指摘をいただけたら幸いである.
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