総合リハビリテーション 46巻7号 (2018年7月)

特集 脳の画像による予後予測

今月のハイライト
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 頭部コンピュータ断層撮影法(computed tomography;CT)や核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI)などの脳画像の発展はめざましく,機能障害を理解するうえで重要な位置を占め,リハビリテーションに従事する者が必ず確認すべきものとなっています.一方,病巣の局在や障害部位の大きさなど脳画像から得られる情報は,予後予測にも有用であると期待されますが,まだ画像所見を用いて予後を検討することは臨床場面で一般的に行われているとはいえない状況です.

 そこで本特集は,臨床場面で撮像された脳画像から,運動機能,言語機能,嚥下障害の予後,および高次脳機能障害の予後を予測する際に評価すべき病巣の局在や広がり,画像上の特徴について解説いただきました.

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はじめに

 脳卒中後の予後予測の精度をいかに高めるかというのは,リハビリテーションの臨床にとって,さらには,医療政策的にも非常に重要なテーマであり,精力的に研究が行われている.リハビリテーションでは,機能障害(impairment)や能力障害(disability)が予後予測の対象である.まず,どういう機能や能力が障害されていて,どういう機能や能力が障害されていないかを評価する.また,既存の脳卒中や認知症などの神経疾患,整形外科的疾患,内科的疾患を確認し,発症前の身体機能や日常生活動作(activities of daily living;ADL)を把握しておく必要がある.

 コンピュータ断層撮影法(computed tomography;CT)や核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI),CT・MR血管造影などの神経画像は,病型診断,病態やリスク評価のために必須である.また,病変部位と症状との関連,さらに,予後予測に関しても,症候性・無症候性脳卒中や脳萎縮,あるいは,白質病変〔MRI T2強調像,fluid-attenuated inversion recovery(FLAIR)像での高信号域〕,微小出血などのsmall vessel diseaseの有無などを確認し,症状に関連する脳領域の障害の程度や,障害を受けていない脳部位が代償的に活動し可塑的な変化を来し得るかを評価するのに需要な情報源である1)

 これまでにも,脳画像を用いて,脳梗塞ではAlberta Stroke Program Early Computed Tomography Score(ASPECTS)や梗塞巣の大きさ,出血性梗塞の合併,脳出血では血腫量が全般的な重症度の予後予測に役立つことが知られているが,本稿では,神経画像,特にMRIで,脳卒中の特定の症状を来す病巣を明らかにできるか,また,予後を予測できるかについて,これまでの手法を理論的に検証し,課題を克服するために行われている試みを概説する.

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はじめに

 本稿では,筆者らが行ってきた脳卒中患者の核磁気共鳴画像法(magnetic resonance imaging;MRI)拡散テンソル法(diffusion tensor image;DTI)脳画像と運動機能障害の帰結(予後)に関する研究知見を紹介する1).最近のシステマティック・レビューによると,脳卒中の予後予測に使用される脳画像にはコンピュータ断層撮影(computed tomography;CT),構造MRI,機能的MRI,そしてDTIがある2).これらのうちCTに関する支持的エビデンスは乏しい.構造MRIは臨床で広く用いられているが,予後予測のための系統的評価法は確立されていない.機能的MRI(functional MRI;fMRI)は,一般に行動タスク遂行中(例:手指タッピング)に撮像され,その行動に応じた局所脳血流の信号変化(blood oxgen level dependent;BOLDなど)を捉えるものである.そのため脳血流の著明な遅延がある症例(例:内頸動脈狭窄)では,得られた脳画像の解釈が難しい.また障害の回復過程において運動は質的量的に変化する.例えば手指タッピング動作の指示に対して,発症直後に粗大な把握動作がかろうじて可能な段階から,数か月後に分離した指折り動作が可能となる場合がある.このように運動が一定でない場合,得られた脳画像,すなわち賦活している脳領域の解釈には注意を要する.近年,行動タスクを課さない安静時のfMRI(resting-state fMRI)と運動機能回復の解析が試みられている3,4).しかし現在のところ,臨床的実用レベルの報告はまだ多くはない.一方,DTIは脳内神経線維の障害を非侵襲的に評価できるほぼ唯一の画像的手法である.スキャナーの中で患者が数分間臥位を保つだけで撮像が可能であるため,多忙な日常診療の中でもデータ収集が可能である.fMRIと異なり,タスクの遂行状況や脳血流の問題を考慮する必要がないため,得られた脳画像の解釈は比較的単純である.事実,前述レビュー2)で,DTIが最も予後予測に有用である可能性が示唆されている.

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はじめに

 失語症状の発症後の長期経過を追跡し,その経時的変化を知ることは,失語症のリハビリテーションを展開するうえで不可欠なことである.なかでも,失語症状がどこまで回復するのかということは非常に重要なテーマである.失語症の回復に影響を与える要因,予後に重要な因子についてはさまざまな報告がある.まず疾患要因として原因疾患,病巣の位置1-3)や大きさ4-5),初期の失語症の重症度6-12),失語タイプ9)などが挙げられる.次に生物学的要因として利き手,発症年齢10),性別13,14),言語機能にかかわる大脳半球側性化の個人差などがある.そして社会的要因として言語訓練の有無15),教育年数16,17),社会環境など多様な因子が関与すると考えられている.

 これまでわれわれは,失語症例に対しおおむね1年以上の比較的長期間にわたり訓練を実施し,その回復経過について検討し報告してきた18-27).これまでの知見から,適切な予後予測に基づき,十分な期間訓練を実施することが肝要であること,機能回復には発症年齢の関与が大きく,40歳未満群と40歳以降群では到達レベルに有意差があること,20歳台では言語領野ほぼ全域の損傷にもかかわらず軽度の失語にまで達する例が少なくないこと,これに対し高齢者では重度の失語症にとどまる場合が多いが回復症例も存在するため,広範病巣例や重度失語症であっても機能回復訓練は安易にあきらめるべきではなく,少なくとも2年以上の長期にわたって回復を試みる努力が重要かつ必要であること,などを提唱してきた.しかし,「どのような状況の因子をもちあわせた失語症例であれば,どの程度の回復を示す可能性があるのか」といった予後予測については,いくつかの報告28-30)が散見されるがまだ結論は得られておらず,われわれも目下検討中である.

 本報告では,予後の因子の中でも「脳」に着目し,病巣の位置や大きさが失語症例の標準失語症検査(Standard Language Test of Aphasia;SLTA)の成績にどのように関係しているのか,予後に影響が強いのはどの部位かなどを明らかにするため,失語症例の長期経過と脳画像との関連を検討した自験データ31,32)を中心に示す.特に,大枠の脳部位からある程度の予後を見据えることの重要性と,いわゆる言語野と呼ばれる領域からどの脳部位への伸展が予後に影響が強いかについて考えてみたい.

嚥下障害の予後予測 谷口 洋
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はじめに

 嚥下障害は脳血管障害においてよくみられる症状の1つであり,また誤嚥性肺炎や窒息の原因となるので生命予後に大きく影響する.急性期に認めた嚥下障害の多くは改善するが,一部は遷延し,なかには永続するものもある.嚥下リハビリテーションでは経時的に嚥下機能検査を施行しながら訓練を進めていくことが多い.一方,病巣部位から症状や経過を予測することも大きな意味をもつ.いうなれば,「頭部MRI画像を読めること」は嚥下リハビリテーションに携わる者に求められる技量の1つである.

 本稿では脳血管障害のうち脳梗塞に的を絞り,病巣部位と嚥下障害の関連についてレビューする.テント上下に分けて,嚥下にまつわる機能解剖を概説し,それに基づいて病巣部位と嚥下障害に関する報告を紹介する.

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高次脳機能障害とは

 高次脳機能障害は,脳出血や脳梗塞などによる局所損傷に伴う失語症,失行症,失認症などの古典的な高次脳機能障害と,脳外傷のような前頭葉を中心とした,びまん性脳損傷による高次脳機能障害がある.本編では,主に頭部外傷・脳外傷における病態説明をする.

 2001年度に開始された厚生労働省の高次脳機能障害支援モデル事業において分析した結果からは,記憶障害,注意障害,遂行機能障害,社会的行動障害などの認知障害を主たる要因として,日常生活および社会生活への適応に困難を有する一群が存在することが明らかとなった.そして,高次脳機能障害の診断基準として,発症の事実があること,主要症状があること,そして画像診断で確認できることが必要であるとされた.

巻頭言

30年たってみて 田代 桂一
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 1988年,未だになぜかわからないが,何をする診療科かもよくわからずに,東海大学医学部リハビリテーション学教室の門をたたいた.当時,医局では,同僚や先輩と「リハビリテーション科医のアイデンティティとは」という議論がよく聞かれた.リハビリテーション医学を追求し,「リハビリテーションは後療法ではない」「あらゆる傷病にリハビリテーションは必要です」と他科へアピールするのも,仕事の1つであった.

 この30年間で,リハビリテーションという言葉の認知度は格段に高まった.医療のみならず,介護,福祉にまでリハビリテーションが溢れているような状態だ.制度的には,2000年の回復期リハビリテーション病棟の設置は,大きな転換点の1つであったと思う.保険制度において,精神科を除き,診療科の名前のついた病棟はなく,やっとリハビリテーション医療が日の目をみたような感じでうれしかった,「リハビリテーション科医のアイデンティティの確立」に一歩前進したような感じであった.ただ,急性期,回復期(亜急性期),維持期と病期別に機能分類し,入院期間を短縮し医療費削減を図るという大きな流れの中での制度設計であり,急性期から生活期まで,小児から高齢者まで,ライフスタイルのすべてにかかわる医療を行うリハビリテーション科にとって,いくつかの問題を含んだ制度であった.リハビリテーション医療の大半は,置き去りになった.いつの日か,回復期リハビリテーション病棟から,回復期が消えてリハビリテーション病棟へというのは幻想のようである.それどころか,現状をみると,リハビリテーションが消えて,回復期病棟へと変貌を遂げようとしているとしか,筆者には思えない.

入門講座 リハビリテーション従事者のための論文の検索・収集・整理の仕方・4

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はじめに

 これまでの入門講座で,「必要な文献を検索する」ことについて解説してきました.最終回の本稿では,それを整理し活用するための,文献管理ソフトについて解説します.

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要旨 【目的】本研究の目的は,大腸がん手術患者における術前のフレイルの有無と術後経過,術後合併症の関連を明らかにすることである.【対象】2014年4月〜2015年3月の間に大腸がんに対し手術を施行した117例を対象とした.【方法】術前のフレイルの有無を,入院時に臨床フレイルスケール(Clinical Frailty Scale;CFS)を用いて評価した.フレイルと患者背景因子,手術関連因子,術後経過を比較し,その有用性を検討した.【結果】フレイル群は非フレイル群と比較して高齢で,performance status≧2の患者が有意に多かった.フレイルは有意に術後合併症と関連し,独立した術後合併症予測因子であった(オッズ比5.512,p値0.003).【結語】術前フレイルは大腸がん手術患者において術後合併症発生を予測する有意な因子である.

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要旨 【目的】本研究は,回復期リハビリテーション病棟で働く作業療法士の職業的アイデンティティの現状とその特性を明らかにすることを目的とした.【対象と方法】回復期リハビリテーション病棟の作業療法士350名を対象に職業的アイデンティティに関するアンケート調査を行い,230件の有効回答を得た.【結果】職業的アイデンティティは自己効力感や回復期リハビリテーション病棟の経験年数,職場環境と相関を示した.また,女性が男性より職業的アイデンティティが低いことが明らかとなった.【結論】作業療法の技術的な専門性に焦点を当てるだけでなく,まずは回復期リハビリテーション病棟における役割を認識し,それに応えながら働いていくことの重要性と女性が自信をもって働くための要因を明らかにしていく必要性が見出された.

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はじめに

 胎児性水俣病は,メチル水銀に汚染された魚介類を摂取した母親から胎盤を通して胎児にメチル水銀が移行し,胎児の脳が障害を受けることで,発達障害,言語障害,運動障害,筋緊張異常,不随意運動などの脳性麻痺様の症状と,知的機能障害を呈する疾患である.

 これまで慢性期の胎児性水俣病患者に対し,足底振動刺激治療と促通反復療法(川平法)を取り入れたリハビリテーションの継続により,足底痛,下肢痙縮,足背屈運動,日常生活動作(activities of daily living;ADL)が改善することを報告してきた1-4).今回,慢性期の胎児性水俣病患者に対し,コンピュータ制御で身体能力をアシストする機能をもつロボットスーツであるHybrid Assistive Limb®(HAL®)を装着した平行棒内歩行訓練を実施した.HAL®を用いたリハビリテーション効果については,武田ら5)の脳卒中患者への導入効果や浅川ら6)の歩行能力障害者への初回装着時効果などの報告があるが,慢性期の神経疾患患者への短期導入効果に関する報告は乏しい.

 今回,本症例におけるHAL®導入前と導入3か月後の平行棒内5m自由歩行のデータの比較において改善がみられたため報告する.なお,投稿にあたっては,本症例よりインフォームド・コンセントを得ている.

連載 職業リハビリテーション関連機関の知識

就労継続支援事業A型 田代 知恵
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 障害者が「自分に合った働く場」を考える時に,一般の就労ではなく,より配慮のある就労の場として福祉的就労を検討することがある.障害者総合支援法の訓練等給付のサービスの1つである就労継続支援事業は,福祉的就労と考えることができる.就労継続支援事業を利用し,一般就労を目指してステップアップすることや,一般就労から福祉的就労に移行し自身に合った場で緩やかに働くことなど,その時々の障害者の状況に応じた,サービスの活用が期待される.今回は,福祉的就労の1つである就労継続支援事業A型の概要と利用の流れを説明する.

連載 災害と医療体制

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DMATとは

 厚生労働省は,阪神・淡路大震災において現場での医療が欠落していたという反省から,発災後の超急性期に活動する災害医療派遣チーム(Disaster Medical Assistance Team:DMAT)を2005年に創設した.DMATは,大地震および航空機・列車事故などの災害時に被災者の生命を守るため,被災地に迅速に駆けつけ,救急治療を行うための専門的な訓練を受けた医療チームであり,その第一義的な意義は,超急性期に被災地入りし救命医療を行い,防ぎえた災害死をなくすことにある.DMATの特徴は,1チームは小人数(4〜5人)であるが,被災地に入れば集合し,明確な指揮命令系統のもと,組織的に活動することである.DMATから,亜急性期以降の医療を担う医療救護班へ円滑な引き継ぎができ,被災者にシームレスな医療が提供されることが重要である.

連載 補装具支給・判定Q & A

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A 障害者の日常生活及び社会生活を総合的に支援するための法律(以下,障害者総合支援法)における補装具の種目(表1)に該当しても,基準表に定められた名称,型式,基本構造などに含まれないものは,通常は支給対象となりません.しかし,障害状況や生活環境などの真にやむを得ない事情でこうした補装具が必要な場合は,身体障害者更生相談所の判定に基づいて支給することができます.これを「特例補装具」といいます.障害者自立支援法(2006年施行)以前は「基準外補装具」と呼ばれていました.

 また,補装具に特殊な付属部品や機能を追加する場合も,特例補装具として扱う場合があります.ただし,補装具の種目に該当しないものは,そもそも対象となりません.例えば,いわゆる歩行支援ロボットなどは,いくら有用であったとしても現時点では支給の対象とならず,特例補装具として認められることもありません.

Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション

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 昭和46年に小林美代子が発表した『髪の花』(『蝕まれた虹』,烏有書林)には,小林自身を思わせる統合失調症の女性が,自分と同じ精神科病院に入院しているりえ子という患者と,生きることの意味について語り合う場面がある.

 この時りえ子は,自分の病気のために母親まで精神科病院に入院する羽目になったことを嘆きながら,「母は何で私を生んだのかしら」と,主人公に問いかける.それに対して主人公は,「生まれなかったよりよかったと思わない?」と言って,次のようにこの世に存在することの意味を強調する.「何事も存在してから始まるのよ,この世に自分が全く存在せず,絶対の無だったとしたら,空恐ろしい程,空虚しいと思わない」,「狂って,生まれたての猫をかじっていても,そこに存在しているということは,その者にとってはとても大切なことなの」,「生れずに,多数の人が行動したり,見たりした総てを,太陽も,世界も,宇宙も,人間さえも知らなかったら,考えられない程の,大きな損失をしたと思わない」.

Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション

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 「グレイテスト・ショーマン」(監督/マイケル・グレイジー)は,19世紀アメリカでショー・ビジネスを確立した興行師P. T. バーナムを主人公としたミュージカル.

 勤めていた鉄道会社の倒産によって失職したバーナムは,会社から沈んだ船の登録証を持ち出す.それを担保に銀行から1万ドルの融資を受けるのだから,なるほど抜け目のない人物だ.ただし,それを元手に開業した蝋人形や動物の剝製を陳列する博物館は,客がまったく入らず失敗.

私の3冊

私の3冊 百崎 良

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1.動的体幹装具Dynamic Spine Brace(DSB)(通称ぷれーりーくん)を用いた,障害児の側弯症の治療(障害児を側弯症にしてはいけない)

 昭和大学リハビリテーション医学講座

  真野英寿・他

 当院でDSBの作製を開始して約5年が経過した.当初は重度の年長児を対象にしていたが十分な治療効果が得られなかった.現在ではより軽度の症例に対してより早期から作製している.作製には技術を要するが,側弯症の進行を予防する効果が期待でき家族の満足度が高い.症例を通してDSBの適応と治療戦略を検討した.DSB作製を通しての知見として,1Cobb角25°未満でも適応がある,2側弯症の治療は小学校就学前〜低学年から開始する,3作製開始は身体能力の変化(就寝後に寝返りを打たなくなった)に家族が気付くころがよい.障害児を側弯症にしないための治療戦略として,①DSBを早期に作製するためには医師の技術と経験が求められる,②早期であればDSB以外の保存的治療で側弯症の予防が期待できる,③姿勢の保持とストレッチは家族への指導が有効である.側弯症の治療につながる治療戦略を,障害児にかかわるに人々に伝えることで,側弯症の治療につながる可能性があると考えられた.

お知らせ

第30回ADL評価法FIM講習会

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目次

文献抄録

次号予告

編集後記
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 工事現場のような爆音と閉塞感,身動きが取れない心細さ,そして「何かあったらこのスイッチを押してください」と渡されるスイッチがさらに恐怖心を煽り…….初めてMRI検査を受けた時の恐怖感に,初めて「戒壇巡り」に行った時を思い出しました.狭くて真っ暗な通路を手探りで進む…….あまりの怖さに耐えられず,泣きながら入り口に戻ってしまいました.戒壇巡りでは回廊の途中にある極楽の錠前に触ることができれば極楽に行けるといわれています.「あんただけ極楽に行けへんで」の両親の言葉がさらに恐怖心を煽り…….というわけで,先日久々に頭部MRI検査を受けることになり,大いに緊張したのですが,最近のMRIはオープン型.閉塞感もあまりなく,無事に検査を終えることができました.技術の進歩に感謝です.

 さて「戒壇巡り」のほうはというと,「極楽に行けへんで」の脅しに耐えられず,中学生のころ再チャレンジ,無事,出口から出てくることができました.でも暗闇を手探りで歩くことにいっぱいいっぱいで,肝心の極楽の錠前に触ったかどうか怪しい……ということは家族には内緒にしておきます.

基本情報

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総合リハビリテーション
46巻7号 (2018年7月)
電子版ISSN:1882-1340 印刷版ISSN:0386-9822 医学書院

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