総合リハビリテーション 43巻4号 (2015年4月)

特集 脊髄損傷—最近の話題

今月のハイライト
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 近年の脊髄損傷のリハビリテーションは,再生医療,髄腔内バクロフェン投与,機能的電気刺激,対麻痺装具などの治療医学の進歩を取り込みながら発展しています。しかし,病院の機能分化が進む現在の医療のなかでは,脊髄損傷患者はマイノリティとして入院治療やリハビリテーションに大きな制限を受けています。それとともに,脊髄損傷リハビリテーションに対する医療者側のポテンシャルや興味も低下している現状も指摘されています。本特集では,脊髄損傷治療・リハビリテーションへの啓発にも役立てるよう,最近の脊髄損傷に関するトピックスを取り上げました。

疫学 加藤 真介 , 江西 哲也 , 佐藤 紀
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はじめに

 日本の高齢化がますます進んでいるなかで,脊髄損傷の発生状況も劇的な変化をみせているが,正確な把握は容易ではない.英国,北欧などのように脊髄損傷者が専門施設に集約される医療体制では,発生状況の変化は比較的容易に把握でき,これに対してさまざまな対応がとられ脊髄損傷の減少に寄与した例もある1).残念ながら本邦では脊髄損傷治療の専門施設が限られ,脊髄損傷患者を集約し包括的に治療する医療体制になっておらず,発生状況の変化を明らかにするためには疫学調査が必要である.本稿では日本脊髄障害医学会(JASCoL,旧日本パラプレジア医学会)の脊損予防委員会が行ってきた疫学調査結果を中心に日本での脊髄損傷の発生状況の変遷について述べる.

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はじめに

 わが国では,実に年間約5千人以上が脊髄損傷を新規に受傷し,慢性期脊髄損傷患者は延べ20万人以上に及ぶ.近年の脊髄損傷に対する集学的医療の進歩により,脊髄損傷患者の平均余命は飛躍的に向上したが,損傷脊髄そのものを治療する方法はいまだ確立されていない.長期間にわたり患者を苦しめる,運動麻痺や痙縮,知覚障害,排泄障害,自律神経障害などの後遺症に対する治療は脊髄損傷医療の大きな割合を占める

 近年の神経科学の進歩に伴い,損傷脊髄の修復を促す新しい治療法の開発は,さまざまな領域で幅広い進展をみせている.殊に,中枢神経系の再生医療の戦略として神経幹/前駆細胞(neural stem/progenitor cells;NS/PCs),胚性幹(embryonic stem;ES)細胞,人工多能性幹(induced pluripotent stem;iPS)細胞などを用いた細胞移植療法には,世界的な注目が集まっている.iPS細胞を用いた細胞移植療法の研究はわが国や米国を中心として急速に進められており,iPS細胞から種々の細胞への分化誘導法の開発や,疾患モデル動物への移植に関する研究が相次いで報告されている.また,損傷脊髄内で軸索再生を妨げる要因の解析も進み,薬物により神経可塑性を誘導する試みも数多く報告されている.さらに,リハビリテーションの分野でも,運動療法が神経可塑性を誘導する機序が少しずつ解明されていくなかで,運動療法単独の効果の検証を超えて,細胞移植や薬物療法との併用療法に関する報告も散見されるようになった.これらの研究では,損傷脊髄も微小環境が整えば,部分的にせよ再生することが証明されており,“中枢神経系は一度損傷を受けると再生しない”というドグマは,もはや過去のものとなりつつある.

 しかし,治療法の開発を待つ患者の大多数は慢性期であるにもかかわらず,これらの研究のほとんどが急性期または亜急性期の脊髄損傷を対象としたものである.特に近年,慢性期の脊髄損傷モデル動物に対する細胞移植治療は単独では機能回復を促さないとの報告が複数もたらされていることは,今後の脊髄再生医療を考えるうえで考慮しなければならない問題である.すなわち,治療反応性の低下した慢性期脊髄損傷患者への根本的治療をどのように確立していくかは重要な課題であるといえる.

 本稿では,われわれがこれまで行ってきた細胞移植,微小環境を標的とした薬物療法や運動療法に関する基礎研究に触れながら,特に慢性期脊髄損傷に対する脊髄再生医療の現状と今後の展望について概説する.なお慢性期に関する基礎研究では,介入を行う時期として,早期慢性期(齧歯類における損傷後28日目.ヒトでの回復期の後期に該当し,厳密には慢性期ではない),慢性期(損傷後42日,ヒトでの慢性期に相当),後期慢性期(損傷後84日,42日後との差異の検討が行われることがある)などが選ばれ,厳密にはおのおので性質が異なる.これらは実験結果を解釈するうえで重要になってくるので留意されたい.

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はじめに

 脊髄損傷や脳卒中などによる運動麻痺では,上位運動ニューロン障害のために大脳皮質運動野からの運動シグナルが下位運動ニューロンに伝達されず,随意的筋収縮ができない.このような状態でも,下位運動ニューロンとその支配運動単位は電気的興奮性を保っており,これらに直接電気刺激を与えることによって,麻痺筋を収縮させることが可能である.機能的電気刺激(functional electrical stimulation;FES)では,このような運動麻痺に対し,FESシステムにより,プログラムされた動作刺激を複数の刺激電極を介して麻痺肢に与えることで,目的とする動作の再建が可能になる1-3)

 FESは,経皮的埋め込み電極システムを用いた麻痺肢再建が,国の高度先進医療に採択されたことから,臨床研究が進み,完全対麻痺の食事,書字,整容動作,起立,歩行再建など,これまでのリハビリテーションでは得られなかった効果を認めた4,5).しかし,手術を要すること,電極の感染,断線,移動などの問題があり,広く普及するには至らなかった.そこでわれわれは,米国Bioness社と提携し,新たな表面電極使用システムであるNESS systemの国内導入に努め,臨床治験後,2010年4月に薬事承認申請を行い,わず8か月で承認された.本システムの登場により,FESは医療機器として一般臨床に広く普及するようになった.NESS systemは,上肢用FES用のNESS H200®と下肢FES用のNESS L300TMがあり3,6),本稿では,その概要ならびに臨床効果について述べる.さらに,脊髄損傷者に対する新たなFES機器を紹介する.

性機能障害 木元 康介 , 高橋 良輔
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はじめに

 「歴史的に,障がい者はセクシュアリティに関してほとんど情報が与えられず,しばしばノンセクシュアルな存在とみなされ,他人と親密な関係をもつことができないとみなされてきた」(Ducharme S,ボストン大学臨床心理士).脊髄損傷患者の診療にあたっているわれわれもそういった視線で患者をみていないだろうか?

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はじめに

 脊髄が損傷されると,頸髄損傷では四肢麻痺を,胸髄・腰髄損傷では対麻痺を生じ,完全麻痺や重度の不全麻痺では歩行が困難となり,車椅子移動を余儀なくされる.公共交通機関のバリアフリー化が進んできているとはいえ,社会生活においては公共交通機関を車椅子で利用するのは不便なことも多く,また非都市部においては公共交通機関自体の利用が難しい場合も多い.そのため脊髄損傷患者では自動車運転を行うことで社会復帰を実現している患者も少なくない.

 本稿では,脊髄損傷者の自動車運転に関する基本的事項について解説するとともに,筆者らの勤務する千葉県千葉リハビリテーションセンターにおける,脊髄損傷患者の自動車運転再開に向けた取り組みを紹介する.

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 リハビリテーション科ほど,医師としてやりがいがあって必要とされる診療科はないと思っているが,その思いとは裏腹にリハビリテーション科医を増やすことは,なかなか容易には行かない.実際,地域の医療機関から寄せられるリハビリテーション科医のニーズはつきることはなく,“今,最も必要とされる医師”であることは間違いない.先日も,ある院長先生から「治療方針の決定に際し,他診療科の医師と異なる視点をもち,セラピストからの相談に乗れるのはリハビリテーション科医しかないですから」と要請を受けた.リハビリテーション科医が高く評価されて大変うれしく,その期待にすぐに応えられるようになりたい.

 過去を振り返って,自分がリハビリテーション科医を志したきっかけはいくつか挙げられる.まず母校の本学の医学教育にリハビリテーション科の講義や実習があったこと,さらに自分の学生時代に祖父母が障害者となり,まだまだリハビリテーションが行き届かない医療や介護の現場を目の当たりにしたこと,そしてこれから必ず増える障害者医療を充実させていかなければ,という将来性にあったように思う.

入門講座 ICF:国際生活機能分類・4

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はじめに

 ICFの児童版として開発されたICF-CY(International Classification of Functioning,Disability and Health for Children and Youth)は,18歳未満の児を対象に,その成長発達の特性へ配慮し,児の自立,社会参加に向けた児自身および周囲の環境を整えるために必要な情報の構造化,問題点の明確化に有用である.また,児にかかわる多分野の専門家らが,専門性や政府部門,国別による違いを越えて情報共有を行うための共通言語としても有用である1)

 国内では,教育,特に特別支援教育の現場を中心に活用が進められているが,医療現場における認知度はまだ低く,患児の情報整理や統計学的調査の手段として使用されている例は数少ない.その要因の1つとして,評価項目数が多く(図1),全項目を評価するには非常に手間がかかることが挙げられる.また,ICFでは疾患・病態別に評価項目を限定したコアセットの開発が進められているが,ICF-CYでは,まだ具体的なコアセットの開発が提示されていないことも活用の困難感を助長していると考えられる.

 ICF-CYによる児の生活機能の構造化の利点を生かすことができるよう,最終回となるこの入門講座では,小児の社会参加に着目してICF-CYの活用について考えたい.

実践講座 経頭蓋直流電気刺激の臨床・4

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はじめに

 わが国において,脳卒中は年間死亡者総数約12.1万人で死亡の第4位を占める(厚生労働省人口動態統計2012年度調査).日本高次脳機能障害学会の全国実態調査では,脳血管障害急性期の38.9%に失語症が出現するとの報告がある.また,脳卒中患者の入院時に21〜38%が失語症を患っていたとした報告1,2)や,脳卒中患者の退院時に35%は失語症を患うとの報告もある3)

 失語症のリハビリテーションの目的は,患者の言語を含めたコミュニケーション能力の可能な限りの回復を図り,生活の質(quality of life;QOL)の向上を目指すことである.その手段として言語聴覚療法(speech language hearing therapy;ST)による失語症状に対する言語治療と,社会復帰を容易にするための環境整備などの調整が必要となる4).失語症患者は非失語症患者よりも長期間の入院や,より多くリハビリテーションを必要とする傾向にあり,脳卒中失語症に対するアプローチとして,「脳卒中治療ガイドライン2009」5)ではSTは発症早期から集中的に,専門的に行うことが勧められている(グレードB).

 近年,STの補助的な治療として,脳に対して非侵襲的に刺激を与えることで慢性期失語症の改善を促す経頭蓋直流電気刺激(transcranial direct current stimulation;tDCS)が注目されている.本稿では失語症に対するtDCS治療の実際を,症例提示を含めて解説する.

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要旨 達成動機とは,自分にとって価値のある目標をやり遂げようとする意欲と定義され,リハビリテーションでのクライエントの目標達成に達成動機の強さが関与すると考えられる.現在,クライエントの達成動機を評価する方法として,リハビリテーションに関する達成動機尺度(Scale for Achievement Motive in Rehabilitation;SAMR)が開発されており,整形外科疾患患者に対して尺度の妥当性,信頼性が確認されている.本研究の目的は,SAMRの地域在住高齢者への構造的妥当性を検討することであった.方法は,デイサービスを利用する地域在住高齢者204名を対象にSAMRを実施し,記述統計量と標準化得点の算出,モデル適合度,内的整合性の検討を行った.その結果,地域在住高齢者に対してSAMRは使用可能と判断できる良好な値が示された.また,標準化得点の換算表から達成動機の強さを解釈することが可能となり,達成動機は男性より女性に高い傾向を示すことが明らかとなった.近年,多様化する地域在住高齢者のリハビリテーションサービスでは,クライエントの達成動機を評価できるSAMRは有用性の高い尺度であると考えられる.

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要旨 「多職種連携によるリハビリテーションアプローチ」という脳卒中病棟(stroke unit;SU)の特徴を満たしているほど,退院時機能的自立度評価(Functional Independence Measure;FIM)がよいかを検討することが,本研究の目的である.対象は,2005年4月〜2011年1月までにリハビリテーション患者データバンクに登録された一般病棟4,666名のうち基準を満たした9病院3,916名の患者とした.「リハビリテーション専門医のかかわった割合」などSUの特徴である7項目それぞれにつき中央値を求めた.中央値以上の5病院をSUとしての特徴をもつとみなして1点を与え,合計0〜7点となるSU Index(SUI)を開発した.9病院を3群(高群,中群,低群)に分けた.発症から入院までの日数7日以内など3つの選択基準を満たした9病院,2,920名の患者を分析対象とし,目的変数を退院時FIM,説明変数をSUI,調整変数を先行研究で退院時日常生活動作(activities of daily living;ADL)との関連が報告されている脳卒中の病型分類などの8因子として,強制投入法にて重回帰分析を行った.その結果,8因子を調整しても,SUI低群に比べ,高群で退院時FIMが8.5高かった(p<0.01).日本の急性期病院においても,SUの特徴を満たしていることはADLの改善と関連していることが示唆された.

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要旨 [目的]本研究の目的は脳血管片麻痺患者の歩行中の麻痺側の下肢荷重率(weight bearing rate:WBR)が,自立歩行にどのように影響しているかを検証することである.[対象]脳血管片麻痺患者20名を対象とした.担当の理学療法士からの情報をもとに,院内において歩行自立群と歩行非自立群に分類した.[方法]両群ともに株式会社イマック社製のステップエイド®を用いて平行棒内・外の歩行の評価を実施した.評価項目は,Berg Balance Scale(BBS),立位時麻痺側最大WBRおよび歩行時麻痺側WBR,10m歩行時間とした.各評価時(BBSを除く)において,ステップエイド®にて麻痺側WBRを測定した.[結果]歩行非自立群は歩行自立群と比較し,BBS,立位時麻痺側最大WBRおよび歩行時麻痺側WBRの値が有意に低く,10m歩行時間は有意に高かった.また,立位時麻痺側WBRと歩行時麻痺側WBRおよびBBSに相関関係が認められた.[結語]歩行自立の判断には,バランス能力の評価だけでなく,歩行時麻痺側WBRが関与していることが明らかとなった.歩行時麻痺側WBRを評価に追加することで,歩行自立の判断をより正確に行えると考えられた.

集中講座 臨床研究倫理ことはじめ・第16回

実践編(その4) 神山 圭介
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 今回は介入研究に関連するトピックを選んで取り上げます.なおその前に…….

連載 障害者の競技スポーツ振興への道—東京パラリンピックを目指して

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東京2020オリンピック・パラリンピック競技大会の開催決定

 2011年6月にスポーツ基本法が成立し,障がい者も含めすべての国民にスポーツの権利が保障された.2012年には文部科学大臣によりスポーツ基本計画が公表され,日本の障がい者のスポーツ環境が広がる動きが続いている.これらの動きを受け,公益財団法人日本障がい者スポーツ協会(以下,協会)は,2013年3月に「日本の障がい者スポーツの将来像」を発表し,2030年の目標を掲げ,目標実現のためのアクションプランにより長期的,計画的なスポーツ推進が進めている.2013年9月には2020年のオリンピック・パラリンピック競技大会の東京開催が決定し,2014年4月には,政府の障がい者スポーツの所管が,厚生労働省から文部科学省に移管されることとなり,スポーツ施策の一元化が一気に進むことになった.

 オリンピック招致にパラリンピック開催が含まれた北京2008パラリンピック競技大会から,会場,組織委員会,ドーピング規則,マーケティング規則,アクレディテーションなどすべてにわたってオリンピックと同じ規則,方法が適用されるようになった.国際オリンピック委員会(International Olympic Committee;IOC)と国際パラリンピック委員会(International Paralympic Committee;IPC)によるこの合意が交わされた2001年を契機に,パラリンピックの競技レベルが一段と向上し,パラリンピック開催国を中心とした選手強化を進める上位国にメダルが集中することとなった.2012年のロンドンパラリンピックでは,オリンピックとパラリンピックの距離が近づく取り組みが多く実施され,イギリス連邦の競技大会であるコモンウエルス大会では,パラリンピック競技の一部が実施されるようになった.パラリンピックは,オリンピック,サッカーのワールドカップに続く,世界で3番目に大きいイベントに発展している.

Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション

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 武田泰淳(1912〜1976)が昭和27年に発表した『幻聴』(『武田泰淳全集第4巻』,筑摩書房)には,戦時下の印刷工場で働く有能かつ善良な精神障害者の姿が描かれている.

 立川からほど近い村にあるA工場は,「有名な諸出版社に絶大の信用をもつ,伝統の技術を誇る」印刷工場だった.このA工場は家族主義をモットーとする「おだやかな気風」の工場だったが,そこで棄三という「神経病」者が働いていたのである.

Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション

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 公開から50年を経たアカデミー賞受賞作品「サウンド・オブ・ミュージック」(監督/ロバート・ワイズ:1965年)に,現代の視点をもって正対するなら,別の相貌がみえてくる.すなわち,マリア(ジュリー・アンドリュース)はADHD(注意欠陥多動性障害)系人物であるということだ.

 本作は,見習い修道女のマリアが山の上で「The hills are alive(高原は生きている)With the sound of music(音楽にあふれて)…」と歌うあの名場面から始まる.といってもマリアのこの行動,修道院では規律違反.歌い終わった後,遠くから鐘の音が聞こえる.驚くマリア.礼拝に間に合わない,またやってしまった,というわけだ.

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はじめに

 第9回日本リハビリテーション医学会専門医会学術集会は,池田 聡先生(北海道大学リハビリテーション科)代表世話人のもと,2014年11月15,16日の2日間,鹿児島市民文化ホールで開催された.メインテーマは「基礎医学から臨床応用へ」であり,基礎医学研究と臨床の両輪で活躍されている池田代表世話人らしいテーマ選択であった.2つのシンポジウムに,パネルディスカッションが1つ,7つの教育講演,医療倫理・安全研修指定講演,RJNセミナーとSIG企画という多彩なプログラムが組まれた.ハンズオンセミナーを加えると初めて3会場同時進行という試みがなされ,どの会場も熱気にあふれていた.天候にも恵まれ,参加者は約600人を数え,噴煙を上げる壮大な桜島の姿を前に活発な討論が行われた.

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 第44回日本臨床神経生理学会学術大会が,2014年11月19日(水)〜21日(金)の3日間,福岡県福岡市の福岡国際会議場で開催された.今回の学術大会は大会長が飛松省三先生(九州大学大学院医学研究科脳研臨床神経生理学教授),副会長が後藤純信先生(国際医療福祉大学福岡保健医療学部教授)で,テーマは「究めよう臨床神経生理学—朝から晩まで脳波・筋電図」であった.大会長の飛松省三先生によると,原点回帰を踏まえる意味合いを含んでいるとのことで,臨床神経生理学の基本は脳波・筋電図にあることを会員に再認識して欲しいとのメッセージが含まれていた.

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診療所3〜4時間デイケアにおける活動量の比較について

 宿毛診療所リハビリテーション科

  小川佳奈子・他

 これまで長時間通所サービスでは利用者の通所日と非通所日の活動量を比較すると,通所日のほうが総歩数・総消費量ともに低い数値を示すとされてきた.当院では食事・入浴サービス提供がない3〜4時間デイケアを展開しており,当デイケアでも比較を行ったところ,ともに差は認められなかった.また,家事活動量で比較するため,家事を「全て実施」,「一部実施」,「非実施」で3群に分け比較した結果,「一部実施」,「非実施」群では,通所日に歩数が多い傾向にあった.

お知らせ

第50回日本脊髄障害医学会

第26回日本末梢神経学会学術集会

リハ栄養フォーラム2015

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文献抄録

投稿規定

投稿および著作財産権譲渡承諾書

次号予告

編集後記
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 「脊髄損傷」は「総合リハビリテーション」で,最も多く取り上げられているテーマの一つです.弊社の医療系学術雑誌電子配信サービス「Medical Finder」でざっと数えてみたところ,タイトルにずばり「脊髄損傷(もしくは脊損)」という単語が入っている特集は,これまでに10.特集タイトルに「脊髄損傷」の単語こそ入っていませんが,第1巻では「対麻痺のリハビリテーション」のタイトルで,6〜8号の3回にわたって脊髄損傷を取り上げています.

 これまでのテーマをいくつか挙げてみると,「脊髄損傷—社会生活上の課題」(39巻7号),「脊髄損傷とリハビリテーション工学」(20巻6号),「老人の脊髄損傷」(18巻6号)……などなど.その切り口は実にさまざまです.また,特集の内容にはその時代時代の最新の医学も反映されており,本号でも最新の知見が紹介されている「再生医療」が初めて登場するのは,「脊髄損傷リハビリテーション—現状・課題・展望」(36巻10号)…….本誌における「脊髄損傷」の42年.へぇ,なるほど,なるほど…….他のテーマの42年も調べてみたくなりました.

基本情報

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総合リハビリテーション
43巻4号 (2015年4月)
電子版ISSN:1882-1340 印刷版ISSN:0386-9822 医学書院

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