Japanese
English
特集 脊髄損傷—最近の話題
疫学
Epidemiology of traumatic spinal cord injury in Japan
加藤 真介
1
,
江西 哲也
1
,
佐藤 紀
1
Shinsuke Katoh
1
,
Tetsuya Enishi
1
,
Nori Sato
1
1徳島大学病院リハビリテーション部
1Department of Rehabilitation, Tokushima University Hospital
キーワード:
脊髄損傷
,
疫学
,
不完全損傷
,
高齢化
Keyword:
脊髄損傷
,
疫学
,
不完全損傷
,
高齢化
pp.289-293
発行日 2015年4月10日
Published Date 2015/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200189
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はじめに
日本の高齢化がますます進んでいるなかで,脊髄損傷の発生状況も劇的な変化をみせているが,正確な把握は容易ではない.英国,北欧などのように脊髄損傷者が専門施設に集約される医療体制では,発生状況の変化は比較的容易に把握でき,これに対してさまざまな対応がとられ脊髄損傷の減少に寄与した例もある1).残念ながら本邦では脊髄損傷治療の専門施設が限られ,脊髄損傷患者を集約し包括的に治療する医療体制になっておらず,発生状況の変化を明らかにするためには疫学調査が必要である.本稿では日本脊髄障害医学会(JASCoL,旧日本パラプレジア医学会)の脊損予防委員会が行ってきた疫学調査結果を中心に日本での脊髄損傷の発生状況の変遷について述べる.
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