看護教育 56巻6号 (2015年6月)

特集 「つまらない」授業よ,さらば!

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 「授業は学習の場。おもしろい,つまらないで計れるものではない」。もしそう思い込んでいる先生がいるとすれば,その方は「おもしろい」授業を受けたことがないのではないでしょうか。たいていの人は,自ら学ばなければ,自分が受けた方法でしか教えることができません。ですので,「おもしろい」授業を行うには,「おもしろい」授業を受ける必要があると思います。ここで言う「おもしろい」は愉快という意味ではなく,興味を引く,すなわち英語で言うところの「interesting」と考えてください。

 もちろん看護教育が専門教育である以上,初等教育とは違い,学生は自ら望んで学んでいることでしょう。だとしても,学習効果を上げるためには,一方的な講義だけでは不十分だということは,おわかりだと思います。では,いったいどうすればいいのか?

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「結びつき」が授業がおもしろくする

 学生が時に口にする「この科目は何の役に立つの?」という疑問は,その授業が「つまらない」から,発せられるのだろうか。教員が学生に対してその科目を学ぶメリットを示せば,「おもしろい」授業になるのだろうか。あるいは,エンタティンメント性が高く,オチがあり,ドキドキする授業が,学生にとって「おもしろい」のだろうか。

 学生から受け取る授業評価を振り返ると,そうではないことに気づく。それは,「考えたり,アウトプットができるので,興味深い」という声が多いからである。考える機会をもったり,アウトプットを通じて,今習っていることと自分の将来の「結びつき」をリアルに感じられるから,学生は授業を「おもしろい」と感じるのだ。おもしろさは,示されてもわからない。それならば,学生がその学びを自身の将来へと結びつける能動的プロセスを,どのように用意すればよいのだろうか。

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はじめに

 まず,あなたが行う授業風景を思い浮かべてください。

Q.寝ている学生は何人いますか?

Q.学生が発言する機会はありますか?

Q.配付する資料に答がすべて書いてありませんか?

Q.授業後,学生からあなたに無記名のメッセージが寄せられました。そのメッセージには,どのようなことが書かれていますか?

 さて,授業を「プレゼンテーションの場だ」と考えている方は,どのくらいおられるでしょうか。毎年同じスライドを使い,スライドに書いてある文字をただひたすら読み,とりあえず授業をしたというアリバイづくりをしている方はいませんか?

 もし,ちょっとした工夫で授業が改善され,学生たちが目を輝かせ,生き生きと授業に参加してくれるとしたら,あなたはその新たな工夫に挑戦してみたいと思いませんか?

 授業は話し手(教員)だけでは成立しません。そこには必ず受け手(学生)が存在します。プレゼンテーションの語源が「プレゼント」だということからも,授業はプレゼンテーションだと考えられます。あなたはその授業を通して,何を受け手(学生)に届けたいですか?その授業に込めたいメッセージは何ですか?

 看護の先輩方を前に恐縮ですが,今日は少しだけ私が授業をする際に取り入れている工夫をご紹介したいと思います。

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はじめまして

 私の専門は教育社会学・労働社会学で,最近は自治体や地域による生活・就労困難者支援,それから,高校や大学における労働教育実践の研究をしています。大学では,専門科目やゼミに加えて,教職課程や社会人大学院も担当しています。

 大学時代は体育会軟式テニス部に所属。通った大学には医学部付属の看護学校があり,その学生たちと一緒にプレーしました。看護学生寮にときどき泊まって,授業や実習の様子を,「人さまの病や生死と向き合ってプロになっていくんだなぁ」と,興味深く聴いていました。こうした個人的経験のご縁なのか,社会人大学院では2013年度に,看護専門学校の先生である荻原康子さんの修士論文指導を担当しました。論文タイトルは「高卒超看護学生の職業選択動機と就学中のリアルから捉える『リスク』と『コーピング』」,原稿用紙換算で400枚近くの力作です*1。「高卒超看護学生」とは,短大や四大を卒業後,あるいは企業勤めを経験後,入学してきた学生たちを指します。

 「高等教育機関で無駄飯を食って,あるいは,社会人をやってから看護学校に入ってきたのだから,高い目的意識をもって,ストレートで来た学生たちに範を示しながら,学んでくれるだろう」。教師側の,こんな思い込みがガラガラと音を立てて崩れたときの衝撃を,知的なパッションと学術的な作法(academic arts)に変換し,やり抜いた研究です。

 「そうか,看護学校の先生って,『教える』ことに関してそういう課題をもっているのだなぁ。なんだ,大学教員と一緒じゃないの」。前述のように,私は教職課程も担当し,つまり,教えることを教えているので,修論指導を超えて,看護教育にも大きな関心を抱いたのです。もちろん私は,看護の専門家でも看護教育の専門家でもありません。けれども,人さまに何かを教えるということには,専門分野や領域の違いを超えて,共通する課題があります。それを一言で言えば「へたな授業は罪深い」。以下ではこの話を展開していきます。

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はじめに

 私は以前,看護専門学校で非常勤講師を務め,「教育学」を担当したことがある。学生たちは他の曜日に実習が詰まっていて,非常に疲れていた。決して不真面目でなくても,授業が少し退屈になると,一瞬で眠りに落ちる状況だった。だから,授業者としては,さまざまな工夫をこらして,学生たちが眠るスキを与えない授業をしなければならなかった。

 もちろん,看護教育のすべての現場が同様とは考えられない。しかし,教室で行う講義がつまらなければ,学生が集中を欠き,学生が授業の内容を理解できない可能性が高くなる。人の生活や生命にかかわる重要な内容を扱うからこそ,看護教育においては楽しい授業が多く行われ,学生たちが集中して学べるようになってほしい。その後,看護教員研修の講師をつとめ,看護教員の方々に楽しい授業をつくるノウハウを学んでもらう機会をいただくこともできた。

 本稿では,そうしたノウハウをいくつかの場面を事例として取り上げ紹介していく。

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水方 看護の授業はおもしろいかと言ったら,おもしろくもありおもしろくもないというところかと思います。その「おもしろい」というのも,学生がすごく笑っていたらいいのか,学生が深く考えるようなのがいいのかと,とらえ方がさまざまです。教師自身があまり意図していなくても,その後学生が変わっていくような授業も,ある意味「おもしろい」ものじゃないかと私自身は思っています。そもそも授業はおもしろくなければいけないのかという根本的な疑問に対して,「おもしろい」授業を実践されている先生は,どうお考えですか。

三浦 この図のように,さまざまなスタイルのある授業をたかだか2つの軸だけを用いて分類するというのはちょっと乱暴かもしれませんが,「わかる」「わからない」という軸と「おもしろい」「おもしろくない」という軸で4つに分けた場合,だいたいの先生は「おもしろくてわかる授業」が一番いいとおっしゃいますね。その次は「おもしろくないけれどわかる授業」。一番二番が入れ替わる人もいますが,結局「おもしろいか」「おもしろくないか」より「わかる」ことを重要視してしまう。これは,そういう教えを長らく受けてきたからなのだと思います。

特別記事

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はじめに

 授業を「おもしろく」しなければいけないそうである。小学校や中学校ならまだしも,大学でもそうだというのだから驚きだ。あのサンデル先生の「白熱教室」ブームも一役買っているのだろう。参加型,討論型の授業にしなければいけないと言われ,アクティブラーニングなんてカタカナ語も耳にタコである。

 私は,東北大学の文学部で,文化人類学を教えている。5年ほど前から,主に2年生対象の「文化人類学概論」という講義を担当しているが,いつも学期の初めに「つまらない講義をします」と宣言することにしている。まず「講義なんだから,つまらなくて当然でしょう」と言う。「おもしろくて楽しかったら,講義じゃないよ」とも。そして「講義の意味を知っていますか?」と問いかける。広辞苑によると,講義とは「学問研究の一端を講ずること」である。今時の学生には,「講ずるって意味わかる?」と聞かなければいけない。「わからなかったら,辞書引きなさい。はい,電子辞書出して!」と続ける。ここで,「講義に出るときは,必ず電子辞書を持ってきなさい。聞いていてわからない言葉があったら,すぐ引けるようにね」とも言わなければならない。再び広辞苑によると,「講ずる」とは「書物や学説の意味を説く」ことである。三省堂の新明解国語辞典の見出しは「講じる」と現代語化していて,「学問上の対象となる事柄を,自分の解釈や論理に従って説く。講義する」と説明している。辞書の定義を説明したうえで,次のように話すことに決めている。

 だから,この講義では,文化人類学の対象となる事柄について,私の解釈や論理に従って,私がしゃべりたいことをしゃべるわけです。すべての事柄についてしゃべる時間はありませんから,私がもっとも重要だと思っている事柄について,私が今考えていることをしゃべります。つまり,私がおもしろいと思っていることをしゃべります。それを,おもしろいと思うか,つまらないと思うかは,皆さんの自由です。

 私は,ボソボソしゃべります。考えながらしゃべるからです。皆さんに向かってしゃべることは,私にとっては考える作業の一部です。今まさに考え中のことをしゃべるので,そうなります。それが,広辞苑の言う「学問研究の一端を講ずる」ということです。

 授業題目は「概論」となっていますが,概論はしゃべりません。概論を知りたければ,教科書的な本を書店か図書館で探して読んでください。本に書いてあることは君たちが自分で「読めばわかる」のですから,そこに書いてあることを,わざわざ私がしゃべって聞かせることはないでしょう。どこにも書いていないことを,私はしゃべります。繰り返しますが,それを,おもしろいと思うか,つまらないと思うかは,皆さんの自由です。

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はじめに

 看護教員という仕事は,将来を担う学生とともに看護を学び,看護を語ることができる,やりがいのある楽しい仕事である。しかし,看護師のキャリアアップの方向性が多様化し,看護教員を志望する人は減少傾向にあると感じる。そんななか,看護教員養成講習会は,教員を目指す人たちが看護教育を学び始める第一歩であり,看護教員としての姿勢を方向づける役割も果たしている。看護教育に興味をもった講習生たちが,看護教育の楽しさややりがいを感じ,看護教員となった後も自らの力で成長していけるようなプログラムが必要である。

 広島県看護教員養成講習会(以下,本県講習会)は,1979(昭和54)年から毎年実施し多くの看護教員を送り出してきた歴史と実績がある。今回,その主な教育内容である「看護教育方法」の授業,演習,教育実習の進め方を変更することで,これからの時代にあった看護教員の養成となるよう試みを始めたので報告する。

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はじめに

 急速な技術革新による労働様態の変化,国際化,年功序列から能力主義・成果主義を主軸にした労働のありかたへの変化,さらに労働者の高齢化など労働を取り巻く環境は大きく変貌を遂げている。この状況下で働く人々の心身の健康課題は複雑多様化し,労働者の健康は侵されやすくなっている1)。そのため,対象者を全人的にとらえ,かつ対象あるいは対象者の主体性を重視し,さまざまな角度からのアセスメントに基づいて活動展開する重要な専門職である産業看護職への期待が大きくなっている。

 その期待に応えるためには,「人間」「環境」「健康」「看護」についての幅広い知識に加えて,「労働」「企業」「労働者」「労働環境」「産業保健活動」など,産業看護に関する教育が十分に行われることが必要である。これらの教育を充実させるためには,その基礎としてまず,看護基礎教育での産業看護学教育が大切と考える。

 われわれは,看護基礎教育における産業看護学教育は,以下の4点からすべての看護学生が学ぶ必要があると考えている。(1)日本国民の約半数は就業しており(平均6270万人:平成24年労働力調査),看護の対象者の半数以上が労働者であることから,すべての看護専門職は労働の視点をもつ必要がある,(2)看護の視野を広げる,つまり看護専門分野の1つとして産業看護があることを知る,(3)看護職自身も労働者であり,産業保健についての知識や技術をもつことが必要である,(4)将来,産業保健の分野で働かないとしても患者やクライエント(対象者)が働く人であった場合,臨床看護や地域看護の場でも産業看護と連携をとる必要がある。

 しかしながら,現在の看護基礎教育においては,産業看護学に関する教育が十分にできているとは言い難い。これまでも看護系大学における産業看護学教育については,いくつかの報告があるものの,看護基礎教育における産業看護学の位置づけの曖昧さの指摘2),産業看護実習を通じての看護学生の学び3), 4)などであり,包括的に看護系大学において産業看護学教育が行われているか,どのような内容が教授されているかといった実態を調査した研究は見られない。これらを明らかにすることは,産業看護学を視野にいれた看護教育体系のモデルカリキュラム構築の一助になると考える。

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「取り組みたいと思う何かを話し合いながらつくり,同時に人のつながりを濃くするのが,コミュニティデザインの醍醐味です」

地域をワークショップで活性化し,生まれた“つながり”で個々も活性化する

“メイルストロム”とは,ノルウェー語で大渦巻。ここでは,社会と教育が混沌となりつつあるいま,なんらかの形で「教え育てる」ことに携わり,そこから生まれた波を広げようとしている人たちを取り上げます。

連載 アジア,アフリカ,ラテンアメリカの看護教育はいま・3

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 皆さんはドミニカ共和国(以下,ドミニカ)という国をご存知だろうか?野球好きの方にはアメリカ大リーグや日本球界で活躍する多くの名選手を生み出してきた野球王国として以前から知られている。最近では2013年3月のワールド・ベースボール・クラッシック(WBC)で大会史上初の全勝優勝を飾ったことで知名度が多少上がったような印象を受けるが,たいていの人にはあまり馴染みのない国だろう。筆者自身も,初めてこの国に行くことが決まったときには,どこにあるのかさえまったくわからなかった。

 ドミニカはカリブ海に浮かぶ島国である。日本から直行便の飛行機はなく,成田からニューヨークまで13時間,そこからさらに4時間のフライトを経て到着することができる。青い空と輝く太陽に照らされて,明るく陽気でパワフルな人が多いドミニカの概要と,そこでの看護と看護教育について紹介していきたい。

連載 授業研究で変わる! 授業研究で変える!・6

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 教師(教員)は,自らの専門的力量を高めることが求められています。そのことを端的に表わす言葉が「学び続ける教師」ということです。そして,教師の専門的力量(特に,授業力量)を高めるための有効な方法の1つが授業研究です。

 今回は,2015年3月5日(木)の第3時限に,熊谷市医師会看護専門学校の定時制課程1年生39名(全員が准看護師の資格を有している学生)を対象に実施された。関口征子先生の授業を事例として取り上げます。この授業は,「在宅看護概論」のなかの14回目「認知症療養における看護」です。そして,本時において,ビデオを活用した授業研究である「再生刺激法」が看護教員の専門的力量を高めるために適用されました。

連載 卒業前の看護実践能力育成への取り組み 愛知県立大学看護学部「看護の統合と実践」検討プロジェクト・10

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はじめに

 本学の「看護の統合と実践」科目の目標「1.卒業前の看護実践能力を確認するとともに定着を図ることができる,2.看護の総合的能力を高め,専門分野への動機づけを図ることができる」に基づき,老年看護学分野では在宅での介護の継続が難しく,介護老人保健施設に入所した重度の認知症高齢者に対する日常生活援助に焦点を当てた演習に取り組んだ。

 重度の認知症高齢者は自覚症状を訴えなかったり,多様な行動・心理症状を呈したりするため,日常生活を援助する中で認知症高齢者の異常の早期発見・対応やリスク管理をすることが重要である。本演習では,重度認知症高齢者に適切な日常生活援助を提供するためにアセスメントや援助技術を踏まえた実践的内容と,倫理的側面から日常生活援助をとらえ直すグループワークを行った。以下に,具体的な演習内容について紹介する。

連載 看護学生 縦のいと、横のいと・6【最終回】

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 いよいよこの連載も最終回となりました。今回は,4年間看護学部に通い,看護学生たちと情報交換を行うなかで感じ続けた,「看護師からの発信」というテーマで書こうと思います。

 私は今後,看護師主体の,一般向けの発信が増加する可能性があると考えています。現在,メディアへの露出や専門家として一般向けに本を執筆する医療者のほとんどは医師で,看護師が発信するということはあまり行われていません。私自身はそれが,看護師は病院への所属という意識が強く,それによって生じる強い守秘義務のため,何かを発信できる状況にないためだと考えています。また,たとえば「体位交換を行うことで褥瘡が予防される」「口腔ケアを行うことで誤嚥性肺炎が予防される」というように,看護は新しい何かを発見・創造していくことよりも残存機能を維持することに重きを置いていますので,本質が目に見えにくいところが多いようにも感じます。

連載 “医療安全力”を育むリスクアセスメントトレーニング・Training 14

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インシデント・アクシデント事例発生の現状と課題

 医療の現場で発生しているインシデント・アクシデント事例を検討すると,職員個々の注意や努力だけでは事例の発生を防止することは困難であり,他職種が協働した“チーム”での取り組みが今後の課題のひとつである。医療安全を今後さらに推進するために,各医療機関でも“チーム”に焦点を当てた新たな取り組みを検討されていると思われる。

 日本医療機能評価機構の医療事故情報収集等事業における公開データ検索1)で,2015年3月現在,“チーム”をキーワードにすると1348件,“チーム”と“情報共有”に絞ると129件,“チームワーク”では12件の事例が報告されている。医療機関には,医師,看護師,薬剤師などの医療職をはじめ,栄養士,事務職員などの非医療職,さらには,医事課職員,調理員や清掃員などの外部委託職員も含めたさまざまな職種が,状況に応じて固定,あるいは臨時のチームとして協働している。複数の職種がかかわることで異なる視点で確認することができるという利点がある反面,異なる職種・職位,経験年数などによる影響を受けることによって,必ずしも情報が共有されないこと,伝達や確認のエラーが発生するという課題もある。

連載 看護はやっぱり面白い!? アラフォー女子大生の「看護」探求の日々・30【最終回】

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 さて,番外編として,最後に卒業後の近況をご報告したいと思います。

連載 宮子あずさのエキサイティングWriting・6

私の言葉磨き 宮子 あずさ
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エネルギーを傾けて書く

 著述は言葉で行うものなので,著述に力を入れれば入れるほど,言葉に対するこだわりは強くなっていきます。私の場合,若いうちはさほど意識しなかったのですが,ここ数年,かなり意識的に言葉を選ぶようになりました。

 言葉を磨きたい。今はそう切に思います。毎日のおしゃべりまでとは思わないけど,書くときは,ね。的確,適切,適当に。吟味された言葉を選んで書きたいものです。

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 現行カリキュラムでは看護実践能力の強化が強調されました。看護実践能力を高めていく現場が臨地実習です。実習では実際に患者さんや,その患者さんに日々ケアをしている先輩看護師にふれる体験を通して,ものの感じ方,考え方,人間としてのあり方を学ぶことができます。実習は体験学習であり,多くの学生が不安を抱き,緊張もします。その状態ですと,自分の力を発揮するどころか実習が辛く嫌いなものとなってしまいがちです。

 本書では,学生が実習中に乗り越えるべき課題を,どのように考え,行動し,解決したらよいのかを紹介しています。実際の学生の実習進度に沿って書かれており,『実習前対策』では,実習前に確認しておきたい実習目的および実習目標の理解の重要性や自分の免疫力を知っておくことなどが紹介されています。すなわち,実習とは患者さんと出会いの前に始まっていることを説いています。看護師が怖い,厳しい,声をかけづらいという不安で「看護師への報告が大変!」と感想を抱く学生へのヒントとして,『指導者との関係』のかなで,どんな人間関係を築けばよいのか,伝わる報告のコツを説いています。

新刊紹介

INFORMATION

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基本情報

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看護教育
56巻6号 (2015年6月)
電子版ISSN:1882-1391 印刷版ISSN:0047-1895 医学書院

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