特集 さぁ,臨床判断モデル
─クリスティーン・タナー氏 講演録より─臨床判断モデルの概要と,基礎教育での活用
松谷 美和子
1
1聖路加国際大学看護学部
pp.700-706
発行日 2016年9月25日
Published Date 2016/9/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200582
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臨床判断モデルの生まれた背景
看護過程と臨床判断モデル
私が開発した,「臨床判断モデル」は,臨床の場における看護師の思考を表現したものです。そうした「看護師の思考」は,さまざまな用語が混在していますので,まずは定義をしっかりして,皆さんと同じ理解で話を進めていきたいと思います。
まず,私は臨床判断を,「患者の健康に関するニーズや心配,懸念,また健康の問題に対しての解釈をしたり結論づけたりする。もしくはある行動をとるかとらないかということを決定する。また標準的なアプローチをそのまま使うのか,それを修正して使うのかを決めていく。またもし必要であれば新しいアプローチを考えて,それを実践していくか。患者さんの反応によって決めていく行為」と定義しています。
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