連載 卒業前の看護実践能力育成への取り組み 愛知県立大学看護学部「看護の統合と実践」検討プロジェクト・10
─分野別演習の指導計画と実施状況─老年看護学:介護老人保健施設に入所してきた認知症高齢者の事例を用いた演習
藤野 あゆみ
1
,
松岡 広子
1
,
天木 伸子
1
,
百瀬 由美子
1
1愛知県立大学看護学部 老年看護学
pp.568-572
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200250
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はじめに
本学の「看護の統合と実践」科目の目標「1.卒業前の看護実践能力を確認するとともに定着を図ることができる,2.看護の総合的能力を高め,専門分野への動機づけを図ることができる」に基づき,老年看護学分野では在宅での介護の継続が難しく,介護老人保健施設に入所した重度の認知症高齢者に対する日常生活援助に焦点を当てた演習に取り組んだ。
重度の認知症高齢者は自覚症状を訴えなかったり,多様な行動・心理症状を呈したりするため,日常生活を援助する中で認知症高齢者の異常の早期発見・対応やリスク管理をすることが重要である。本演習では,重度認知症高齢者に適切な日常生活援助を提供するためにアセスメントや援助技術を踏まえた実践的内容と,倫理的側面から日常生活援助をとらえ直すグループワークを行った。以下に,具体的な演習内容について紹介する。
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