特集 「つまらない」授業よ,さらば!
看護の授業をおもしろくするには─「結びつき」が見えるようにデザインする
五十嵐 ゆかり
1
1聖路加国際大学看護学部 子どもと家族の看護領域 ウィメンズヘルス・助産学
pp.496-502
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200236
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「結びつき」が授業がおもしろくする
学生が時に口にする「この科目は何の役に立つの?」という疑問は,その授業が「つまらない」から,発せられるのだろうか。教員が学生に対してその科目を学ぶメリットを示せば,「おもしろい」授業になるのだろうか。あるいは,エンタティンメント性が高く,オチがあり,ドキドキする授業が,学生にとって「おもしろい」のだろうか。
学生から受け取る授業評価を振り返ると,そうではないことに気づく。それは,「考えたり,アウトプットができるので,興味深い」という声が多いからである。考える機会をもったり,アウトプットを通じて,今習っていることと自分の将来の「結びつき」をリアルに感じられるから,学生は授業を「おもしろい」と感じるのだ。おもしろさは,示されてもわからない。それならば,学生がその学びを自身の将来へと結びつける能動的プロセスを,どのように用意すればよいのだろうか。
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