特集 「臨床判断モデル」のさらなる展開―基礎教育から臨床、訪問看護の現場まで
【座談会】「臨床判断モデル」の改訂ポイントを読みとき、活用につなげる
細田 泰子
1
,
根岸 まゆみ
2
,
三浦 友理子
3
,
奥 裕美
3
1大阪公立大学大学院看護学研究科
2静岡県立大学看護学部看護学科
3聖路加国際大学大学院
pp.458-463
発行日 2022年8月25日
Published Date 2022/8/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663201964
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臨床判断モデルの改訂
奥 3月の日本集中治療医学会*1で、タナー先生が臨床判断モデルを大きく改訂されていました。『Advanced Practice Nursing: Essentials for Role Development 5th』*2という書籍でも、紹介されています。そのまま日本語には訳しづらい新たな言葉が加えられたので、細田先生、根岸先生にモデルに適した翻訳をしていただきました。この座談会では、改訂版のポイントと、その日本語訳を決めるまでの検討過程、そして改訂版の意味を踏まえ、あらためて臨床判断モデルの臨床や教育の現場での活用について話し合えたらと思います。
細田 改訂版の臨床判断モデルの翻訳は、私たちにとっても非常に貴重な機会でした。以前のモデルから変わっていない部分については、訳をそのまま使っていますが、新しい言葉である「際立ちの感知:Sense of salience」や「決定の共有:Shared decision」などは訳出に苦労しました。全体で統一感が出るような表現になるように、根岸先生と相談しながら工夫しています。関連する書籍を精読し、使われている用語が関連文献や他の分野でどういうふうに日本語に訳されているかも調べて翻訳を作成しました。
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