特集 「つまらない」授業よ,さらば!
エンタテインメントに学ぶ授業づくり──看護教育編─メディアの手法を活かす
藤川 大祐
1
1千葉大学教育学部
pp.519-523
発行日 2015年6月25日
Published Date 2015/6/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1663200240
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はじめに
私は以前,看護専門学校で非常勤講師を務め,「教育学」を担当したことがある。学生たちは他の曜日に実習が詰まっていて,非常に疲れていた。決して不真面目でなくても,授業が少し退屈になると,一瞬で眠りに落ちる状況だった。だから,授業者としては,さまざまな工夫をこらして,学生たちが眠るスキを与えない授業をしなければならなかった。
もちろん,看護教育のすべての現場が同様とは考えられない。しかし,教室で行う講義がつまらなければ,学生が集中を欠き,学生が授業の内容を理解できない可能性が高くなる。人の生活や生命にかかわる重要な内容を扱うからこそ,看護教育においては楽しい授業が多く行われ,学生たちが集中して学べるようになってほしい。その後,看護教員研修の講師をつとめ,看護教員の方々に楽しい授業をつくるノウハウを学んでもらう機会をいただくこともできた。
本稿では,そうしたノウハウをいくつかの場面を事例として取り上げ紹介していく。
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