看護管理 24巻4号 (2014年4月)

特集 新任看護師長必読! 育て上手のリーダーシップ スタッフの学びを促すリフレクティブな病棟づくり

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新たに看護師長になった人の多くが不安に感じるのが,「スタッフを育てる」ことだと言う。サラ・バーンズらは,看護職者が専門能力を高めるためには,看護実践のリフレクション(振り返り)による学びが鍵になると述べている。実際,リフレクションを人材育成計画に取り入れる病院看護部が増加している。

本特集では,職場学習が活発で“人が育つ病棟”が持つ要素を明らかにするとともに,内省的実践の支援をはじめとする“育て上手の看護師長”が実践するリーダーシップ行動を紐解く。また,さまざまなレベルの教育計画にリフレクションを取り入れ,省察的実践を組織文化にし,学習する組織を創るための方策を提示する。

ぜひ新年度の新しい病棟・チームづくりにお役立ていただきたい。

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『看護リフレクション入門』の著者として知られる東めぐみ氏は看護師長の立場から,看護部全体の人材育成計画に,看護実践のリフレクションを取り入れ,さまざまな発達段階にある看護師の生涯発達支援と,新たな看護の創造に結びつけている。“普段の看護”にこそ価値があると捉え,日々の看護の振り返りを日常のこととしている。

本項では看護におけるリフレクションの概要と有用性に加え,リフレクションを用いて人材育成に取り組んだ中間管理者の実践を紹介する。

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経験学習理論を基盤とする企業内人材育成研究のスペシャリストである松尾氏は,看護領域における人材育成もフィールドとし,これまでに病院の看護師長らとの共同研究も数多く手掛けてきた。本稿では松尾氏が看護師長を対象に行った質問紙調査およびインタビュー調査のデータを基に,職場学習が活発で“人が育つ病棟”が持つ3要素を明らかにするとともに,“育て上手の看護師長”が実践する5つのリーダーシップ行動を紐解く。

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前稿では,病棟における職場学習をダイレクトに促進する支援方法は「内省的実践」の支援であることを調査研究の結果を通じて提示した。

本稿では,看護マネジャーが実際に行った「内省的実践」の支援,つまりリフレクションの事例から,効果的なリフレクションの具体的方法を考察する。

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 新しく看護師長になられた皆さん,昇任おめでとうございます。皆さんは,大きな仕事を引き受けられて,やる気満々でしょうか。それとも,責任の重い仕事を引き受けたと,戦々恐々としていらっしゃるでしょうか? でも,多くの方はそのどちらも感じていらっしゃるのではないでしょうか。

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神戸大学医学部附属病院では2011年から,臨床実践能力を向上させる効果的な教育プログラム「キャリアシステム・神戸REEDプラン」に取り組んでいる。同プログラムは,経験学習に基づくリフレクションを軸とし,複雑な医療現場の状況に対応し得る看護実践能力を養う教育プログラムである。

本稿では,新人看護師教育プログラムに焦点を当てる。予備調査で明らかになった新人看護師の思考過程の特徴や,その分析結果からリフレクションを取り入れた新人の研修プログラム概要と,教育指導者の関わりについて解説する。

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 私は今年の春まで13年間大学病院で看護師長を務め,4月からは20年ぶりに教育の場で新たなスタートを切る。

 私の人生において,国立病院時代にお世話になったS看護部長への恩は忘れられない。6週間の実習指導者講習会に参加していた同時期に,師長試験受験のための講習会が重なった。S看護部長に呼ばれ,「師長試験を受ける気があるなら,講習会受講は何とかするので,あなたにチャンスをあげる」との言葉をかけていただいた。うれしかった。せっかくのチャンス,「期待に応えなければ」と強く思い,猛勉強した。結果合格し,内科病棟の主任となり,看護教員養成課程での1年間の研修の機会もいただいた。

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神奈川県立がんセンターでは,看護師長のマネジメント能力向上のため,院内外の施設において看護師長の交流研修を計画・実施している。2012年度は,院内研修として,5人の看護師長がグループを形成し,相互のマネジメントに対するシャドーイングを実施し,振り返りを行った。本稿では院内研修の全体計画と実施内容および評価,リフレクティブな組織づくりに向けた今後の課題について解説する。

巻頭 うちの師長会・主任会 学習する組織をめざして・4

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魅力ある人材開発計画とさまざまな仕掛けを通じて,管理者とスタッフのキャリア発達を支援する

1262床という国内屈指の病床を擁する東北大学病院。複合的ラダーシステムTNADSや,文科省GPに採択され高い評価を得た「看護キャリアプロモート支援システム」など,独自に開発した人材育成計画によって,スタッフの生涯発達を支えている。高度な実践力を持つ臨床指導者「AOBAナース」育成,ナース・オブ・ザ・イヤー表彰制度など,キャリアモデルを生み,モチベーションを向上させる取り組みにも積極的だ。本号では,中間管理者の育成を中心に同院の人材育成計画の成果を紹介する。

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2013年9月30日,シミュレーションを活用した看護教育の実践および研究の第一人者である,米国・ジョンズホプキンス大学のパメラ・R・ジェフリーズ氏を東京に招き,臨床実践力を育むシミュレーション教育をテーマにしたセミナーが開催された。

これまでの研究から得られているシミュレーション看護教育のエビデンス,文献が豊富に紹介され,米国において本領域の研究をリードしてきたパメラ氏ならではの興味深いレクチャーが展開された。

本稿では同講演のエッセンスを採録する。

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看護・医療,福祉の現場で慢性的に訴えられている看護師不足の問題の解決には,潜在看護師の復帰やマンパワー動態の把握が必須である。現在,日本の看護師免許は終身登録制であるが,その質保障のあり方について考えるためには,看護師免許更新制度を導入している諸外国に目を向ける必要がある。これまで,米国(本誌2011年7月号),オーストラリア(本誌2012年9月号)における取り組みを紹介してきたが,3回目となる本稿では,英国における取り組みを紹介したい。

シリーズ 看護におけるダイバーシティ・マネジメント 男性看護師のキャリア支援と,より働きやすい就労環境整備に向けて・1【新連載】

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厚生労働省の調査によれば,2012年に男性看護師は就業看護師の6.2%を占めており,人的資源としての男性看護師への期待は大きなものだ。加えて,働き方やキャリアに対する多様な価値観への支援=ダイバーシティ・マネジメントが求められる世の中にあって,男性看護師のキャリア支援策の充実は,看護管理における大きなテーマである。

本シリーズでは,男性看護師のキャリアに対する志向性,職場で置かれている実情などを明らかにしながら,男性看護師がよりいきいきと就労し続けることができる職場づくり,キャリア支援策について考える。

シリーズ第1回では,男性看護師のキャリア研究・支援,ネットワーキングに取り組んでいる前田貴彦氏と,男性看護師のロールモデルというべき4名に語り合っていただいた。

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背景と目的

 これまでの若手看護師に着目したバーンアウト研究では,経験年数3年未満の群と4年以上の群との比較では前者の方がバーンアウトに陥っている1),年齢の若い看護師の方がバーンアウト状況にある2)などの報告がなされている。また,経験年数が1年未満の群と1年以上の群を比較して,前者がよりバーンアウト状態にあること3),バーンアウトのサブスケールの中でも情緒的疲弊が有意に高いこと4)が報告されており,経験年数の浅いあるいは年齢の若い看護師のバーンアウトの解決が喫緊の課題となっている。

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「患者」と「医療者」を結ぶ「患医ねっと」

 先天性の二分脊椎症患者として生まれた私は,身体障がい者として44年を生きています。

 また,20歳の時に精巣腫瘍を発症し,24歳では再発と転移のために8か月の闘病をしました。それらの患者としての経験を活かし,2011年に「患医ねっと」という任意団体を立ち上げました。目的は,「患者」と「医療者」をより強い絆で結ぶ,すなわち「ネットワーク化」することで,日本の医療をよりよくしていくことです。

連載 看護管理の現場を紐解く ミッションを共有し,ともに価値を創り出す組織を目指して・1【新連載】

研究者から管理者へ 武村 雪絵
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 2011年4月から2012年6月にかけて『週刊医学界新聞』看護号で連載させていただいた「看護師のキャリア発達支援─組織と個人,2つの未来をみつめて」は,私の博士論文の一部を改変したものである。

 私は大学卒業後,2つの病院で看護師として働き,その後,大学院に進学した。大学院を修了後はそのまま大学の教員となり,育児休業期間を経て,思いがけない縁で教育担当副看護部長として大学病院で働くことになった。久しぶりに臨床で働けること,関心を持っていた看護師のキャリア支援に関われることがうれしくて,この話を喜んで引き受けてしまった。「これは大変なことになった!」と気づいたのは,看護部での仕事が始まってからである。

連載 マネジメントの基礎を学ぶ はじめての看護管理 7つのエッセンス・1【新連載】

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看護管理初心者のあなたへ

 本連載は新しく看護管理者となった方々に向けて,看護マネジメントの基本や原則についてお伝えしていきます。新しく看護師長となったあなたは希望や不安,緊張を抱えているのではないでしょうか。突然,看護師長の辞令を受けて戸惑っているという方もいらっしゃるかもしれませんね。しかし,あなたの組織は貢献度の高い仕事を期待して,あなたを看護管理者に選んだのではないでしょうか。この連載をその期待に応えるために活用していただければ幸いです。

 第1回では,看護管理者の役割と,看護師長は看護管理者としてどうあればよいのかについてお伝えします。

連載 回り道ナース・1【新連載】

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 近年,高校卒業後に大学進学や何らかの就労経験を経たのち,再度看護学校に入学する社会人入学者が増加している。少し古いのだが,北日本新聞のウェブ記事では「139.看護師目指す社会人増加 人材確保・質向上に期待」という見出しでこう紹介されている1)

連載 看護事故の舞台裏・4

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どこの病院でもすっかりお馴染みとなったパルスオキシメーターは,患者さんの容態を診る上でとても頼りになる医療機器です。指先に付けた小さな装置で酸素飽和度(SpO2)を簡単に数値化できるのですから,乳幼児から高齢者まで,あらゆる患者さんの呼吸状態をリアルタイムでモニターすることができます。

 連載4回目は,せっかく準備したパルスオキシメーターを十分に使いこなすことができずに患者さんの容態が急変し,その時の看護処置をめぐって裁判に発展した看護事故を取り上げて,その舞台裏を追跡することにします。

連載 やじうま宮子の看護管理な日々・97

年収500万円の仕事 宮子 あずさ
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ある医師の主張

 旧聞に属するのですが,去年の10月,医師と薬剤師,両方の資格を持つ男性・井上晃宏氏のブログが,一部で話題になりました。題して「看護師は激務ではない」。

 このタイトルだけで,拳に力がこもる人がいるのも,たぶん彼は予想しているのでしょう。以下はその書き出しです。

連載 おとなが読む絵本――ケアする人,ケアされる人のために・95

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 「絵本は心を育てる特効薬」とか「絵本と子どもの心の成長」といったテーマで講演をした後,私が翻訳した絵本のサイン会をすると,多くの親たちが「子どもの名前をサインしていただけますか」と言う。もちろん私は喜んでお子さんの名前をメモ用紙に書いていただいて,サインする。お子さんが3人もいる母親も少なくない。少子化が進むなかにあって,3人の子たちを育てながら,講演会を聴きに来て,絵本の読み聞かせにも熱心に取り組んでいる親もいるんだと知ると,私は精一杯,その子たちへのメッセージを書きこんでしまう。

 そんなとき,よく思うのは,最近の子どもの名前が昔には想像もできなかったほど多彩になっていることだ。昔は女の子は大半が「芳子」とか「恵子」とか,子をつけた名前が多く,子をつけない場合でも,「薫」とか「真由美」などと,よく見かけるものが大半を占めていた。しかし,最近は,「里彩」「萌瑛」「菜夢」「遥華」「梓紗」「明香里」「菜摘」など,数え上げたらきりがないほど多彩で個性的になっている。親たちがわが子に託す思いがにじみ出ていると言おうか。サインしていると,いろいろ想像をかき立てられて面白い。

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 2014年1月25日,医学書院本社(東京都文京区)において,セミナー・医学書院ナーシングカフェ「看護管理者のためのコンピテンシー・モデル入門」が開催された。昨年刊行された『看護管理者のためのコンピテンシー・モデル─開発から運用まで』(医学書院)を著した虎の門病院看護部が同書の活用法を解説する本セミナーには,自施設の看護管理の質向上を目指す約120名の参加者が来場した。

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 2014年1月24日,ベルサール新宿グランドコンファレンスセンター(東京都新宿区)において,NPO法人「ALS/MNDサポートセンターさくら会」(以下,さくら会)主催,医学書院『訪問看護と介護』後援のシンポジウム「進化する介護2013in東京『胃ろう/経管栄養の正しい理解のために』」が開催された。高齢者,難病,がん,小児など,経管栄養を必要とする人々の多様性に配慮した個別の議論が必要であるとの視点から,独立行政法人福祉医療機構社会福祉進行助成事業として行われた本シンポジウムは筋萎縮性側索硬化症(ALS)患者当事者であり,さくら会理事長である橋本みさお氏の挨拶から始まり,「ALS患者における胃ろう設置の意義」を中心テーマとして講演,討論が行われた。

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次号予告・編集後記 小齋 笹山

基本情報

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看護管理
24巻4号 (2014年4月)
電子版ISSN:1345-8590 印刷版ISSN:0917-1355 医学書院

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