特集 看護管理者のためのEBP入門 質改善の組織文化を加速させるリーダーシップ
千葉大学医学部附属病院看護部が取り組む「EBP実践」と「人材育成」—日々の実践を問い直し,再構築するための継続的なプロセス
藤澤 陽子
1
,
箭内 博子
1
,
新井 加代子
1
1千葉大学医学部附属病院看護部
pp.658-662
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091713550350080658
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「聖なる牛」とは,組織の慣習を変化させようとするときに生じる抵抗を意味する。どの組織にも起こり得る現象である。
千葉大学医学部附属病院看護部では,日々の実践そのものを問い直し,再構築するために,エビデンスに基づく実践(Evidence-Based Practice:EBP)に取り組んでいる。身体拘束の見直しに端を発する慣習的なケア,業務の見直しから,部署横断のEBP研修と副看護師長アドバンス研修を両輪に,データに基づく目標管理と管理者の伴走支援で改善サイクルを回す仕組みを築いてきた。病棟管理者には,現場に問いを立てる視点と,問いに向き合う姿勢が求められる。本稿では,その仕掛けと成果,そしてマネジメントに求められる視点を報告する。

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