特集 看護管理者のためのEBP入門 質改善の組織文化を加速させるリーダーシップ
看護管理における目標管理・評価に施設内データを活用する
横田 慎一郎
1
,
後藤 靖江
2
,
大野 純子
2
1千葉大学大学院看護学研究院 看護政策・管理学講座
2千葉大学医学部附属病院看護部
pp.654-657
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091713550350080654
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エビデンスに基づく実践(Evidence-Based Practice:EBP)を組織に根付かせ継続させる上で,施設内データの活用は不可欠である。データは単なる数値ではなく,看護職の働き,患者の声,組織文化を映し出す鏡だからである。看護管理者には,この鏡を読み解き,人と向き合う行為を支える手段として組織内データをこれまで以上に駆使する力量が求められる。
本稿では,電子カルテシステムや看護管理システムに蓄積された「構造・過程・結果」の指標を掘り起こし,目標管理と評価サイクルに組み込む具体策を示す。さらに,現場の実感を数値化し,情報部門と連携して可視化するプロセスを例示しながら,看護実践を持続的に改善する手順と要点を整理し,EBPを組織文化へ昇華させる第一歩を提示する。

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