特集 看護管理者のためのEBP入門 質改善の組織文化を加速させるリーダーシップ
看護管理者に求められるリーダーシップ—EBPを効果的に実装し,定着させるために
保田 江美
1
1国立保健医療科学院 医療・福祉サービス研究部
pp.648-653
発行日 2025年8月10日
Published Date 2025/8/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.091713550350080648
- 有料閲覧
- 文献概要
- 1ページ目
- 参考文献
エビデンスに基づく実践(Evidence-Based Practice:EBP)は着実に臨床に根付きつつあるが,日常の看護ケアへ活かす過程には依然として高いハードルが存在する。EBPの推進と定着の成否は,組織的支援体制,特に導入を主導し定着を図る看護管理者の強力なリーダーシップに大きく依存する。1人ひとりのスタッフが,質の高いケアを提供するための本質的な業務として,主体的にEBPに取り組む現場を実現するために,看護管理者には,EBPを効果的に実装・定着させるための「Implementation Leadership」の発揮が求められる。本稿では,その概念を概説するとともに,EBPを現場に根付かせるために看護管理者が果たすべき4つの戦略的リーダーシップ行動を提示する。

Copyright © 2025, Igaku-Shoin Ltd. All rights reserved.