JIM 23巻11号 (2013年11月)

特集 見逃してはいけない!アルコール関連問題

今月のQuestion & Keyword Index
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より早く,より的確に内容をとらえるために,QuestionとKeywordによるIndexをご利用ください.それぞれ各論文の要点を示す質問とキーワードで構成されています.

Question

Q1 プライマリ・ケア医としてアルコール問題に対処するために最低限すべきことは? 928

Q2 アルコール関連の検査データが異常の時,何をすべきですか? 935

Q3 アルコール依存症患者の脳で健常者と違うところは? 939

Q4 プライマリ・ケア医はアルコール問題に対して,何を取り組めばよいでしょうか? 943

Q5 アカンプロセートの適応基準は? 946

Q6 アルコール依存症患者を専門医療機関に紹介する際,留意することは? 950

Q7 65歳の依存症男性.いまさら断酒を勧めるのは気の毒ではないか? 953

Q8 患者本人が受診する気がなければ,どうしようもないのでしょうか? 957

Q9 一般臨床でアルコール関連問題を見つけ出すには? 960

Q10 アルコール関連問題の専門医はどこにいるか? 963

Q11 議員立法で制定が推進されている「アルコール健康障害対策基本法」の目的とは? 966

One more JIM
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Q1:プライマリ・ケア医とアルコール問題の専門家との違いは何か?

A1:“患者との関係性を断ち切らない”というのがプライマリ・ケア医としての基本的スタンスである.アルコール問題の専門家には「酒をやめる決意をしない人は診ない」というスタンスをとる人が多いが,ここが決定的に異なる.家族を早めに治療構造的なシステムに組み込めるのもプライマリ・ケア医の強みであろう.

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はじめに

 「プライマリ・ケア(以下PC)におけるアルコール問題」は,高血圧や糖尿病といった健康問題に比べると特殊な問題と感じられるかもしれない.しかし,アルコールは予防可能な死亡原因として,米国では,たばこ,肥満に次いで3番目に位置づけられており,高血圧,肝硬変,胃炎,胃潰瘍,膵炎,乳癌,神経障害,心筋障害,貧血,骨粗鬆症,認知障害,うつ病,不眠,不安,自殺,外傷,暴力等の原因となっていて1),実はきわめて大きな問題である.それにもかかわらず,その大半は水面下に隠れた氷山のごとき様相を呈していて,とくに日本では,PCの場でのアルコール問題に関する研究もほとんどないのが現状である.

 本稿では,日本におけるアルコール問題の頻度に触れた後,PCの現場でのアルコール問題の発見と対応の現状に関して,私たちの研究データに即して述べる.次いで,PC医がどのようにアルコール問題をスクリーニングすべきかについて触れ,最後にアルコール問題を有する患者に対して,どのように介入すべきかについての文献的なエビデンス,および筆者の経験に基づく対処法について述べる.

 問題飲酒者がアルコール関連の問題で一般外来や救急外来を訪れたり,入院したりした場合に,「酒を飲める身体にして帰す」だけに終わらせない対応ができるようになるための臨床能力は,PC医にとって必須のものである2)

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はじめに

 多くの医師は,「身体の健康障害」というアルコール関連問題(J1)に関与することによって,かなり早期にさまざまなアルコール関連問題〔アルコール依存症(J2),うつ病,家族の危機,DV(ドメスティック・バイオレンス),虐待,飲酒運転等〕を発見し,介入できる位置にいる.

 このように,「身体の健康障害」という切り口で関わる医師が,その背後に隠れている大きな複数のアルコール関連問題を予見した上で,不適切な飲酒(J3)1)をスクリーニングして,介入し,必要に応じて専門治療へ紹介する方法が,SBIRT2, 3)(エスバート:Screening, Brief Intervention, Referral to Treatment)である.

 SBIRTはアルコール依存症やうつ病の予防や早期治療に寄与できるだけでなく,企業の生産性の向上などにも寄与できるし,なによりも家族関係の悪化を防止し,その人自身や家族の人生の悪化を食い止めることができる.

 SBIRTが成功するには,医師はSBIRTの知識やスキルを習得するだけでなく,アルコール関連問題の特徴を知るとともに,アルコール関連問題に関与する機関や職種の間の連携が必要である.

 本稿ではアルコール関連問題の種類と特徴,機関や職種の間の「連携」に絞って述べたい.SBIRTの詳細は別稿に譲る.

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 アルコール依存症を発症するメカニズムはまだ未解明の部分が多い.しかし,近年脳画像検査の技術は進歩してきており,アルコール依存症患者において,脳の構造や機能がどのように変化しているかについての知見が蓄積されつつある.そのような知見の多くはアルコールによる影響が疑われるが,発症脆弱性を示唆する知見も見出されている.

 本稿ではそのような知見について概説する.

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はじめに

 アルコール問題に対する対応をプライマリ・ケア医が行うことで,問題の早期発見が可能となる.これは,アルコール依存症(以下,依存症)の予防や早期回復のみならず,アルコールに関連する身体的・心理的・社会的問題を減らす意味でも,医療者・医療機関の疲弊の軽減,医療費の増大を軽減させるという視点からも,非常に重要な取り組みである.

 近年,特に依存症になる以前の,「危険な飲酒」の段階から介入を行うことが効果的と言われており,各国で対策が進められている.本稿ではアルコール問題のスクリーニング,介入,適切な紹介・連携を効果的に行う枠組みであるSBIRT(Screening, Brief Intervention, Referral to Treatment,略称:エスバート)に関して述べる.

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はじめに

 アルコール関連問題に対して用いられる治療薬は,離脱症状に対する薬物,断酒を維持するための抗酒剤,飲酒欲求を軽減するとされる断酒補助剤,そして合併症に対する治療薬である.問題の原因となっているアルコール曝露への対応が根本的な治療であるため,薬物療法を行う場合は,断酒や飲酒量低減を目標とした動機づけ面接,ブリーフインターベンションや認知行動療法などの心理社会的治療と併用する必要がある.

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はじめに

 筆者は,東京アルコール医療総合センター(以下,TAC)と慈友(じゆう)クリニックに勤務している.TACは,成増厚生病院内にあるアルコール依存症専門病棟で,慈友クリニックは,アルコール依存症(以下,ア症)専門外来とデイケアを運営している.いずれも医療法人社団翠会の医療機関であり,電子カルテでの情報共有を行い,一部のスタッフは両方に勤務して,連携を行っている.筆者はTACの常勤医であり,毎週月・木曜日午後に,慈友クリニックに出向いて外来診察を行っている.その経験を踏まえ,本稿では,効果的な連携のために,プライマリ・ケア医が知っておきたいことについて記す.

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不健康な飲酒者との出会いを見逃さない

 飲酒による健康被害の危険性を,一般の国民は十分知らされていない.厚生労働省は,1日20グラムのアルコールが摂取限度量であるという指針を出しているが,いったいどれほどの国民がこれを周知しているだろうか.多くの人々が,良いことと信じて毎日飲酒している.したがって,よほど注意して聞き出さなければ,大量飲酒にかかわる情報は埋もれてしまう.

 私たちは,積極的に患者の飲酒量や飲酒習慣を聞き取る努力が必要である.飲酒の習慣はあるか,もしあれば,どのような種類の(銘柄の)アルコール飲料をどのくらい飲むか,質問する.相当飲むようであれば,どのくらい飲めるか,普段はどのくらい飲むのか,休日には日中から飲むか,夜になって飲むか,飲酒は大勢の場合に限るか(社交的飲酒),一人でも飲むか,について詳しく聞く.初めて飲んだアルコールの種類と量,年齢や状況についても必ず聞いておく.10代から習慣飲酒を始めた人は乱用・依存症になりやすく,容易には断酒できないことが多い.

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 本稿では,アルコール問題をかかえる家族への関わり方についての大事なポイントを解説したい.

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はじめに

 わが国のアルコール消費量は昭和20年代より,経済成長,国民所得の増加,生活様式の欧米化などにより毎年急激な増加を示してきた.平成4(1992)年頃から全体として微増ないし横這いの傾向を示し,最近では漸減しつつある.世界保健機関(WHO)による2011年のデータでは,わが国の15歳以上の成人一人当たりの純アルコール消費量は年間8.03lとなっているが,この消費レベルを諸外国と比較すると,多くの欧米諸国のレベルより低いが,アジアのなかでは韓国(14.8l)に次いで多く,タイ(7.08l),中国(5.91l)やインド(0.75l)に比べるとはるかに多くなっている1)

 このような状況のなかでは,飲みすぎによる症候・疾患(アルコール関連疾患)を主体とするアルコール関連問題が多数生じていることが容易に推測されるが,一般市民はもちろんのこと,アルコール関連問題に接する医師を含む医療関係者が,その認識に欠けている場合が多く,看過されているのが現状である.

 そこで本稿では,一般臨床医が知っておくべきアルコール関連疾患(アルコール性臓器障害およびアルコール性精神障害)を含むアルコール関連問題およびその対策について言及する.

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アルコール関連問題の専門医はどこに存在するのか?

 プライマリ・ケア医の外来には,アルコール関連問題(アルコールプレ依存症,アルコール依存症を含む)の患者が臓器障害のために訪れる.健診や人間ドックなどでの検査異常のために訪れることもあれば,倦怠感や体調不良,腹痛,不眠などの自覚症状をもって訪れることもある.酒が原因であるとはわかっていても,なかなかコントロールをすることのできないやっかいな患者となる.

 それでは,「アルコール関連問題について専門医がいるか」と問われれば,「ほとんどいない」と答えるべきではないだろうか.身体面においても,アルコール関連問題は,肝臓,膵臓,消化管だけでなく,筋肉,心筋,骨,神経障害,免疫異常,血液疾患など多臓器にわたる.一方,診療にあたる内科専門医はそれぞれの臓器別の専門医であり,ある特定の臓器障害に関して診療するが,その他の臓器には関心をもつことは少ない.

【スペシャル・アーティクル】

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 アルコール依存症や多量飲酒は,さまざまな問題を引き起こす.多くの内科疾患,酩酊による事故,飲酒運転.家庭内ではDV(ドメスティック・バイオレンス)や子どもの虐待に発展する場合もあるし,職場での生産性の低下や失業にもつながる.うつ・自殺との関係も深い.周囲を巻き込みながら,複数の問題をこじらせていく.しかし本人は助けを求めない.これが特徴だ.

 これらの問題を低減するためには,さまざまな場面から,根本の問題飲酒に早期に介入するシステムが必要である.それには法的根拠が欠かせない.

Editorial

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 アルコールは予防可能な死亡原因として,米国では,たばこ,肥満に次いで3番目に位置づけられている1).肥満が米国のような問題とはならない日本では,2番目に位置づけられるであろう.しかし,禁煙指導に比して断酒・節酒指導に関しての臨床能力の獲得はきわめてお寒いのが現状である.その理由を考えてみると,大きく3つのことが挙げられると思う.

 一つ目は,たばこが『百害あって一利なし』であるのに対して,アルコールは『百薬の長』という側面もあるということである.すなわち,たばこは喫っているというだけで禁煙指導の対象となるが,アルコールはどの段階から断酒・節酒指導の対象となるかが必ずしもはっきりしない.したがってスクリーニング法をよく知っていないと,次の段階の指導に入れない.スクリーニングをするかどうかは,その頻度(外来を受診する男性の10人に1人はアルコールが健康障害の原因!)についての認識がないと,スクリーニング法を知っていても宝の持ち腐れになることは,われわれの研究からも明らかであった2)

What's your diagnosis?[131]

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病歴

患者:特に大きな既往のない52歳,女性.長引く下痢・全身倦怠感を主訴に当院一般内科外来を受診.

現病歴:受診3カ月前から下痢をするようになってきた.はじめは軟便であったが,徐々に水様下痢となってきた.血便はない.1カ月ほど前からは嘔気も出現し,食事摂取も不良となってきた.さらに全身倦怠感も出現し,体重は3カ月で6kg減少した.自営業で健康診断などには行っていない.

内服薬:なし.アレルギー:なし.飲酒:ビール 大瓶5本/日.喫煙:なし.

家族歴:特記事項なし.

ROS:〈陽性所見〉倦怠感,食思不振,体重変化,嘔気,下痢.〈陰性所見〉発熱,悪寒,頭痛,嘔吐,めまい,嚥下困難,リンパ節腫脹,胸痛,呼吸困難,咳痰,乳汁分泌,しこり,腹痛,吐血,下血,黒色便,粘液便,脂肪便,便秘,テネスムス不正出血,海外渡航歴,手術歴,輸血歴,乳糖不耐症,IBS既往.

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 前号に引き続き,外来診療をテーマに行われた公開収録企画の模様をお届けする.今回は金城紀与史氏が呈示した症例をもとに,ディスカッションを行った.

 一筋縄にはいかない外来診療.そのアートは具体的な症例を通して学ぶのが最も効率的だ.すぐれた外来指導医がリードする,白熱の症例ディスカッション!

誰も教えてくれなかった不定愁訴の診かた・1【新連載】

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 不定愁訴は対応が難しいといわれますが,その難しさはどこからくるものなのでしょうか? 本連載にあたり,まず,不定愁訴の難しさの背景を考えてみたいと思います.はじめに,症例を提示します.

慢性期の患者・家族とのコミュニケーション・8

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 友人の医師が,とあるメーリングリスト上で,次のような自分の経験を披露してくれたことがあった.少し言葉を敷衍してお伝えしたい.おそらく似たような経験をされた医療者は,少なからずおられるのではないだろうか?

米国ホスピタリストの「無知の知」・17

「ほら男爵」,現る!! 石山 貴章
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 『ほら吹き男爵の冒険』という物語がある.これほど有名なのに,なんと,著者は不明なのだそうだ.モデルとなったのは18世紀のドイツ貴族,ミュンヒハウゼン男爵カール・フリドリヒ・ヒエロニュムスという実在の人物.機知に富んだ話術で評判を集めたが,実際には実務面では誠実な人柄で,物語の中にはこの男爵とは無関係のものも多いらしい.それで世界中の人々から「ほら吹き」と呼ばれては,草葉の陰でさぞや嘆いていることと推察する.人ごとながら,不憫な話である.

 さて,そんな見も知らぬ男爵に憐憫の情を持っている場合ではない.この哀れな人物の名前を冠した病気が,今回のテーマだ.その名も「ミュンヒハウゼン症候群」.機質的な異常がないにもかかわらず,虚偽の病気たろうとするこの疾患.周囲の同情を引くために病気を装ったり,自傷行為に及んだりするもので,そう,これはまさに「病気」である.

メンタルクリニック便り・17

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 前回は男性編の第1回として今どきの男性の「うつ」の典型例をご紹介しました.就職した最初の部署では順調だったものの,ステップアップを目指して異動した先でつまずき,元の部署に戻してもらったものの,周囲の期待に応えられていないと感じて会社を休みがちになっている,という話でした.しかし,実際に上司から仕事ぶりについて注意を受けたことはなく,評価も悪くないということで,仕事ぶりに対する周囲と自分自身との評価のズレが大きいようです.このズレはどこから来るのでしょうか.

みるトレ

Case 45 忽那 賢志
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Case 45

患者:20代,男性.

主訴:発熱,咽頭痛,皮疹.

病歴:3カ月前から留学中のフランス人男性.2日前の夕方頃から突然の発熱,咽頭痛,頭痛,嘔気が出現した.本日の午前より頸部から全胸部にかけての皮疹が出現したため救急外来を受診した.

既往歴・手術歴:特記事項なし.

内服薬:なし.

性交渉歴:日本に来てからは性交渉なし.

生活歴:東京都内在住で3カ月間都心からは出ていない.

身体所見:血圧120/70mmHg,脈拍数108回/分,呼吸数18回/分,体温38.5℃.前頸部リンパ節腫脹あり,咽頭発赤および扁桃腫大あり,舌に白苔付着あり.頸部~体幹にかけてびまん性紅斑を認める.体表に痂皮を認めない.舌の白苔(図1)および体幹の皮疹(図2)の写真を以下に示す.

Case 46 佐田 竜一
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Case 46

患者:80代,女性.

主訴:腰痛,臀部のかゆみ,左手掌の皮膚剝離.

既往歴:先天性股関節脱臼,左大腿骨の骨切り術,腰部脊柱間狭窄症.

内服歴:なし.

生活歴:ADL自立の独居女性,海外渡航歴なし,ペット飼育なし.

現病歴:4日前から急性発症の腰背部痛が出現し,動けなくなったため緊急入院した.腰椎圧迫骨折や腰椎周囲感染症を疑い造影CT/造影MRIなど施行したが,明らかな異常はなく,NSAIDsとプロトンポンプ阻害薬で治療した.疼痛は徐々に軽減してきたが,入院10日目頃から臀部周囲のかゆみが出現し,左手指に皮膚剝離も出現してきた.バイタルサインに異常なし.眼球結膜や口腔内・陰部に明らかな粘膜疹なし.

シネマ解題 映画は楽しい考える糧[77]

「感染列島」 浅井 篤
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リアルなパンデミックの世界を体験

 人間社会で大規模な感染症蔓延が繰り返されてきました.本作品は人類が経験したパンデミックの歴史をうまく取り入れ,危機的状況における人間の行動パターンを的確に再現した作品です.優れた映画は社会を写す鏡だと常々思っていますが,今回は映画の予言力も実感した次第です.

 本作品が公開された2009年には,実際に新型インフルエンザが世界的に流行しました.あまり毒性が強くないウイルスの流行で,人間社会が崩壊するほどの大惨事には至りませんでしたが,それでもさまざまな倫理,人権,職業倫理に深く関わる問題が世界で頻発しました.驚くべきことに,それらの問題すべてが,この作品に前もって描かれていたのです.まさに映画が実世界で何が起きるかを予知していたかのようです.

JIM Lecture プライマリ・ケア医だからできる臨床研究入門・4

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◆日常診療で通り過ぎていく傍らに研究テーマがある:「Practice based research」とは?

 「あれ,これはどういうことだろう?」,「自分の思っていることと何か違うなあ」など,日常診療でふと気づいた疑問や仮説についてその現場で解明していくことを,「Practice based research(PBR)」といいます.本連載では筆者が地域医療の現場(山村の診療所)で行った,PBRの経験から作り上げた研究手法と,その実践方法(“Inoue Methods”)について紹介します.“Inoue Methods”の基本要素は,単純明快であること,応用性があること,(多忙な現場で)実行可能であること,そして一番大事ですが,楽しいことです.このシリーズの読後には,「自分にもできそうだからやってみよう!」という読者の方々が増えることを目標にしています.

臨床の勘と画像診断力を鍛えるコレクション呼吸器疾患[32]

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本連載では,沖縄県臨床呼吸器同好会の症例検討会をもとに,実況中継形式で読者のみなさんに呼吸器内科疾患を診る際のポイントとアプローチ方法を伝授したいと思います.宮城征四郎先生の豊富な臨床経験に基づいたコメントに注目しながら読み進めてください.画像診断のポイントと文献学的考察も押さえています.それでは早速始めましょう.今月のテーマは,「発熱,および胸部異常陰影を呈した29歳女性」に対するアプローチです.

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◆マイコプラズマ感染後の急性散在性脳脊髄炎(ADEM)発症の報告は散見されるものの,麻痺が短期間で治癒されない症例の予後について,報告したものはなかった.また脳の白質病変を示すMRI画像の報告は見受けられるが,脊髄病変を明確に示した報告はほとんどない.

 われわれは,マイコプラズマ感染後に対麻痺を発症し,MRIで胸髄に斑状陰影を認め,ADEMと診断された一症例を経験したので報告する.

 適切な薬剤治療を施行することが一番大事だが,残存した麻痺に対して適切なリハビリテーションを行うことが,麻痺の回復を助けるので,内科医,小児科医もリハビリテーションに関心を払うことが重要であると思われる.

読者へのお知らせ

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今年度も『JIM』編集室では,第一線で活躍中のジェネラリストをお招きし,『JIM』presents公開収録シリーズを開催します.今回は“ジェネラリスト道場”と題して全4回実施.詳細は,医学書院ホームページをご参照ください.

第1回「ティアニー先生の診断道場 2013」

日時:2013年11月4日(月)  会場:医学書院(東京都文京区本郷)

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「明日から使える!」を合言葉に,最強の講師陣によって「救命救急の最前線」から「つい見逃してしまう重要なポイント」「患者さんとのコミュニケーション」さらには「魅力的なプレゼンの仕方」まで,これまでにも多くの魅力あふれる講義とワークショップの数々が繰り広げられてきた「ERアップデート」.2014年の冬も,東京ディズニーリゾートのオフィシャルホテルを舞台に「日常の研修では学ぶことのできない」知識と技術の数々をお伝えします! 全国から集結する,熱い志を持つ研修医の先生方と共に,勉強と遊びに充実した2日間を過ごしてみませんか? ぜひ,ご参加下さい!!

日程:2014年2月1日(土)~2日(日)

会場:サンルート プラザ東京 対象:臨床研修医(後期も含む)

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JIM
23巻11号 (2013年11月)
電子版ISSN:1882-1197 印刷版ISSN:0917-138X 医学書院

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