特集 見逃してはいけない!アルコール関連問題
【各論】
近くに専門医がいない場合どうするか?
加藤 眞三
1
1慶應義塾大学看護医療学部
キーワード:
節酒指導
,
全人的医療
,
動機づけ面接法
,
自助グループ活動
Keyword:
節酒指導
,
全人的医療
,
動機づけ面接法
,
自助グループ活動
pp.963-965
発行日 2013年11月15日
Published Date 2013/11/15
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1414103033
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アルコール関連問題の専門医はどこに存在するのか?
プライマリ・ケア医の外来には,アルコール関連問題(アルコールプレ依存症,アルコール依存症を含む)の患者が臓器障害のために訪れる.健診や人間ドックなどでの検査異常のために訪れることもあれば,倦怠感や体調不良,腹痛,不眠などの自覚症状をもって訪れることもある.酒が原因であるとはわかっていても,なかなかコントロールをすることのできないやっかいな患者となる.
それでは,「アルコール関連問題について専門医がいるか」と問われれば,「ほとんどいない」と答えるべきではないだろうか.身体面においても,アルコール関連問題は,肝臓,膵臓,消化管だけでなく,筋肉,心筋,骨,神経障害,免疫異常,血液疾患など多臓器にわたる.一方,診療にあたる内科専門医はそれぞれの臓器別の専門医であり,ある特定の臓器障害に関して診療するが,その他の臓器には関心をもつことは少ない.
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