臨床整形外科 54巻5号 (2019年5月)

誌上シンポジウム 整形外科を牽引する女性医師たち—男女共同参画

緒言 冨士 武史
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 日本整形外科学会に2017年春,男女共同参画委員会が誕生した(当初は女性医師支援等検討委員会).整形外科は,運動器の診断から治療(保存・手術)まで幅広く,魅力ある診療科であるが,女性医師数は少なかった.超高齢社会の現在,変性疾患・外傷は増加しており,整形外科の需要が増している.したがって,学会として多くの医師を整形外科に導き,女性医師にも働きやすい環境を作っていこうというのが委員会の目的である.

 この委員会を通じて私は,整形外科医として元気に働いている多くの女性医師を知り,多種多様な働き方をしている先生方に出会った.整形外科の中のサブスペシャリティをみても,手外科,スポーツ,股関節,膝関節,脊椎,肩関節,腫瘍,リウマチ,リハビリテーションなど選ぶ道に制約は感じられない.また,部門の責任者として勤務する先生はもちろんのこと,予防医学の先駆者となって行政まで動かしてしまう先生,昨年の日本整形外科学会のテーマである多職種連携の「がんロコモ」を黎明期から形作った先生,大学や基幹病院で周囲の環境を整えながら激務と家庭をうまく両立させている先生,整形外科医も続けながら教育学や医療安全・学会の広報などで奮闘する先生,など彼女たちはあらゆる分野で活躍されている.

手術が日常 安部 聡弥
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 「女医がいないところ.それはただ未開の地であるというだけで,私にもできることがあるかもしれない」そう思って,私は医局の女医第一号として整形外科に入局した.

 学生の頃から外科系志望であり,診断から治療までを一貫してできる整形外科に興味があった.また在籍していた競技スキー部の顧問の先生や多くの先輩方もいらしたことから,私にとって整形外科は比較的身近な科だった.そして「赤ちゃんからお年寄りまで」「首から下全部」という非常に対象が広いことも魅力の1つであった.

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 私は1992年に札幌医科大学を卒業後,同大学整形外科学教室に所属している.現在は旭川厚生病院で肩関節疾患を中心に診療を行っている.

 なぜ整形外科医になったのかというと,外科医の父の影響で外科系に進みたいと思っており,怪我や病気がよくなる科を考えていた.ポリクリの整形外科学教室の明るい雰囲気が良かったこともある.大学在学中は,硬式テニス部に所属しており,3名の女性先輩(北村三穂先生,村上裕子先生,福島美穂先生)が3年連続次々と整形外科学教室に入ったため,整形外科の敷居が低く,ほとんど迷いなく整形外科学教室に入った.

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 大学時代に指導を受けた先生の奥様の「卒業したら,女医は3倍働かないと認められない」という一言を,卒後40年たった今も忘れることはない.当時は女子医学生10%の時代だったから,ずっと男性の中で実習も部活も行ってきた.女性整形外科医は稀有の時代だったから,どこへ行っても女性1人は続いたが,違和感なく過ごしてきた.整形外科の仕事が好きだったので,長時間業務も気にならず,無我夢中で楽しく日常診療を行ってきた.

 研修医以降のキャリアの形成には,指導医の役割が重要である.卒業時点では男性医師と同じスタートラインに立っているが,まず,科を選択するにあたって,好き・嫌いよりも,“体力的にどうか?”,“出産・育児を乗り越えられるか”などを考慮せざるを得ない.特に外科系を選択しようとすると,これらの不安材料は足かせとなる.キャリアと家庭を両立できるかどうかは,家族の支援と,社会の理解と,そしてなによりも指導医(上司)の理解が不可欠である.私の時代は一般的にはそれらを期待できず,恵まれた環境にいる人とスーパーウーマンだけがそれを享受できた.実際,大学時代の同期(女性)の中で,育児経験者は半数以下で,厳しい環境であったことがうかがえる.

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 私は現在,臨床整形外科医として,日常診療を自分のクリニックで行いながら,スポーツ選手のサポートを行い,またその合間をぬってメディアや書籍,講演活動,横浜市から2014年によこはま健康づくり広報大使を拝命し,一般の方へ整形外科疾患およびロコモティブシンドローム(以下,ロコモ)予防の啓発活動を行っている.

 現在の活動をするに至った経緯や思いをご紹介したいと思う.

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 私が富山医科薬科大学に入学した1995年,医学部医学科へ入学した女子学生の割合は4割を超え,医学部には女性が少ないというのはもはや過去の話であった.整形外科入局時にはすでに9名の女性入局者がおり,女性であることで入局をためらう理由はさほど感じなかった.入局後も,男性医師と同様に診療や手術を行い,大学院進学もされている先輩女性医師の姿を身近に見聞きし,将来の不安を感じることもなかった.むしろ,当時の心配事は,こんな自分と結婚してくれる相手がいるのかということであったが,何とか相手を見つけて結婚し,半ば計画的に時間の融通が利く(であろう)大学院時代に2児を出産した.

 産後は,育児と仕事の両立のために相当の気合を入れてやらないと大変だ,という漠然とした予感は持ったものの,「何とかなるやろう」と,ひとまず常勤体制で復帰してみることにした.物心ついた頃から「夢は医者になること」と言い続けてきたため,まだ医師と名乗るのも憚られる半人前以下の身分で成長を止めたくない気持ちも強かった.幸い,妊娠・育児中の女性医師の勤務形態と業務内容に関して医局内に既存のルールはなく,医局長に当直免除と復帰時期に関して自分の希望を申し出るとすんなり受け入れてくださった.

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▶第一の転機 —大阪へ—

 人生には何度か転機がある.私の最初の転機は,卒後5年目に東京から実家のある関西へ移り,大阪大学整形外科へ入局したことである.そして大阪厚生年金病院(現JCHO大阪病院)スポーツ医学科の肩フェローとして,米田稔先生の指導を仰ぐことになった.毎日の仕事量は膨大で,その日のうちに帰れることは少なく,睡眠は平均4時間程度であった.肩の診察法,肩関節鏡視下手術の基礎からきっちり叩き込まれ,大変実り多きフェローシップであった.この3年半がなければ間違いなく今の私はない.学術活動の指導も熱心にしていただき,国際学会でも発表するようになった.海外での最初の発表の質疑応答で玉砕したことから,英語が話せなければ,これ以上世界は広がらないと痛感し,英会話の勉強を開始した.

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 整形外科の中でも少々レアな転移性骨腫瘍,すなわち骨転移が私の専門である.骨転移というと,整形外科医の一般的なイメージとしては,骨軟部腫瘍と並んでかなり敬遠されがちな分野だと思うが,近年のがん患者の増加と予後の延長に伴い,整形外科介入の必要性が叫ばれている,比較的新しい分野と認識している.私は,2012年の骨転移キャンサーボード開設時からのコアメンバーで,それから6年以上院内の骨転移診療に携わっている立場として,実臨床における女性医師の実態を報告する.あまり学術的な話ではない点についてはご容赦いただきたい.

ママでも脊椎外科医 鈴木 希央
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 2016年の厚生労働省による調査1)では,整形外科に占める女性医師の割合は4.8%と低い.さらに2017年に日本整形外科学会が女性会員を対象に実施したアンケート2)によると,サブスペシャリティとして脊椎外科を専門にしていると回答した女性医師は50余名である.この数字は,絶対数でみれば小児整形外科と回答した女性医師数(約60名)とほぼ同等であるが,小児整形外科学会と脊椎脊髄病学会の会員数(それぞれ約1,200名と約3,800名)を分母とした割合で比較すると,約5%と1.3%となり,脊椎外科医における女性医師はマイノリティ中のマイノリティといえるのかも知れない.

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 私は高知で生まれ育ちそして,学び,高知の地で医師となった.高知の山間部に住んでいた祖母がいつも変形している膝が痛いと言っている姿を間近でみていたこと,また,腰痛や膝痛で悩まれている人が非常に多いことを知り,絶対に整形外科医になりたいと思い医学部6年間を過ごした.

 医学部生時代には,リハビリテーション部におられた川上照彦臨床教授,石田健司准教授が中学生の野球検診や地域医療の一環である香北町検診に連れていってくださり,整形外科の分野の広さ,フィールドワークを教えていただいた.また現在,愛知医科大学痛みセンターの牛田享宏教授が,整形外科でありながら痛みの診療・研究を積極的にされており,f-MRIの研究の被験者を自分自身が体験する中で,研究の精神を教えていただいた.このように学生時代に整形外科やリハビリテーション部の先生方やスタッフの方々と貴重な経験をさせていただき,迷わず高知大学整形外科に入局した.

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 整形外科女性医師のキャリアの積み方の1例として,育てていただいた諸先生方や,若手整形外科医師,女性研修医や学生に向けたメッセージを伝えることができたら幸いである.

整形外科の広報 山田 恵子
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 整形外科に関連する働きは多種多様であることを紹介したいというお話をいただいて執筆することになった.私は整形外科医としてはかなりの変わり種なので,その働き方が皆様のご参考になるかどうかは甚だ疑問だが,私のようなキャリアパスを受け入れる整形外科の懐の深さ,という視点から温かい目でご拝読いただければ幸いである.

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 先進国を中心とする国際機構,経済協力開発機構(OECD)の2015年のデータをみると,医師に占める女性の割合は,日本は20.4%で,加盟国で最低だった.つまり,日本は先進国で最低ということで,加盟国平均のおよそ半分だった.女性医師の割合は若いほど高く,2012年度の調査委においては,50歳以上では約10%であるが,29歳以下,30〜39歳ではそれぞれ35.5%,30.1%となっている.平成24年診療科別医師男女比では皮膚科や小児科,産婦人科といった診療科では女性医師の占める割合は高いが,外科や脳神経外科などの診療科では,非常に低い.深刻なのはわが整形外科で4.4%であり,診療科最低となっている(図1).千葉大学整形外科も開講から65年の歴史を有するが,初めて女性医師が入局したのは平成元年であり,それ以降も各学年に1名の入局にとどまっているのが現状である(図2).したがって,私が得られているのは非常に数少ないデータであるが,個人的に考察してみたい.

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▶わが国の整形外科女性医師

 厚生労働省が行う2016年(平成28年)12月31日時点での医師・歯科医師・薬剤師調査で1),女性医師を届け出医師数でみると,その割合は年々増加し,平成20年度には20%を超え,平成28年度には全医師数319,480名に対し女性は67,493人(21.1%)となった.ちなみに,医学生の女性増に伴い,平成28年度の臨床研修医の女性比率は32.3%と30%を越えた.

 各診療科における女性医師の割合をみると,皮膚科47.1%,麻酔科38.7%,産婦人科35.2%など,女性医師の占める割合が高い診療科がある高い一方,外科5.8%,泌尿器5.5%,脳神経外科5.3%など,外科系診療科では女性比率が低く,その中でも整形外科は4.8%(病院勤務5.8%,診療所勤務3.3%)と最も少ない(図1).

整形外科/知ってるつもり

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はじめに

 水素は常温で気体として存在する無色無味無臭の最も軽い可燃性ガスで,気体という形では地球上にはごく微量しか存在しない.大気中には0.00005%のみ存在する.

 水素の重要な特徴は,分子量が小さく拡散速度が非常に大きいため,高分子の間を通り抜け,細孔・薄膜などを容易に透過する点である.生体成分に対しては水溶性,脂溶性を問わずに拡散することから,あらゆる臓器とそれを構成する細胞の中まで容易に,しかも素早く到達することができ,人体へ様々な作用を及ぼすことが報告されている1,2)

境界領域/知っておきたい

医療放射線被曝 船尾 陽生 , 石井 賢
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はじめに

 整形外科領域では,脊髄造影や神経ブロック,骨折や脱臼の整復操作,骨折接合術,また人工関節手術や脊椎手術などにおいてX線透視が広く利用されている.その他,各種血管内治療や消化器・泌尿器疾患などの診断や治療においても必要不可欠である.医療放射線被曝は,主に患者側と医療従事者側の被曝に大別され,患者側の被曝ではCTによる診断被曝が多く,医療従事者側ではX線透視による職業被曝が多い.国際放射線防護委員会(International Commission on Radiological Protection:ICRP)では,「正当化・最適化・線量限度」を放射線防護の3原則とし,患者側では主に「正当化・最適化」が適用され,医療従事者側では「線量限度」が適用される.過剰な放射線被曝による医療従事者の身体への影響が懸念されるため,職業被曝の限度はICRPで明確に定められている.

 本稿では,主に脊椎手術における医療従事者の術中被曝の実際について述べ,適正使用のための放射線被曝の低減化対策についても触れたい.

連載 国際学会へ行こう!・1【新連載】

Sports Ultrasound Conference 高田 知史
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 記念すべき第1回Sports Ultrasound Conferenceが,大西賢太郎先生(Pittsburgh大学)主催により,米国Pittsburgh大学で,2018年9月21日,22日の2日間開催された(写真❶❷).近年ますます広がる運動器に対する超音波診療の最新知見に関して,Jay Smith先生(Mayo Clinic)はじめ錚々たる先生方の講演が揃っていた.

 1日目は主に全身の各部位に対する超音波診断の方法論や,それに絡めた病態生理の説明が行われた.標準的な診断,評価はもちろんのこと,超音波画像所見のバリエーション,それぞれの症例数など,さすがアメリカと感じざるを得ない症例を集めていた.また超音波診療に関して全身の各部位を体系的に評価する方法を提唱しており,非常に勉強になるばかりでなく,今後自分たちが周囲に超音波診療を広めるうえで刺激も強く受ける内容であった.またhydrodissectionに関しても数多く発表があり,議論も盛んに行われていた.日本との違いとして,使用する薬液は生理食塩水に限らず5%ブドウ糖液やplate-rich-plasma(PRP)などであり,薬液による効果はまだ不透明であるが,組織間を剥離(dissection)する意味が強く出ていると感じた.

連載 いまさら聞けない英語論文の書き方・9

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 これまで可能な限り,論文執筆の注意事項を具体的にお話ししてきましたが,今回から数回は,主観的かつ若干抽象的な内容が含まれます.他の技術と同様に,英語論文執筆も,感覚的・経験的なところがあり,言葉では言い表しにくい面があります.しかし,そういっても始まりませんので,筆者の考えるところをかみ砕いてお伝えしたいと思います.

 今回は,地味ながら英語論文の屋台骨となる「Materials and Methods」に関して概説します.

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目的:第5中足骨基部骨折に対して足底面に対する骨折線の角度を計測し,この角度に合わせた軸位像の有用性を調査すること.

対象と方法:対象は19例で,側面像での骨折角,斜位像と骨折角で撮影した軸位像での間隙や癒合時期の違いを調査した.

結果:骨折角は平均30.2°であったが,18〜43°とばらついた.当初,斜位像での間隙は平均1.1mm,軸位像では平均1.9mm,骨癒合と判断した時期は,斜位像で平均2.1カ月,軸位像で平均3.4カ月であった.

まとめ:骨折角に合わせた軸位像は斜位像よりも有用であった.

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背景:腰椎固定術後の隣接椎間障害(ASD)に対する低侵襲除圧術の妥当性を検討した.

方法:圧迫性神経障害が主症状である腰椎固定術後ASDに対して内視鏡下除圧手術を行った17症例を対象とし,術前,術後の腰下肢痛,日本整形外科学会腰痛疾患治療成績判定基準(JOAスコア),合併症について調査した.

結果:腰痛・下肢痛VASは術後有意に改善し,JOA改善率は43%で,17例中14例(82.4%)でfair以上(改善率≧25%)の治療効果を得た.17例中3例(17.6%)に追加固定術が必要となった.

まとめ:内視鏡下除圧手術は,圧迫性神経障害が主症状である腰椎固定術後ASDに対する低侵襲治療オプションとなる.

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 骨形成不全症による両側大腿骨骨折後の骨髄炎に対し,抗菌薬含有セメントロッドを用いて加療を行った若年女性の1例を経験した.本症例は髄内釘周囲に感染症状を認め,骨髄炎症状は慢性の経過であった.抗菌薬全身投与と抗菌薬含有セメントロッドを用いて複数回の再置換を行い,合併症の出現なく感染の鎮静化を得ることができた.術後4年経過時点で感染症状の再燃を認めず,経過良好である.

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 母指CM関節症に対するCM関節固定術後に長母指屈筋腱(FPL)が断裂した症例を経験した.症例は82歳の女性で,右母指基部の疼痛を主訴に当院を受診し,右母指CM関節症の診断でCM関節固定術を施行した.術後8週で転倒し右手をついた後から母指小指間のつまみ動作が不能となった.単純CTで手根管遠位部へのスクリューの突出を認め,スクリューによるFPL断裂と診断した.術後5カ月で抜釘および示指浅指屈筋腱をFPLに移行し,その後はつまみ動作が可能となった.CM関節固定術に際しては,スクリューの挿入深度に対し十分な注意が必要であると考える.

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 リウマチ性多発筋痛症(polymyalgia rheumatica:PMR)の患者は高齢者で両肩,全身の痛みを訴えて来院することが多い.ステロイド投与で軽快するが診断後,関節リウマチ(rheumatoid arthritis:RA)への移行例また合併例もみられる.今回,PMRから肩の術後RAの診断がつき早期にMTX,TNF阻害薬を投与し寛解に至った2症例を経験した.

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 アキレス腱付着部剥離骨折に対しsuture anchor法で再建術を施行した治療経験を報告する.症例1は62歳男性,陸上競技中に転倒し受傷した.Suture anchor法で付着部再建術を施行し,術後2週から足底板を用いて歩行練習を開始,術後半年でスポーツ復帰した.症例2は42歳男性でフットサル中に受傷した.同様に再建術を行い,術後半年で競技復帰した.アキレス腱付着部の踵骨剥離骨折に対してsuture anchor法での強固な固定により,早期リハビリテーション,スポーツ復帰が可能となるため有用な方法と考えられる.

書評

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 「救急医にとって最も大事な能力は?」

 この答えの選択肢はさまざまだと思います.しかし,「情報に基づいて決断する」ということが救急医にとって最も大事な能力であることを否定する人は少ないでしょう.そして,現在の救急医療においてその決断の大きな支えとなるのが画像診断です.日中の病院の営業時間帯は,救急医は読影時に放射線科医という頼もしいパートナーがいます.夜や休日は救急医が「放射線科医になって」読影をする必要があります.

INFORMATION

第76回乳児股関節エコーセミナー

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目次

欧文目次

「臨床整形外科」最優秀論文賞2018発表

次号予告

あとがき 土屋 弘行
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 新年度を迎え,読者の皆様におかれましては,希望を胸に新たなスタートを切られたことと思います.このあとがきをしたためている時は,二十四節気の「清明」の時期です.清明とは,「清浄明潔」の略で,花々が次々と咲き始め,小鳥が囀り,そして蝶が舞い始める清らかな季節の訪れを意味するそうです.桜前線もどんどん北上しており,ここ金沢でも桜は満開で,桜の花びらのように兼六園や金沢城公園は観光客で溢れかえっています.精一杯咲き誇っている桜をみていますと,私たちも,精一杯生き,精一杯自分の花を咲かせようという気持ちが鼓舞されます.桜をみている世界中の人が同じような気持ちを抱いていることでしょう.アメリカでは,ワシントンDCのポトマック川沿いの桜並木が有名ですが,ジョージア州のメイコンには全米最多の35万本の桜があり,毎年3月の終わりに桜まつりが1週間行われています.

 さて,「臨床整形外科」最優秀論文賞2018が発表されました.藤原啓恭先生,喜多晃司先生(いずれも筆頭著者),誠におめでとうございます.今後も,整形外科の発展に寄与していただきたいと思います.誌上シンポジウム「整形外科を牽引する女性医師たち—男女共同参画」では,たくさんの貴重な情報が満載です.女性医師の最も少ない診療科は,整形外科と脳神経外科です.これを機に,整形外科医を目指す女性医師が増加してくれれば,大変喜ばしいことです.全国大学医学部の女子医学生の比率は30%を超えていますが,必然的に外科系診療科にとっては逆風となっています.整形外科のニーズは高まる一方なのに,ここ10年間,毎年誕生する整形外科医の数は横ばいですので,今後,女性整形外科医の増加によって整形外科医不足が解消されることを願ってやみません.それには,女性の働く環境を整備する必要が急務の課題でしょうか.その他にも,本誌は充実した内容を誇ります.定番の特集と臨床経験や症例報告をもとに,診療にお役に立ていただければ幸いです.

基本情報

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臨床整形外科
54巻5号 (2019年5月)
電子版ISSN:1882-1286 印刷版ISSN:0557-0433 医学書院

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