連載 国際学会へ行こう!・1【新連載】
Sports Ultrasound Conference
高田 知史
1
1亀田総合病院整形外科
pp.506-508
発行日 2019年5月25日
Published Date 2019/5/25
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1408201368
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記念すべき第1回Sports Ultrasound Conferenceが,大西賢太郎先生(Pittsburgh大学)主催により,米国Pittsburgh大学で,2018年9月21日,22日の2日間開催された(写真❶❷).近年ますます広がる運動器に対する超音波診療の最新知見に関して,Jay Smith先生(Mayo Clinic)はじめ錚々たる先生方の講演が揃っていた.
1日目は主に全身の各部位に対する超音波診断の方法論や,それに絡めた病態生理の説明が行われた.標準的な診断,評価はもちろんのこと,超音波画像所見のバリエーション,それぞれの症例数など,さすがアメリカと感じざるを得ない症例を集めていた.また超音波診療に関して全身の各部位を体系的に評価する方法を提唱しており,非常に勉強になるばかりでなく,今後自分たちが周囲に超音波診療を広めるうえで刺激も強く受ける内容であった.またhydrodissectionに関しても数多く発表があり,議論も盛んに行われていた.日本との違いとして,使用する薬液は生理食塩水に限らず5%ブドウ糖液やplate-rich-plasma(PRP)などであり,薬液による効果はまだ不透明であるが,組織間を剥離(dissection)する意味が強く出ていると感じた.
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