総合リハビリテーション 44巻4号 (2016年4月)

特集 地域包括ケア時代のリハビリテーション

今月のハイライト
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 重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう,住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築が急がれています.その中でリハビリテーション専門職に特に期待されている予防と生活期医療の領域を中心に新しい動きをご紹介いただきました.

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はじめに

 団塊の世代が75歳以上となる2025(平成37)年に向け,単身高齢者世帯や高齢者夫婦のみ世帯,認知症高齢者の増加が予測され,介護が必要な状態になっても住み慣れた地域で暮らし続けることができるよう,介護だけではなく,医療や予防,生活支援,住まいを一体的に提供する地域包括ケアシステムの構築(図1)が重要な政策課題となっている.また,地域によっては,高齢化の進展状況をとっても,人口が横ばいで75歳以上人口が急増する大都市部もあれば,75歳以上人口の増加は穏やかで人口は減少する市町村部もある.このことから,地域包括ケアシステムは,地域の実情を把握している保険者である市町村や都道府県が,地域の自主性や主体性に基づき,地域の特性に応じて作り上げていくことが必要となってきている.一方,40歳以上人口は,2021年をピークに減少し,2050年には「1人の若者が1人の高齢者を支える」という厳しい社会が到来することから,高齢者自身が長く働き続けられる環境を整え,社会の担い手を少しでも増やすことが必要となっている.

 2014年度の介護保険制度の改正では,予防給付(通所介護・訪問介護のみ)の一部を市町村が取り組む地域支援事業に移行し,住民など多様な担い手による多様なサービスが提供できる介護予防・日常生活支援総合事業を創設している.また,従来の介護予防事業については,一次予防と二次予防を一体的に取り組めるよう一般介護予防事業として再構築し,理学療法士,作業療法士,言語聴覚士らを活かした自立支援に資する取り組みを推進するなど介護予防の機能を強化した.さらに,包括的支援事業に地域ケア会議の充実や在宅医療・介護連携の推進,認知症施策の推進などを新たに加え,市町村が実施する地域支援事業の充実を図った(図2).

 また,2015年度の介護報酬の改定では,地域包括ケアシステムの構築に向けた取り組みをさらに推進するため,特に介護保険でのリハビリテーションでは,「心身機能」,「活動」,「参加」の要素にバランスよく働きかける効果的なサービスの提供を推進するための理念の明確化と「活動」,「参加」に焦点を当てた新たな報酬体系を導入したところである.

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はじめに

 世界で前例のない高齢化が進行している日本では,要介護者の大幅な増加が問題となっている.2006年度から,その抑制をめざしたハイリスク(者を対象とする)戦略を中心とする介護予防が導入されたが,その限界が明らかになった.そして,厚生労働省は2015年度から,地域の人口集団全体にアプローチするポピュレーション戦略へと介護予防政策の見直しを図り,高齢者の通いの場を増やすなど,地域づくりによる介護予防を推進することとなった1)

 本稿では,介護予防政策の転換に至った経緯やハイリスク戦略の限界について述べ,地域づくりによる介護予防の根拠になったエビデンスとポピュレーション戦略による介護予防の事例について紹介する.

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はじめに

 急速に高齢化が進むなか,厚生労働省は「これからの介護予防」のなかで,「住民自身が運営する体操の集いなど地域に通いの場が継続的に拡大していくような地域づくりを推進」,「地域づくりを担う市区町村の取り組みが不可欠」と明示した1).そして2015年度から介護予防・日常生活支援総合事業が新設された.運動を取り入れた通いの場を地域に増やすことで介護予防を推進する取り組みの先駆例はすでに全国にみられる.しかしながら,それらのうちプログラムと呼べるような理論や方法が論文にまとめられたものは少ない2)

 そこで,本稿では,市区町村等が支援して行った,運動を取り入れた住民主体の介護予防事例の文献をシステマティックに収集しレビューした.住民が主体的に活動を行うまでのプロセスや,支援内容,効果の検証方法について,その共通点と課題をまとめることを目的とした.

【文献収集の方法】

 市区町村が支援する運動を取り入れた住民主体の介護予防のなかでも,定期的に住民が集うことのできる通いの場があること,そして,通いの場が立ち上がるまでのプロセスについて具体的な記述のある文献をレビューの対象とした.データベース「CiNii」を用い,図に示した検索語,条件で文献検索を行った(2015年9月30日).このほか,図に示した検索語,条件で抽出された文献の詳細の把握およびより多くの事例を収集することを目的にハンドサーチにより文献を4件,学術大会などの抄録を3件追加した.

 最終的に20事例の32文献を対象とした(表)3-34).複数の事例に共通していた住民主体の通いの場に至るプロセスおよび支援内容,効果検証について以下に述べる.

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はじめに

 2008年に地域包括ケア研究会は,「2025年に向けて今後増加する社会保障の費用を利用者が納得して負担できるよう,個々人の尊厳を守りつつ利用者のニーズを満たせるような制度の構築」を提言した1)

 一般社団法人日本作業療法士協会(以下,OT協会)では,2008年度厚生労働省老健局老人保健健康増進等事業(以下,研究事業)の研究補助金を基盤に,国民にわかりやすく作業療法を伝えるために,基準となる一つの作業療法の枠組みづくりをはじめた.その研究事業では,2013年度まで行われ本枠組みの開発と検証が行われた.表1に研究事業の経緯を示す2).自立支援に資する包括マネジメント方法として開発された本枠組みは,回復期リハビリテーション病棟や通所,入所,訪問などさまざまな場所で効果が検証され,また作業療法士(OT)と介護支援専門員,OTと訪問介護などさまざまな連携場面での有効性も検討された.研究事業後においてもOT協会は介護予防に資する本枠組みの検討も行っており,地域包括ケア時代における有効な手段として本枠組みを実践している最中である.こうして発展を遂げてきた枠組みを,OT協会は「生活行為向上マネジメント」と名付けた.今回,この生活行為向上マネジメントの考え方と実際について事例を通じて紹介する.

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はじめに

 地域包括ケアシステムの推進に向けて,市区町村に実施が義務付けられた地域ケア会議であるが,その手法や構成メンバーは市区町村によって,また地域包括支援センターによって,さまざまである.

 地域ケア会議では,多職種による協働のもと,個別の事例検討を積み重ね,高齢者の自立支援に資するケアマネジメントを地域全体に普及することにより,地域で高齢者を支えるネットワークを強化することが求められている1).国や市区町村からは,この地域ケア会議にリハビリテーション専門職の積極的な参加が期待されている.

巻頭言

リハ・マインド 角田 亘
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 私は,リハ・マインドという語を口にすることを好まない.

 リハビリテーション医学科ならではの独特な心得・視点・考え方,すなわちリハ・マインドを理解しておくことは,リハビリテーション医にとっておそらくは必須である.ただ私は,リハ・マインドという語が先走ることで生じうるいくつかの弊害を,老婆心と自覚しながらも危惧する.まずは「リハビリテーション医が誇ることができるのは,そのマインドしかないのか?」と,他分野の医療者たちから見下される危険がある.次いで「リハビリテーション医は,そのマインドさえもち合わせていれば,scientificな思考はあまり問われない」と誤解する若きリハビリテーション医が生まれてこないとは限らない.私は,リハビリテーション医なるものは,患者の障害のみならずその生活にまで焦点をあて,いかなる患者に対しても最良のmanagementとsupportを提供できるspecialistと理解している.すなわちリハビリテーション医は,リハビリテーション医学のspecialistとしての知識を備え,診療・治療技術をも習得する必要がある.よって,私は思う.今,私たちリハビリテーション医が行うべきは,自分たちが抱いているマインドを声高らかにアピールすることではなく,そのマインドに基づいて専門的な知識や技術を確実に培い,それらこそを明確なかたちで広く示していくことではなかろうか.

入門講座 運動耐容能評価・1【新連載】

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運動負荷試験の目的

 心臓リハビリテーションにおいて運動負荷試験は欠かせない.運動負荷試験は心疾患,とりわけ狭心症・心筋梗塞をはじめとする虚血性心疾患の診断,治療効果判定,運動耐容能評価に用いられている.最も頻度の高い運動負荷試験の目的は,虚血性心疾患の診断である.すなわち,運動で誘発される狭心症を検出するために行われる.狭心症は,典型的症状(狭心痛)を訴えるときに記録した心電図が,虚血性変化(主にST変化)を示すとき診断が確定されるが,安静時心電図ではまったく異常を認めず,日常生活で明らかな狭心痛を認めない例も少なくない.また運動時における軽い息切れなど,典型的な狭心症状を呈さない場合もある.このようなとき運動負荷試験は,安静時には予測できない虚血性心疾患を検出することができる.

 心筋梗塞後や心臓外科手術後の心臓リハビリテーションにおいても,リハビリテーション開始時の運動の安全性や運動処方の作成に運動負荷試験は欠かせない.運動負荷試験によって患者の運動耐容能を評価し,その結果をもとに運動処方(特に運動強度設定)や運動・生活指導を行いさらに職業復帰を判断する.心不全患者に関しては,運動耐容能〔最高酸素摂取量(peakVO2)〕と生命予後が相関する1)ことが知られており,心臓移植の基準にpeakVO2が用いられていることからも,運動耐容能の重要性がわかる2,3)

実践講座 神経心理学的検査の実際・4

WMS-R 中島 恵子
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 1945年ウェクスラー記憶検査(Wechsler Memory Scale;WMS)が刊行され,1987年ウェクスラー記憶検査改訂版(Wechsler Memory Scale-Revised;WMS-R)となった1).1998年に米国ではWMS-Ⅲに既に改訂されているが,日本版は待たれる状況にある.2001年日本版WMS-Rが杉下らにより刊行され1),現在まで使用されている.

 記憶障害は,一般的にはエピソード記憶の障害,つまり,最近個人が経験したエピソードの想起,あるいは新しい情報の学習が困難であることを意味する.WMS-Rは,ワーキングメモリ,エピソード記憶の測定が中心であり,展望記憶,手続き記憶,意味記憶は含まれない1,2).ワーキングメモリは,言語や空間課題の即時・短期の想起のためのシステムであり,新しい情報の獲得(前向性記憶)に関係する.エピソード記憶は,言語・視覚・聴覚課題の保持のための長期システムであり,以前に学習した情報(逆向性記憶)に関係する.ワーキングメモリの中央実行系は背外側前頭前野と関係があり,二重課題の遂行,つまり同時処理に関与する.エピソード記憶は内側側頭葉,間脳,前脳基底核,脳梁膨大部皮質と関係があり,注意力,想起方略,記憶そのものに関与する.記憶に問題をもつ人々は,脳損傷のみならず,急性期の心因性遁走,薬物,一過性てんかん健忘症などでもエピソード記憶の障害が起こる.

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要旨 【目的】人工股関節全置換術前の変形性股関節症(osteoarthritis of hip;股OA)患者を年齢層別に分類し,日本整形外科学会股関節疾患評価質問表(Japanese Orthopaedic Association Hip Disease Evaluation Questionnaire;JHEQ)を用いて生活の質(quality of life;QOL)評価を行い,影響する因子を検討することである.【対象】手術目的で入院した女性股OA患者94例(平均年齢70.2±9.1歳)とした.【方法】JHEQによるQOL評価と身体機能評価を行い,非高齢者群,前期高齢者群,後期高齢者群の3群間比較を行った.次に,年齢層別にJHEQに含まれる股関節に対する状態不満足度との関連因子を検討した.【結果】非高齢者群に比べ後期高齢者群のHarris Hip Score(HHS)は有意に低値であった.股関節に対する状態不満足度に影響する因子は,非高齢者群はHHS,前期高齢者群はJHEQ動作,後期高齢者群はJHEQ痛みであった.【結論】年齢層別に股関節に対する不満に影響する因子は異なり,個々に応じた詳細な評価と適切な介入の必要性が再認識されただけではなく,65歳以上では主観的評価がより重要であることが示唆された.

集中講座 臨床研究倫理ことはじめ・第28回

申請編—研究計画書(6) 神山 圭介
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 前回までに続き,「人を対象とする医学系研究の倫理指針」(以下,「指針」)第8(1)に規定された研究計画書の記載事項について解説します.

集中講座 研究入門・第4回

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 研究に限らないが,今までなかったものを形にすること,ゼロから何かを生み出すことは簡単ではない.多くの失敗や試行錯誤,時には偶然や幸運に恵まれて初めて形になる.だから,そこには物語が生まれる.

 学会発表など数か月で終わるようなデータ主導型(第3回参照)の小さな研究プロジェクトであれば,研究計画なしに,いきなり分析に着手できることも多い.しかし2年以上かかる修士・博士論文や研究費を獲得して行うような本格的な研究には,研究計画が必要になる.計画に至る前に,着想,構想,デザイン(設計)などのステップを行きつ戻りつしながら練り上げ計画として具体化していく.

連載 身体障害者診断書Q&A

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Q1 発症からどの程度経過をみてから診断すべきですか?

A1 脳卒中の身体障害者手帳の診断については,四肢の切断や急性疾患の後遺障害などとは異なり,どの程度機能障害を残すかを判断するためには,ある程度の観察期間が必要であるとされています.

連載 印象に残ったリハビリテーション事例

恵三さんの卒業式 稲川 利光
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恵三さんのこと

 恵三さんは10年前に脳梗塞を発症した.

 脳梗塞になってまったく動けなくなってから,長女の恵美子さん夫婦と西伊豆で暮らしている.

Sweet Spot 文学に見るリハビリテーション

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 『ソフィーの選択』などで知られる米国の作家スタイロンが1990年に発表した自伝的なエッセイ『見える暗闇—狂気についての回想』(大浦暁生訳,新潮社)は,スタイロン自身のうつ病体験を綴った作品であるが,そこには,「鬱病は偏りなく手を伸ばして来るが,かなりの信憑性で実証されているのは,芸術家的なタイプ(とくに詩人)がとりわけその病魔に弱いということだ」とする病跡学的な認識が示されている.スタイロンは,「この病気が深刻な臨床的表われ方をすれば,犠牲者の20パーセント以上が自殺の形をとる」,「このようにして倒れた芸術家たちの例を現代と近代からほんのいくつか拾うだけで,悲しくもあるがキラ星のような名簿となる」として,ゴッホやヴァージニア・ウルフ,パヴェーゼやヘミングウェイなど,20人の名前を挙げている.

 スタイロンは,うつ病と芸術家の密接な関係を強調しているのである.

Sweet Spot 映画に見るリハビリテーション

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 「ローマに消えた男」(監督/ロベルト・アンドー)は,精神障害者が政党のリーダーとして人気を博するという話だ.

 エンリコ率いるイタリア最大野党は,国政選挙を前にして支持率が急降下している.エンリコは党の集会でも罵声を浴びせられ,まさに落ち目の三度笠.上がり目のないエンリコが選択した道は失踪.その先にあるのはかつての夢,映画製作の現場だ.

学会印象記

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 (公財)日本障害者リハビリテーション協会主催の第38回総合リハビリテーション研究大会は,2015年9月18日(金),19日(土)の両日に愛知県産業労働センター「ウインクあいち」大ホールを会場にして開催された.JR名古屋駅に近く,400名を超す参加者があり,盛況裡に終了した.愛知県での開催は1994年の第17回大会(会場は名古屋国際会議場)以来,2回目になる.今回のテーマは「総合リハビリテーションの深化を求めて〜明日から一歩を踏みだそう〜」である.

 総合リハビリテーション研究大会は,障害者リハビリテーションの国際的な動向に影響を受けながら,1977年から「リハビリテーション交流セミナー」の名称のもとに,日本におけるリハビリテーションの実践と研究に従事している団体やワーカーの交流セミナーとして始まった.その後,1987年に「総合リハビリテーション研究大会」という名称に変更され,今日に至っている.象徴的な取り組みとして,研究大会の回数には入っていないが,1988年の第16回リハビリテーション世界会議が挙げられる.東京の京王プラザホテルで開催され,大江健三郎氏の記念講演があり,盛大な大会になった.最近の研究大会ではWHOのICF(国際生活機能分類)モデルを基底にして,総合リハビリテーションの考え方の確立を目指している.

書評/ニュース

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 私はこの本を,理学療法士を養成する学校の立場で読んだ.

 理学療法士養成課程では,総単位の2割前後を臨床実習が占めている.学生は実習地において3〜4週間の短期実習,8〜10週間の長期実習に臨み,評価または治療を中心にさまざまな形で臨床実習を展開する.

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 『戦略としての医療面接術』のタイトル通り,医療面接の著作です.しかしながら,従来の「医療面接」をテーマに扱った書籍とは異なり,著者自身の実際の経験に基づき深く洞察されており,通読してなるほど,そういう切り口もあったか,と深く感心しました.われわれが普段の臨床で応対する「患者・その家族」—その個性や社会環境などの背景要素の多様性に注目しています.

 「うまくいかない医療面接」を経験した際,医師としては,「あの患者・患者家族は変だから…」と自分を含め他の医療スタッフに説明付けようとしがちですが,うまくいかなかった医療面接は,われわれが医療面接上必ず確認しておかなければならなかった手順や態度を怠ったことが原因であったかもしれない.この著作はそれを実臨床で陥りがちな,さまざまなシチュエーションを提示することで,抽象論に終始することなく具体的に提示してくれています.通読後,今まで自分が経験してきた医療面接の失敗例を思い返しても,本書にて指摘されている「やってはいけないこと」がいくつも当てはまり,内省した次第です.

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 超高齢社会を迎えている今,国民の健康に対する関心が高まっている.EBM(evidence-based medicine)は,健康の獲得や維持に運動が深く関与していることを明らかにした.体を動かすことが,寿命,がん,認知症などの健康障害に良い影響を与えることが,関係者の地道な啓発活動により,国民の間にも浸透し始めている.

 一方,「体を動かす」ことの象徴としてスポーツ活動がある.近年のスポーツ科学の発達は,トレーニングをはじめ,スポーツのあり方にさまざまな変革をもたらしている.

お知らせ

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文献抄録

次号予告

編集後記
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 今月の特集は「地域包括ケア時代のリハビリテーション」.記事中でも紹介されていますが,厚労省のHPでは「地域包括ケアシステム」について「団塊の世代が75歳以上となる2025年を目途に,重度な要介護状態となっても住み慣れた地域で自分らしい暮らしを人生の最後まで続けることができるよう,住まい・医療・介護・予防・生活支援が一体的に提供される地域包括ケアシステムの構築を実現していきます.」とあります.……はて,私の「住み慣れた地域」ってどこだろう? 上京して以来ずっと賃貸暮らし.10年以上暮らした街もあるけど,そこでは独身の一人暮らしで地域とのかかわりは月に数百円町内会費を払っていたぐらい.では,上京するまで過ごした実家のある地域が「住み慣れた地域」か? というと,上京して早ウン十年,確かに「ふるさと」ではあるけれど,「住み慣れた地域」というのはちょっと違うように思います.もしや就職してから20年以上ほぼ毎日通勤した文京区本郷こそある意味もっとも「住み慣れた地域」……? いやいやそれは違うなあ.私の老後の準備,第1歩は,「住み慣れた地域」をつくることかも……と思った新年度です.

基本情報

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総合リハビリテーション
44巻4号 (2016年4月)
電子版ISSN:1882-1340 印刷版ISSN:0386-9822 医学書院

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