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研究と報告
人工股関節全置換術前における日本整形外科学会股関節疾患評価質問表(JHEQ)を用いた年齢層別QOLに対する影響因子の検討
Study of considering the age of the QOL in patients with osteoarthritis of the hip using JHEQ before total hip arthroplasty
田中 暢一
1
,
松本 隆幸
2
,
許 太如
3
Nobukazu Tanaka
1
,
Takayuki Matsumoto
2
,
Takayuki Kyo
3
1ベルランド総合病院理学療法室
2佐野記念病院リハビリテーション科
3ベルランド総合病院整形外科
1Department of Physical Therapy, Bellland General Hospital
2Department of Rehabilitation, Sanokinen Hospital
3Department of Orthopedics, Bellland General Hospital
キーワード:
日本整形外科学会股関節疾患評価質問表(JHEQ)
,
人工股関節全置換術
,
生活の質
Keyword:
日本整形外科学会股関節疾患評価質問表(JHEQ)
,
人工股関節全置換術
,
生活の質
pp.325-331
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200566
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要旨 【目的】人工股関節全置換術前の変形性股関節症(osteoarthritis of hip;股OA)患者を年齢層別に分類し,日本整形外科学会股関節疾患評価質問表(Japanese Orthopaedic Association Hip Disease Evaluation Questionnaire;JHEQ)を用いて生活の質(quality of life;QOL)評価を行い,影響する因子を検討することである.【対象】手術目的で入院した女性股OA患者94例(平均年齢70.2±9.1歳)とした.【方法】JHEQによるQOL評価と身体機能評価を行い,非高齢者群,前期高齢者群,後期高齢者群の3群間比較を行った.次に,年齢層別にJHEQに含まれる股関節に対する状態不満足度との関連因子を検討した.【結果】非高齢者群に比べ後期高齢者群のHarris Hip Score(HHS)は有意に低値であった.股関節に対する状態不満足度に影響する因子は,非高齢者群はHHS,前期高齢者群はJHEQ動作,後期高齢者群はJHEQ痛みであった.【結論】年齢層別に股関節に対する不満に影響する因子は異なり,個々に応じた詳細な評価と適切な介入の必要性が再認識されただけではなく,65歳以上では主観的評価がより重要であることが示唆された.
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