Japanese
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特集 地域包括ケア時代のリハビリテーション
生活行為向上マネジメント
Management Tool for Daily Life Performance:MTDLP
大庭 潤平
1
,
北岡 裕也
2
,
中川 愛理
2
,
中村 春基
3
Jumpei OBA
1
,
Yuya KITAOKA
2
,
Airi NAKAGAWA
2
,
Haruki NAKAMURA
3
1神戸学院大学総合リハビリテーション学部
2介護老人保健施設白寿苑
3一般社団法人日本作業療法士協会
1Department of Rehabilitation, Kobe Gakuin University
キーワード:
生活行為向上マネジメント
,
生活行為
,
自立支援
Keyword:
生活行為向上マネジメント
,
生活行為
,
自立支援
pp.295-303
発行日 2016年4月10日
Published Date 2016/4/10
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1552200558
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はじめに
2008年に地域包括ケア研究会は,「2025年に向けて今後増加する社会保障の費用を利用者が納得して負担できるよう,個々人の尊厳を守りつつ利用者のニーズを満たせるような制度の構築」を提言した1).
一般社団法人日本作業療法士協会(以下,OT協会)では,2008年度厚生労働省老健局老人保健健康増進等事業(以下,研究事業)の研究補助金を基盤に,国民にわかりやすく作業療法を伝えるために,基準となる一つの作業療法の枠組みづくりをはじめた.その研究事業では,2013年度まで行われ本枠組みの開発と検証が行われた.表1に研究事業の経緯を示す2).自立支援に資する包括マネジメント方法として開発された本枠組みは,回復期リハビリテーション病棟や通所,入所,訪問などさまざまな場所で効果が検証され,また作業療法士(OT)と介護支援専門員,OTと訪問介護などさまざまな連携場面での有効性も検討された.研究事業後においてもOT協会は介護予防に資する本枠組みの検討も行っており,地域包括ケア時代における有効な手段として本枠組みを実践している最中である.こうして発展を遂げてきた枠組みを,OT協会は「生活行為向上マネジメント」と名付けた.今回,この生活行為向上マネジメントの考え方と実際について事例を通じて紹介する.
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