臨床皮膚科 70巻11号 (2016年10月)

連載 Clinical Exercise・110

Q考えられる疾患は何か? 尾上 智彦
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症例

患 者:61歳,女性

家族歴:特記すべきことなし.

既往歴:高血圧,脂質異常症にてベシル酸アムロジピン,アトルバスタチンカルシウム水和物,カルベジロール内服中.

現病歴:左頰部の紅褐色病変が出現したため,近医にて,外用(詳細不明),ビタミンC内服などを試みたが軽快せず,皮膚パンチ生検を施行し,悪性腫瘍を疑われ,当科を紹介され受診した.

現 症:左頰部に直径15mm大の紅褐色病変があった(図1).表面に前医での生検による痂皮があるほかは,陥凹および隆起はなかった.また,明らかな皮下硬結,結節を認めなかった.

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要約 11歳,男児.5年前から右前額部に自覚症状を欠く皮疹が出現した.前頭部正中部にBlaschko線に一致して小丘疹の集簇する局面を両側性に認めた.病変部の病理組織像では,表皮直下から真皮中層と付属器周囲に密な塊状の炎症細胞浸潤がみられた.また,表皮内リンパ球浸潤と一部に不全角化および過角化を認め,線状苔癬と診断した.0.03%タクロリムス軟膏外用開始し,約6週間後に皮疹はほぼ消退した.顔面の両側性に発症した線状苔癬は極めて稀な症例であり,タクロリムス軟膏外用は治療の第一選択肢として試みられても良いと考えられた.

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要約 27歳,女性.初診1年前より足底,3か月前より顔面と手掌の皮疹が出現し近医を受診した.掌蹠膿疱症が疑われ,ジフルプレドナートとマキサカルシトールの外用を開始されたが掌蹠の皮疹は難治であった.顔面の皮疹も塩酸ミノサイクリンやベタメタゾン・d-クロルフェニラミンマレイン酸塩配合剤の内服,クロベタゾン酪酸エステル外用で加療したが軽快せず,拡大傾向を示した.当科初診時,顔面に毛孔一致性丘疹と小膿疱の集簇する紅斑局面を認め,好酸球性膿疱性毛包炎を疑う所見であった.顔面および指背の膿疱から皮膚生検を施行し,病理組織所見から本症と診断した.外用は変更せず,インドメタシンの内服を開始したところ,顔面の瘙痒および皮疹は消失し,掌蹠の皮疹も軽快した.好酸球性膿疱性毛包炎の掌蹠の皮疹は,掌蹠膿疱症との鑑別が難しい.今回われわれは,自験例および過去の報告例をもとに両者の鑑別点を検討した.

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要約 75歳,男性.13年前に全指趾に小豆大までの落屑性紅斑が出現した.5年前より関節症状が出現し関節症性乾癬と診断され,インフリキシマブの投与を開始した.10回投与後に労作時呼吸苦が出現し,KL-6上昇,CT所見より間質性肺炎と診断されインフリキシマブを中止した.当院初診時,両手指と手掌に軽度鱗屑を付着する紅斑を認めた.右3〜5指と左2〜5指のDIP関節には変形を認めた.KL-6の軽度上昇を認めたが胸部CTではIPは略治していた.アダリムマブ投与を開始後,KL-6値は再上昇し,CT所見は間質性肺炎再燃を示唆した.アダリムマブ中止したところ,関節炎が再燃した.シクロスポリンを投与し関節炎は改善したが,腎障害出現したため間質性肺炎改善後,ウステキヌマブに変更し,その後は増悪ない.間質性肺炎により生物学的製剤を中止する症例では短期間のシクロスポリン投与は関節症性乾癬と間質性肺炎の両方の改善を期待でき治療の選択肢の1つになりうる.

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要約 78歳,男性.既往にサルコイドーシス疑い,骨髄異形成症候群がある.皮疹出現の1年前に,咳嗽,喀血の症状があった.胸部CTにて浸潤影を認め,経気管支鏡生検にて非壊死性の類上皮肉芽腫を確認され,PR3-ANCA陽性で,granulomatosis with polyangiitis(GPA)が疑われたものの確定診断には至らなかった.1年後,右顔面,頸部,両上腕に潰瘍を伴う結節が出現した.腎機能の低下および,結節部の皮膚組織像に壊死性血管炎を認め,GPAと診断した.副腎皮質ステロイドの全身投与を行い,皮疹は速やかに改善し,腎機能の回復,PR3-ANCAの低下も認めた.壊死性血管炎を伴うGPAは急速進行性で全身型に拡大する傾向があり,腎機能障害を呈する例が多いとされる.原因不明の結節,潰瘍ではGPAも鑑別疾患の1つに挙げ,皮膚生検を含めた各種検査を行い,GPA確定診断後は速やかに治療を開始することが重要である.

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要約 84歳,男性.数年前より仙骨部に疣状の腫瘤があり,他院で治療していたが軽快傾向なく当院を紹介受診した.仙骨部に約5cmの黒褐色,一部紅色で表面が疣状の腫瘤がみられた.ダーモスコピー所見で血管性病変を疑い,皮膚生検では,被角血管腫の病理組織像であった.治療は外科的切除も検討したが,高齢であり,腫瘤が大きいため切除するには侵襲性が少なからずあると考えられた.そこで液体窒素療法を施行したところ,奏効した.治療後約2年経過するが再発はない.仙骨部の単発性被角血管腫は切除治療を施行する報告が多い.しかし,他の部位に生じた例に比べ高齢者に多くしかも大型である.また仙骨部のため手術が困難な場合もあり,液体窒素療法が有用な治療法であると考えた.

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要約 39歳,女性.初診2年前より臀部の皮下腫瘍を自覚するようになった.CTでは尾骨部皮下〜直腸後壁にかけて多房性囊胞性腫瘤を認めた.臨床像および仙骨部からの試験穿刺で粥状物が吸引できたため,粉瘤と考え,切除した.囊胞は深部では直腸後壁と接していた.病理組織学的には尾骨部皮下の囊胞壁は重層扁平上皮で裏打ちされ,粉瘤として矛盾しない所見であったが,直腸後壁と接していた部分は重層扁平上皮以外にも多列絨毛円柱上皮で裏打ちされており,tailgut cystと診断した.Tailgut cystは胎生期に消退するtailgut(尾腸)が遺残するために生じる囊胞性疾患であり,10%程度で悪性化するとされている.臨床的には粉瘤などとの鑑別が必要だが画像検査での診断は困難であり,臀部皮下腫瘤の鑑別疾患として皮膚科医として念頭に置く必要がある.

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要約 77歳,男性.約4年前から仙骨部の腫瘤を自覚した.初診時,左臀部に4.0×2.5cmの可動性が比較的良好な隆起性腫瘤を認めた.仙骨部MRIではT1およびT2強調画像ともに低信号であった.腰椎麻酔下にて,仙骨部腫瘤を全切除した.病理組織学的に,過角化と真皮全層にわたる膠原線維の増生とともに,神経線維束の過形成を認めた.以上から神経過形成を伴ったcoccygeal padと診断した.自験例は高齢発症であり,神経の過形成を伴ったことが特徴的であった.Coccygeal padは慢性的な刺激により形成されるが,年齢によっては神経過形成をも引き起こすことが示唆された.

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要約 34歳,女性.8歳頃より右第1指DIP関節外側に5mm大の圧痛を伴う皮内腫瘤を認めていた.以前,他院にて表面を削ったことがあるが再発したため,当院を受診した.血管平滑筋腫などを疑い全摘し,病理組織学的に真皮内に大小の類円形管腔構造の集簇を認めた.管腔は上皮と筋上皮細胞の二相性を示し,内腔に好酸性の無構造物質と角化物を有していた.細胞異型や核分裂像はなかった.明らかな断頭分泌は認めず,GCDFP-15が陰性であったことより,エクリン腺由来のpapillary tubular adenomaと診断した.診断に際し,ダーモスコピーも参考所見の1つとなりうる.また,手指に好発する悪性腫瘍であるaggressive digital papillary adenomaやaggressive digital papillary carcinomaとの鑑別を要する.

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要約 60歳,男性.2年前に右踵部に黒色斑が出現し,1か月前から滲出液を伴い増大したため当科受診.中央に糜爛を伴う2cm大の不整な黒色局面があり,ダーモスコピーでは皮丘優位の所見であった.悪性黒色腫と診断し,悪性腫瘍切除,センチネルリンパ節生検を施行,内側足底皮弁で再建した.RI法,色素法,ならびに蛍光法を併用し,右膝窩,右鼠径にセンチネルリンパ節,右大腿部にinterval nodeを同定した.右膝窩リンパ節のみに転移を認めたため,膝窩リンパ節郭清術を施行した.下肢原発悪性黒色腫において膝窩リンパ節転移の頻度は統計的に稀であるが,踵領域の悪性黒色腫では膝窩センチネルリンパ節に流入することを念頭に置き,リンパ流の評価をすることが重要である.

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要約 63歳,女性.5年前に血管免疫芽球性T細胞リンパ腫を発症し5か月間の化学療法を施行され完全寛解となった.その頃から外陰部の黒褐色結節を自覚した.徐々に増大し出血するようになった.結節周囲には米粒大までの乳頭腫状の黒褐色丘疹が散在していた.結節の全摘標本の病理組織像で著明な角化を認め,表皮と連続性に個細胞角化を伴う大小の腫瘍胞巣が増殖し,核分裂像や異常角化細胞も散見された.凍結組織よりPCR法にてHPV 16DNAを検出し,bowenoid papulosisから発生したBowen癌と診断した.残存するbowenoid papulosisは5%イミキモドクリーム外用と液体窒素療法を併用して治療した.免疫異常,もしくは免疫抑制状態であった患者にbowenoid papulosisを認めた場合,悪性化の可能性を念頭に置き,疑わしい病変が生じた際は速やかに切除することが望ましいと考えた.

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要約 70歳,男性.1年前より左腋窩に皮下硬結を自覚し,3か月前より増大した.左腋窩に4.2×3.2cmの硬い皮下腫瘤を認め,左頸部・鎖骨上窩リンパ節腫張を伴った.血液検査でPSA 51.7ng/mlと高値であった.病理組織学的に真皮〜脂肪織内に粘液産生傾向を伴う好酸性細胞で構成される腫瘍塊を認め,CK7,PSA陽性,CK20,CDX-2,TTF-1陰性であった.前立腺癌の転移を考え前立腺生検もしたが悪性所見を認めず,各種画像検査で全身の多発性骨・リンパ節転移を認めたが,原発巣を認めなかった.PSA高値原発不明癌と診断し,転移性前立腺癌に準じて内分泌療法を開始した.PSA値の正常化と腋窩病変・頸部リンパ節の縮小を認め,良好な治療効果が得られた.一般的に原発不明癌は予後不良だが,男性の造骨性骨転移およびPSA値の上昇を伴う腺癌は進行性前立腺癌骨転移に準じた治療が有効な症例が多い.このため,男性の原発不明癌ではPSA値の測定が重要である.

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要約 76歳,男性.初診3か月前より両耳前部に瘙痒を伴う皮疹が出現した.初診時,浸潤のある暗赤色斑が多発し局面を形成していた.クロベタゾン酪酸エステル軟膏やタクロリムス軟膏を外用したが改善しなかった.病理組織学的に表皮直下にgrenz zone,真皮浅層優位の濾胞構造を認め,付属器の破壊はなかった.構成細胞は大小不同のリンパ球で,形質細胞,組織球,tingible body macrophageを認めた.免疫組織学的に濾胞内にCD79a,膠原線維間にCD3陽性細胞を優位に認めた.Bcl-2は濾胞辺縁部に,CD10,Bcl-6,Ki-67は胚中心部で優位に陽性だった(Ki-67 index;70%以上).サザンブロット法によるTCR,IgHの遺伝子再構成は認めなかった.以上から皮膚B細胞性偽リンパ腫と診断した.初診から2年半後の皮疹は自然消退傾向であった.顔面に浸潤性紅斑が多発する非典型的な臨床像であり,悪性リンパ腫と鑑別あるいは移行に常に注意が必要な症例と考えた.

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要約 2007〜2015年の9年間に岐阜大学皮膚科で治療した血管肉腫15例の臨床的特徴,治療法と効果,予後を検討し,1997〜2006年の10年間の集計と比較した.今回の症例の初診時年齢は63〜91歳,平均77.6歳,男性11例,女性4例.症状自覚から初診まで期間は平均4.7か月.初診時に15例全例で紫斑,14例で頭部に皮疹がみられた.46.7%で初診時に肺転移を伴った.血管肉腫の年間発症は前回0.7例に対し,今回は1.67例と増加していた.今回の集計では2016年1月の時点で生存5例,死亡10例であり,死亡9例の初診から死亡までの期間は平均17.1か月であった.これは前回の集計の11.2か月より延長していた.治療では前回より手術,recombinant IL-2投与が減少し,放射線+タキサン系抗癌剤治療,パゾパニブ投与が増加していた.これら治療法の変化により予後が改善した可能性が考えられた.

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欧文目次

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 単純ヘルペスウイルス(herpes simplex virus:HSV)は,生涯にわたり宿主の末梢神経に潜伏感染している.さまざまなストレス刺激によりHSV再活性化が生じるが,その詳しいメカニズムはわかっていない.本論文は,ストレス刺激により活性化されるJNK(c-Jun N-terminal kinase)シグナルが,神経細胞におけるHSV再活性化において重要であることを明らかにした.

 著者らは,マウスの上頸神経節より採取した神経の初代培養細胞をHSVに感染させた後,アシクロビルで処理することにより,潜伏感染状態をin vitroで解析できる系を確立した.ホスホイノシチド3-キナーゼ(PI3K)阻害剤投与によりウイルス再活性化が誘導され,ウイルスが活性化した際に発現するVP-16蛋白を発現する細胞の増加がみられた.ウイルス再活性化は,JNKシグナル伝達の下流にあるc-Junのリン酸化を伴った.JNKシグナルを阻害するとPI3K阻害に応答したウイルス再活性化が阻止された.また,ウイルス再活性化には,神経障害時にJNKシグナル伝達を起こすDLKとJIP-3が必要であった.以上より,JNKシグナル活性化がHSV再活性化に関与していることが示された.

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 「ダーモスコピー」「皮膚付属器腫瘍」に続く大原アトラスの第3弾は「皮膚悪性腫瘍」である.巻頭にも書かれているように大原アトラスはシリーズ化され,今後の続編にも期待してよいようだ.ところで,本シリーズに共通する特徴は,非常にvisualなことだと感じている.アトラスなので視覚的なのは当たり前と思われるかもしれないが,症例写真の豊富さ,質,そこから伝わってくるメッセージが実に素晴らしいのである.写真の質の高さも単なる画質の良さによるものではなく,筆者の疾患を診る眼が反映された質の高さであり,全編を通じて大原先生のvisionが感じられる著作であることを強調しておきたい.

 そのvisionが端的に表れているのが,本書のテーマの1つである多様性(variation)だ.腫瘍は多様性に富み,癌腫,分化の方向や臨床病理学的亜型,発症部位,進行の程度や時間的推移(chronology)などの要素により臨床的特徴が規定される.そして本書では腫瘍の多様性が実診療に則した観点から整理されている.単に疾患別に分類するのではなく,まず発症部位別に分類し,さらに各部位の中で疾患別に細分化しているのだ.その特徴ある構成をさらに使いやすくしているのが工夫の凝らされた目次で,頁に沿った部位別目次に加えて疾患別の目次が設けられている.ぜひ実際に手にとってその使い勝手をみてもらいたい.部位別目次を見ると各部位にどのような皮膚悪性腫瘍が発症しやすいかが,疾患別目次をみると各疾患の好発部位がどこなのかが一目でわかるような仕組みになっている.さらに部位別となった各章の最初の頁には本書に取り上げられている症例の臨床像が並べられており,各部位における疾患の頻度,各疾患のその部位でのvariation,疾患による好発するsubunitの微妙な違い,時間的推移,さらには鑑別疾患など非常に多くの情報が見開き数頁内に網羅されている.序章にも「診察室に常備しておいて,診察のかたわらで参照できるようにしたつもりです」と記載されているが,まさに診察室の傍らに置いておきたい1冊である.

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 この本が書店に並べられて最初にタイトルを見かけたとき,ある種の衝撃を受けた.というのは,タイトルは『医師の感情』であるが,副題が“「平静の心」がゆれるとき”となっていたからだ.「平静の心」とはオスラー先生が遺した有名な言葉であり,医師にとって最も重要な資質のことであったからだ.医師にとって最も重要な資質である“「平静の心」がゆれるとき”とはどういうときなのか,これは非常に重要なテーマについて取り組んだ本であると直観的にわかった.

 この本を実際に手に取ってみると訳本であった.原題は“What Doctors Feel”である.なるほど,この本はあの良書“How Doctors Think”(邦題『医者は現場でどう考えるか』,石風社,2011年)が扱っていた医師の思考プロセスの中で,特に感情について現役の医師が考察したものである.“How doctors think”は誤診の起こるメカニズムについて医師の思考プロセスにおけるバイアスの影響について詳細に解説していた.一方,この本は,無意識に起きている感情的バイアスについて著者自身が体験した生々しい実例を示しながら解説したものである.リアルストーリーであり,説得力がある.

次号予告

あとがき 中川 秀己
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 東京オリンピック開催前年の2019年度に東京慈恵会医科大学新附属病院が完成する予定です.オリンピックに備えて,大学では10月に「医療におけるグローバリゼーション」という企画を組むことになりました.公衆衛生,輸入感染症の問題にもスポットを当てることにしました.グローバル化が進む現在,感染症患者は長距離を短時間でかつ頻繁に移動できるようになり,感染力の強い感染症は国内で発生するとすぐに拡大し,同時並行的に航空網を経由して世界中に拡散します.いわゆる感染症の世界的流行(パンデミック)になり,多くの命が失われ,自然環境に取り返しのつかないダメージを与えてしまう可能性が生じます.このような状況に立ち向かうには事前にさまざまな状況を想定しておくと,想定を基に時間を置かずに対策を実施することができます.ただし,実際に対策を実行するとなると,それに伴って多くの方の日常生活に影響を及ぼすことになるので,できるだけ少ない負担でより有効な対策を選択することがとても重要です.

 この状況は教室運営にも起きうる事態です.皮膚科を志す女性医師が増えるとともに,妊娠・出産・子育てのために長期休暇に入る教室員が一度に集中してしまう場合があります.そうなってしまうと教室の診療・教育・研究体制だけでなく,関連病院への派遣などにも重大な支障が生じてきます.医局長が先を見据えて作成した勤務体系を毎回見直さなくてはいけなくなってしまいます.有効な対策を選択するための準備として,事前に多くの情報が得られれば,その状況をシミュレーションして対策を立てることができます.もちろん,それ以上に大切なのは女性医師のキャリアパスを考えて,教室員全員でバックアップ体制を構築することなのは言うまでもありません.

基本情報

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臨床皮膚科
70巻11号 (2016年10月)
電子版ISSN:1882-1324 印刷版ISSN:0021-4973 医学書院

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