Japanese
English
症例報告
マイコプラズマ関連粘膜炎の1例
A case of Mycoplasma pneumoniae-associated mucositis
岡田 佳与
1
,
遠藤 雄一郎
1
,
江川 形平
1
,
浅井 啓太
2
,
別所 和久
2
,
藤澤 章弘
1
,
谷岡 未樹
1
,
椛島 健治
1
,
宮地 良樹
1
Kayo OKADA
1
,
Yuichiro ENDO
1
,
Gyohei EGAWA
1
,
Keita ASAI
2
,
Kazuhisa BESSHO
2
,
Akihiro FUJISAWA
1
,
Miki TANIOKA
1
,
Kenji KABASHIMA
1
,
Yoshiki MIYACHI
1
1京都大学大学院医学研究科皮膚科学教室
2京都大学大学院医学研究科口腔外科学教室
1Department of Dermatology, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
2Department of Oral and Maxillofacial Surgery, Graduate School of Medicine, Kyoto University, Kyoto, Japan
キーワード:
マイコプラズマ関連粘膜炎
Keyword:
マイコプラズマ関連粘膜炎
pp.897-900
発行日 2013年10月1日
Published Date 2013/10/1
DOI https://doi.org/10.11477/mf.1412103793
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要約 33歳,女性.当科初診10日前に上気道炎様症状が出現した.初診5日前より口腔,鼻腔,陰部に水疱,びらんが出現,食事摂取が困難となった.初診2日前に近医受診し,アシクロビルとプレドニゾロン20mg/日を開始されたが口腔内の症状が改善しないため当科入院となった.口唇・口腔粘膜の病理組織検査では粘膜びらんを認めたが,蛍光抗体直接・間接法はいずれも陰性であった.DLST,水疱症関連の自己抗体はいずれも陰性であった.CTでは中肺野に区域性のスリガラス状陰影を認め,マイコプラズマ抗体640倍と高値より,マイコプラズマ感染と診断した.上気道炎症状が先行したことを考慮すると,マイコプラズマ関連粘膜炎と考えられた.マイコプラズマ感染に伴う多形滲出性紅斑やStevens-Johnson症候群は広く知られているが,マイコプラズマ関連粘膜炎は粘膜を中心に症状を起こすことがあり,鑑別に挙げる必要があると考えた.
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